<詳説>モンテッソーリ教育とは?

モンテッソーリ教育とは注目を浴びているモンテッソーリ教育とは、一体、どのような教育方法なのでしょう。

イギリスのロイヤルファミリーや、アメリカのオバマ大統領も、子どもの時受けていた教育がモンテッソーリ教育です。

世界のリーダーを育てるとして話題の教育方法「モンテッソーリ教育」をプロの視点から詳しくお話しします。

マリアモンテッソーリについて

1870年イタリアで生まれ、ローマ大学で医学を学び、精神病院に勤務する。

そこで、精神薄弱児に興味を抱き、「精神上立ち遅れた子どもは、医学的というより教育学的である」と確信し、イタールやセガンの方法を実践に移し、障害時教育について成果を挙げていきます。

そして、この方法を健常児に適用するなら、さらにその人格が発達するだろうという確信に至り、モンテッソーリ教育という教育方法を確立していきます。

その後、ローマのスラム街という最悪の条件下での子ども達の教育を任されます。

モンテッソーリは、劣悪な環境で育ち、落ち着きがなく集中力のなくなった子ども達が、自分のやりたいことを発見し、何度もその作業を繰り返しているうちに、急速に集中力と向上心が芽生えていくことを実証します。

活動の周期

子どもを正常化させる活動の過程を「活動の周期」と呼びます。

  1. 自由に選ぶ
  2. 繰り返す
  3. 集中する
  4. 充実感、達成感を持って終わる

という4つのステップです。

この4つのステップを終えたとき、子どもは内面から変わり、自立していきます。

モンテッソーリの教材

子どもは、敏感期という時期があります。

口に入れる、観察する、触ってみる、出してみる、開けてみるなどの行為です。

この行為は、子どもの生命エネルギーから行われるもので、このエネルギーがあるからこそ、0歳~6歳にかけて飛躍的な成長を遂げます。

モンテッソーリの教材は、この敏感期を刺激し、満たし、達成感を与えるために考案されたものです。

教材は、日常生活、感覚教育、言語教育、数教育、文化教育の5分野の中にそれぞれあります。

環境による教育

モンテッソーリ教育では、教師や保育士が全面に出て、子どもをリードするのではなく、環境を通して、間接的に働きかけていきます。

そして保育者は、一人一人の発達段階や興味、関心に応じて環境を構成し、臨機応変に対応できるように控えています。

常に環境の構成をする「子どもの援助者」という立場にいなければなりません。

整えられた環境の中で、子どもは自由に活動していきます。

環境構成のポイント

  1. 子どもの活動に適切であること(用具は子どもサイズであること)
  2. 色彩、形が子どもに魅力的であること
  3. 制限のあること
  4. 誤りの訂正ができること
  5. できるだけ本物であること
  6. 子どもの発達や文化的発展に連なるように

モンテッソーリ教師の12か条

  1. 環境に心を配る
  2. 教具や物の取り扱いを明確に示す
  3. 子どもが環境との交流を持ち始めるまでは積極的に、交流が始まったら消極的に
  4. 探し物をしている子どもや、助けの必要な子どもの努力を見逃さないよう、子どもを観察する
  5. 呼ばれたところには、駆け寄り観察する
  6. 招かれたら、耳を傾けよく聞く
  7. 子どもの仕事を尊重し、質問や中断をしない
  8. 子どもの間違いを直接的に訂正しない
  9. 休息している子どもや他人の仕事を見ている子どもを尊重する
  10. 仕事を拒否する子ども、理解してない子ども、間違っている子どもには、たゆまず仕事に誘いかける
  11. 教師を探し求める子どもには、側にいることを感じさせ、感づいている子どもには、隠れるようにする
  12. 仕事が済んで、快く力を出し切った子どもには、精神的な静けさを持って現れる

参考:http://allabout.co.jp/gm/gc/184236/

まとめ

モンテッソーリ教育が、いかに今までの日本の教育と違うか…。ご理解頂けましたか?

モンテッソーリ教育は、まさに「環境教育」なのです。

教師主体に動かしていく日本の従来の教育では、主体性が身に付きません。

つまり、自分で考えて行動をすることが出来ない大人になってしまうのです。

日本人の良いところでもあり、悪いところでもある、主体性のなさは、日本人が今まで受けてきた教育によるものなのです。

これからの国際社会で、国際人として活躍することを見据えた教育を子どもに与えたい保護者の方は、今こそ、モンテッソーリ教育を、お子様に受けさせてみてはいかがでしょうか。