攻玉社中学校の受験情報!入試問題対策とポイント

攻玉社中学校の校舎攻玉社中学校は、東京都品川区にある私立の男子中高一貫校です。

高校からの募集は行われない完全中高一貫校となります。

ここでは、攻玉社中学校の入試対策や合格に必要なことをご紹介していきます。

攻玉社中学校の特色

攻玉社中学校・高等学校では「誠意・礼譲・質実剛健」が校訓として掲げられています。

6年間の一貫教育の中で、進学目標の達成のほか、道徳教育、生徒の自主性の尊重、体力・気力の養成など、幅広い教育理念が実践されています。

豊富な進学実績だけでなく、理想とする男性像や生徒の自主性などを重視した教育に特徴があります。

また、150年を超える歴史があることも攻玉社中学校・高等学校の大きな特徴です。

学校の沿革

攻玉社中学校・高等学校は、1863年(文久3年)の創立から長い歴史を誇ります。

1863年に蘭学塾として創立されたのち、1869年に攻玉塾となり、1947年には学制改革によって新制攻玉社中学校が発足しました。

1948年には新制攻玉社高等学校が発足し、2015年に併設型中高一貫教育校に移行、現在に至ります。

施設

主な施設としては、普通教室のほか、大教室、情報科教室、物理実験室などの各教室、図書室、自習室、体育館、グラウンドなどがあり、充実した施設が見られます。

進学先

2023年の大学合格実績を見ると、東京大学13名、東京工業大学10名、横浜国立大学12名といった国公立大学の合格実績のほか、慶應義塾大学92名、早稲田大学96名、上智大学53名、東京理科大学101名など、難関私立大学の合格実績も豊富です。

学校周辺の環境

攻玉社中学校・高等学校は、東急目黒線の不動前駅から徒歩約1分でアクセス可能です。

東急目黒線を利用して都心をはじめ多方面からアクセスすることができます。

攻玉社中学校の受験情報

試験日程

第1回:2024年2月1日(木)

第2回:2024年2月2日(金)

特別選抜:2024年2月5日(月)

募集人員

第1回:男子100名

第2回:男子80名

特別選抜:男子20名

これらはいずれも一般学級での募集となります。

また、国際学級での募集もあり、こちらの試験日は1月11日(木)、募集人員は男子40名となっています。

試験科目と配点

試験科目は、第1回と第2回はいずれも国語・算数・社会・理科の4科目で、国語・算数が各50分で各100点満点、社会・理科が各40分で各50点満点となります。

一方、特別選抜の試験科目は算数のみで、算数Ⅰと算数Ⅱに分けられます。

算数Ⅰが50分で50点満点、算数Ⅱが60分で100点満点、合計150点満点です。

また、国際学級の試験科目は国語・算数または英語となっています。

国語・算数は各40分で各100点満点となり、英語は筆記が50分で80点満点、リスニングが10分で20点満点です。

そのほか、国際学級では親子面接(保護者と受験生)も行われます。

攻玉社中学校の偏差値と倍率

偏差値

攻玉社中学校の偏差値を80偏差値で見ると次の通りです。

第1回 55
第2回 61
特別選抜 64
国際学級 55

第2回と特別選抜は60台の偏差値となります。

倍率

2023年の倍率は次のようになります。

受験者数 合格者数 倍率
第1回 341名 174名 1.9倍
第2回 344名 177名 1.9倍
特別選抜 86名 25名 3.4倍
国際学級(国語・算数) 66名 45名 1.4倍
国際学級(英語) 26名 20名 1.3倍

攻玉社中学校の入学後の学費

入学後の費用は次の通りです。また、入学金は25万円となっています。

施設費 150,000円
授業料 35,000円(月額)
学級費 40,000円(年1回)
維持費 8,400円(月額)
冷暖房費 1,500円(月額)
PTA会費 800円(月額)
PTA入会金 1,000円(1年生のみ)
学友会入会金 3,000円(1年生のみ)
学友会会費 3,600円(年1回)

