中学受験の国語の勉強法!合格のために何をするべきか?

国語の勉強法!2つの指針を意識しておこう

では、国語力をつけるために、具体的な国語の勉強方法をご紹介していきます。国語の学習で指針としていただきたいことは、以下の2つです。

  1. 感覚的な解答をさせないこと、感覚的な指導をしないこと
  2. 文章に対する経験値を増やすこと

それでは、お子さんの各年度において、この二つの指針に留意した場合、どのような方法によって指導を心掛けるべきであるのかについて、概説して参ります。

小学校4年生までの国語の勉強法

国語を勉強する女の子

反対意見はあるやもしれませんが、基本的に小学四年生までは未熟な子どもです。

難しいことは分かりません。これくらいの認識で接するのがちょうど良いです。

その上で、まず大切なこと。当たり前ですが、毎日文章を読むという癖をつけることが大切です。

文章は紙で読む

スマホで文章に触れること、パソコンの画面で文章を読むこと、ゲームの中で文章らしきものに触れること、これらは「文章を読む」にはカウントしないで下さい。

「iPadで学習」なんてものが最近はやっているようですが、これに対するコメントは一点だけ。

「受験本番では、問題文は紙に書かれているのでしょう?」

手を使って頁を捲ることはとても大切な作業です。文明の進捗を否定する気はありませんが、この場面はここからもたらされる利益を享受する場面ではありません。

文庫本・ノベルス本・雑誌・漫画、紙にかかれたものなら何でも良いです。触れる機会を絶やさないようにしてください。

読んだ文章に対して意見交換をする

もう一つ大切なこと。それは、読んだ文章に関して、意見を交換する時間を作るということです。

お子さんが連続して読書あるいは文章問題を解く時間には限界があるはずですので、膨大な量にはならないはずです。

その場で、その文章に関して、しっかりと意見を述べさせ、あるいは、大人側から誘導して考えを述べさせることが重要です。中学受験の国語における説明させる問題、これは子どもたちにとっての鬼門ですし、長い時間をかけた対策が必須のジャンルです。

その対策の一つとして、意見・考えの発露の機会を持たせるようにしましょう。

意見交換の重要なポイント

意見の発話に関して重要なポイントは、この時期においては、まず「単純な感想」を述べさせることも大切なプロセスです。文章を読んだ以上、まず感想が生まれるのは当たり前のことです。

それを説明させる作業は決して無駄ではありません。その上で、その感想が果たして筆者の意に沿ったものであるのか、あるいは、内容を読み間違えしていないのかという点を、意見交換のタイミングで行うべきでしょう。

ただ、全体の中の論理性までも視野に入れ出すとどうしても高度な読解が必要となりますので、細部的な論理性に関する指摘だけに止めるのもテクニックの一つです。

「文章全体で言いたいことを理解する」という作業は、実は最も難しい作業でもあるのです。

小学5年生、6年生の国語の勉強法

勉強する女の子

いよいよ本格的な受験勉強が進む渦中では、文章題をシステマチックに解答する作業を練習する必要があります。

毎日1つは読解をこなす

大前提として、大変かも知れませんが毎日ひとつの読解をこなして下さい。

答え合わせ、解説までしていると時間に限界があると思われるかもしれませんが、偏差値の高いクラスの生徒ほど、この作業を欠かさない人が多いのが実際のところです。

国語に対する警戒心をもてているからこそ、総合的に偏差値が高いと言っても過言ではありません。

受験の解法テクニックを身につける

シンプルなテクニック、例えば、指示語の内容が問われている場合には手前の文章から探す、と言ったようなものなど、適宜必要なテクニックを実践する練習をするのは当たり前です。

文章の内容を正確に把握すること

そして更に力を付けるべきなのは、「文書の論理性」「文章全体の論理性」を主体的に判断できるようになるということです。例えば、

  • 文章全体のテーマは何か
  • それに対する筆者の意見は何か
  • 筆者の考えを基礎づける理由はいくつあるのか
  • それはどのような内容か
  • それに対する反対意見は何か
  • 反対意見からの批判に対する筆者の解答は何か

というように、文章全体を分析する力の獲得は、この時期あたりから目標としていくと良いでしょう。

なお、この作業をする中では、正直なところ、「設問に対して正確に解答する」という要請は後退します。

文書に対する分析をしっかりとすることができれば、自然と設問に対してもしっかりと解答することができるようになります。

「正解すること」よりも、「文章内容を正確に把握できること」をターゲットとして頂ければと思います。