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子どもが「塾に行きたくない」と言ったときの解決事例
ここまでは子どもが塾を嫌がったら試して欲しい10の事をご紹介しました。
では実際に子どもが塾を辞めたい、行きたくないと言い出した時に他の親御さんはどのようにして塾へ行かせたのか、他の家庭の解決事例を5つご紹介します。
塾での子どもの頑張りを褒めた
小学校で仲良しの友達ができて、学校帰りに遊んで塾の行く時間になっても帰ってこなかったことがあり、それに対して嫁が子どもに怒ると次の日から「塾に行くのが嫌だ」と言い出しました。
嫁は「行きたくなかったら行かなくてもいい。勉強ができなくなるのは自分のせいだから。」と子どもに言っていましたが、そんなこと言ったって子どもがわかるはずがありません。
自分が子どもに塾を行かせるためにした対策は「褒めてあげること」でした。
塾でどんだけ自分が勉強を頑張ってきたかを思い出させ、それに対して褒めてあげる。
そして、塾の面白いところを引き出してあげることでした。
褒めてあげるだけで、次の日から楽しそうに塾に通うようになりました。
やっぱり嫌々塾に通うよりも塾は面白いと思っていた方が成績も上がるでしょうし、子ども本人が本当に塾が嫌なのだったら自分も辞めさしていると思います。
塾へ行く目的を子供と一緒に再確認した
小学校5年生の時から進学塾に通い始めました。
息子の通う小学校はとても少人数で、駅前の進学塾に通う同じ小学校の子どもは一人もいませんでした。
ほかの塾生はみんな同じ小学校の友達と仲良くしている中、一人でいることが多かったようです。
しかし塾に通うことを決めたのも息子でした。
息子には将来の夢がありました。
その仕事に就くにはどの高校を選択したらいいかと事前に話をしてその高校に入るために塾に行くことを決めました。
息子が誰も友達がいないから塾にいってもつまらないといったときになぜ塾に通うことを決めたのか尋ねました。
「息子は将来パパと同じシステムエンジニアになりたいから」と答えました。
私はさみしい思いをしているのだろうと思いましたが、「目的は友達作りじゃなかったよね」と言いました。
そして塾をやめることは別に悪いことじゃないから、どうするかは自分で決めるように伝えました。
息子はしばらく黙っていましたが、「やっぱりいく」と塾の支度をはじめました。
その後一人、一人と友達もできて無事中学三年生まで通い今目標だった高校に通っています。
親の意見ではなく子どもに塾行く意味を考えさせました
塾に行くようになった経緯(我が家の場合は、娘が将来つきたい職業に近づくための通り道だと家族で話していました)を娘とたどった上で、「両親や他の誰のためでもない、自分のために塾に行っているのではないかと」という内容を母親が話していました。
「それは諦める、受験したくない、と思うのならいつでもやめていい、ただそれはよく考えて自分で決めなさい」
「大変な決断だと思うけど塾に行きたい、行かせてと言ったのは自分なのだから、行かない、受験をやめるというのもきちんと自分で考えて自分で決めなさい」と話しました。
その際に、もし中学受験をここでやめて公立の中学に行ったとしたら、高校受験のために入学したらすぐに塾に行くことになるだろうし、部活も中3の途中で引退することになるだろうこと、そして高校に入っても大学に行きたいと思うのなら塾通いは終わらないのではないかと話しました。
部活でバスケをやりたいと言っていたので6年生の娘にはそれはこたえたようでした。
親の考えを話すだけではなく、子どもがどうして塾に行っているのか、どうしたいのか、子どもの考え、話していたことを思い出させ、塾を辞める道に選んだ道で起こりうる可能性を話したことが効果があったようです。
子ども自ら塾へ行く決断をしました
子どもは小学3年生から塾に通っていたのですが、4年生になってから「塾に行きたくない」と言い始めました。
理由を聞くと、「内容が難しくなってきて、行きたくなくなった」ということでした。
そこで、「必ずしも塾に行かないといけないわけではないけど、ここで諦めてしまってもいいの?」と聞いてみました。
すると、「難しいことも理解したいとは思っている」とのことでした。
私は「だったら、塾に行くかどうかを数日間考えてみたら?」と言いました。
3日後に本人から「やっぱり塾に行く」との話があり、結果的に塾に通い続けることになりました。
特に何かをしたわけではありません。子どもなりに考えた結果、ちゃんと塾へ通いました。
子どもと一緒に悩み、そして励ました
うちの息子(現在、中学2年)も小学校高学年のころ、「塾に行きたくない」と駄々をこねていました。
行きたくないという理由が、何であるかを見極める必要があると思います。
「体が疲れているから」「勉強が嫌だから」「嫌な先生(あるいは友だち)がいるから」等、さまざまな理由があるかもしれませんが、うちの場合は「勉強が嫌だから」でした。
特に、「算数が苦手だから嫌」と言っていたので、とりあえず、2、3回塾を休ませて、家で息子がつまづいている個所を一緒に復習しました。
何度も何度も復習し、小テストのようなものを解かせていくと、だんだんと正解率が高くなっていき、少しずつ面白くなっていったようです。
「すごいなあ」「やればできるじゃないか」「本当は頭がいいんじゃないか」と、おだて、褒めていくと、楽しんで塾に行くようになりました。
調子に乗ったらガツンとやりますが、つまづいて立ち往生しているときは、親も一緒になって悩んであげ、励ましてやることが必要ではないかと思いました。
最後に:親の仕事は子どもを支えること
子どもが塾へ行きたくない、辞めたいと言った時に試して欲しいこと、そして、他のご家庭ではどのように解決したのかをご紹介しました。
子どもに勉強をして欲しい、と思うのは親心です。
しかし、実際に知識を覚え解法を身につけるのは子どもです。
最前線で戦っているのはお子さんだということを忘れてはいけません。
学校が終わったら塾へ行き勉強をするのは体力的にも精神的にも辛いものです。まわりの友達は遊んでいるのになぜ自分だけ塾に行くのかと悩んでも仕方ありません。
時には甘えたり、休んだりしたくなることもあって当然です。
塾を嫌がるのは疲れがたまっているサインかもしれません。
そんな時こそ親の出番です。押してダメなら引いてみる。
子供のサインを見逃さず、あの手この手で受験まで支えてあげてください。