*上記の他に別途校外授業費がかかります。
*国際学級の生徒に関しては上記以外に国際学級指導費として月額10,000円が必要となります。

攻玉社中学校の入試問題と対策

4科目受験における入試問題と対策ポイントについてご紹介します。

算数

試験時間は50分、配点は100点満点です。

大問は4問程度出題され、大問1は計算問題と小問集合、大問2以降は応用問題という出題傾向が見られます。

問題量が多く、試験時間50分でも時間的な余裕があるとは言えません。

一つひとつの問題を速く正確に解き進める力が求められます。

過去問の演習を重ね、時間配分には十分に注意しておきましょう。

あまりに時間がかかる問題は飛ばすという判断も、場合によっては必要になるでしょう。

また、複雑で難易度の高い問題も多く、高い応用力が求められます。時間を意識しつつ、得点できる問題は粘り強く解くという力も必要です。

頻出分野としては、平面図形、立体図形、規則性、速さなどが挙げられます。

過去問から頻出分野の分析を進め、似た傾向の問題を数多く解いて実力を養っておきましょう。

国語

算数と同様、試験時間は50分で配点は100点満点となります。

大問は5問出題され、大問1、2が漢字、大問3が知識問題、そして大問4、5が小説文、説明文という出題になります。

読解問題に加え、漢字や知識問題でも難易度の高い問題が見られます。

過去問から傾向を把握したうえで、漢字も含め幅広い知識を身につけておきましょう。

また、読解問題の文章が比較的長く、特に説明文では複雑な語彙も登場しています。

そのため、時間配分に十分に注意し、難しい表現も含めて速く正確に読む力が求められます。

漢字や知識問題だけでなく、読解問題でも高い語彙力が求められることに特徴があります。

読解問題の設問は、記号問題や書き抜き問題が中心ですが、記述問題の出題も見られます。

過去問をはじめ、似た傾向の読解問題を多く解き、読解力と設問形式への対応力を養っておきましょう。

特に記号問題では難易度の高い選択肢も見られます。

本文の内容をより正確に捉えたうえで、一つ一つの選択肢を検討する力が求められます。

社会

試験時間は40分で、配点は50点満点となっています。

大問は2問程度出題され、地理と歴史の出題が比較的多いです。

一方、公民分野や時事問題などの出題も見られるので、地理と歴史を中心に対策をしつつ、公民分野の基本的な知識もおさえておく必要があります。

全体として幅広い知識が求められるので、特に地理と歴史は様々な分野に対応できるようにしておきましょう。

細かい知識が問われるというより、基本的な知識をいかに幅広く知っているかに重点が置かれています。

過去問から出題傾向を把握し、それに沿って問題演習を重ねつつ、様々な分野の基本知識を定着させていきましょう。

また、選択肢問題や適語記入問題のほか、100字前後の記述問題も見られます。

設問を理解し、自分の文章でしっかり表現できる力が求められます。

こちらもきちんと対策しておきましょう。

理科

社会と同じく、試験時間は40分で配点は50点満点となります。

大問は4問で、4分野からまんべんなく出題されています。

4分野の基本知識を正確にしつつ、過去問から設問形式などの傾向を把握し、対策を進めることが重要です。

こちらも社会と同様、細かい知識というよりも基本知識をいかに幅広く知っているかがカギと言えます。

設問形式は幅広く、選択肢問題や適語記入問題のほか、計算問題や作図問題なども出題されています。

正確な知識をもとに、それぞれの設問形式に対応できる力が求められます。

過去問をはじめとして問題演習を積み重ね、実践力を鍛えておきましょう。

過去問

受験者平均点の特徴

受験者平均点

2023年度の受験者平均点を見ると次の通りです。

受験者合計平均点 受験者合計点割合
第1回 181.5点(300点満点) 60.5%
第2回 172点(300点満点) 57.3%
特別選抜 97.6点(150点満点) 65%
国際学級(国語・算数) 112点(200点満点) 56%
国際学級(英語) 51.4点(100点満点) 51.4%

第1回と第2回は6割前後の平均点ですが、特別選抜においても6割を超える平均点となります。

また、国際学級の平均点は国語・算数が約6割と高めですが、英語は約5割と他の日程に比べるて低めになっています。

合格者最低点

また、同年度の合格最低点は次の通りです。

合格者最低点 合格者最低点割合
第1回 185点(300点満点) 61.6%
第2回 180点(300点満点) 60%
特別選抜 116点(150点満点) 77.3%
国際学級(国語・算数) 100点(200点満点) 50%
国際学級(英語) 40点(100点満点) 40%

どの日程も合格最低点は6割を超える得点と高いボーダーラインとなりました。

攻玉社中学校合格のために必要なこと

攻玉社中学校の試験(4科目受験)は、算数・国語と社会・理科で特徴が比較的はっきりしています。

算数と国語は難易度の高い問題が多く、特に時間配分に注意が必要です。

特に算数は問題量が多いため、速く正確に解き進めるほか、場合によっては問題の取捨選択も必要になります。

また、国語は正確な読解力に加え、高い語彙力も求められ、知識問題にも注意しなくてはなりません。

社会と理科は、細かい知識というより基本知識を幅広くおさえておく必要があります。

基本知識といっても、様々な分野を幅広くカバーすることは簡単なことではありません。

問題演習を重ねつつ、苦手分野があればその都度基本知識を確認し、着実に実力をつけていくことが大切です。

また、日程ごとの試験科目と傾向の確認ももちろん必要です。

日程によって試験科目が大きく異なるので、受験する日程の傾向は徹底的に分析しておきましょう。

そのほか、各日程の倍率、合格最低点なども大きく異なります。

受験日程を決める際には、試験科目のほか、倍率や合格最低点、平均点なども考慮することが大切です。