<小学校受験の行動観察>家庭で出来る対策と生活の中で身につけられること

小学校受験の行動観察対策

小学校受験において、ペーパーテストや体操など他の試験科目よりも点数化されにくく対策が難しいと思われがちな行動観察。

普段からの心がけで対策出来ることがあります。

今回は二人の我が子の小学校受験経験から、行動観察を意識した自宅でできる対策や、身につけておくべきことなどをご紹介させていただきます。

小学校受験の行動観察とは?

行動観察とは、お子様の行動を観察するもの、、、と言ったらそのままですが、お子様が集団生活をしている時にどんな発言をし、何を考えどう行動するか?を先生方が見られるものです。

試験様式は様々あり、個別で先生とお話やお遊びで見られるものや、複数人の子ども達だけのグループで工作やゲームなどをしているところを先生が見るものがあります。

複数人の場合、説明指導する先生の他に、受験生だけを見る試験官の先生も多くなります。

また行動観察は試験中だけではなく、学校の門を入る所から見られているとお考えください。

受付での受験票を渡す時には受験票は相手の方に向いているか、学校内で大人の人に会ったら自分からご挨拶が出来ているか、案内などしてくれた方にはお礼を言えているか、自分で上履きに履き替える事が出来るかなども試験に含まれていると思って行動しましょう。

行動観察はどのような評価があるの?

学校によりどの様に受験生を評価するかのポイントは違ってきますが、教室の模試や行動観察の授業などの評価は主に、

「先生のお話をよく聞けているか」
「ルール、お約束を理解し守れるか」
「積極的に取り組んでいるか」
「他の子供達との関係」

が評価項目としてありました。

先生の話をよく聞くという点では聞いている時の姿勢なども含まれます。

細かい所では目の輝きまで見ている所もありました。

そこでどんな事を身に付けておいたら良いのか?3つご紹介します。

  1. 自分から進んで気持ちの良いご挨拶ができる
  2. 人の話がしっかり聞ける
  3. ルールを守る

最低この3つを身に付けていれば、減点されることはないでしょう。

人見知りで他の子とうまく遊べなかったとしても、挨拶ができ、先生の話を聞きルールを守る。この当たり前の行動がなかなかこの時期のお子様方では難しい時もあります。

お教室でも行動観察だけの授業があるくらいなので、簡単そうで難しい事を年長時期に身に付けさせるのは至難の業かもしれません。

体操教室に通う子供

家庭で出来る!行動観察の具体的な対策方法

ではどうすれば良いのでしょうか?

勿論教室に通いの方はそういった対策の授業を受けるのも一つです。

その他に、我が家で実践していたことを次にご紹介させていただきたいと思います。

「人の話を聞く」ために心がけておくべきこと

料理を一緒に作る

料理を作る時に、道具の準備、レシピの順番、道具の使い方、後片付けと、聞いてないと出来ない事が沢山あります。

しっかり聞いて覚えてその通りにする。という訓練にもなります。

また、親子でのコミュニケーションの場にもなります。

簡単な料理ほど子どもは飽きずにお手伝いしてくれます。

我が家では毎週カレーの日を決めて子どもと料理を作っていました。

勿論毎週同じパターンだと飽きるので、旬の具材を入れるようにすることで季節の勉強をしてみたり、、ドライカレーにしてみたり、本格的なインドカレーを作ったら地球儀でインドを探し図鑑でインドの事について色々見てみるのもおすすめです。

そして受験対策も本格化してきた年中さんくらいは、毎週日曜日にホットケーキを作るのもいいですね。

ホットプレートを出して小麦粉に卵、牛乳を加えて焼くだけですが、ホイップクリームや果物を切ってデコレーションをしてみると子どもも大喜びです。

この毎週何曜日は○○の日!の良い点は子どもの中で定着しやすいので、面接の時や絵画の時などふとした時に、日曜のホットケーキパーティで作ったケーキの絵を描こう!ですとか、面接で家族皆で何をしている時が楽しいですか?の質問にも具体的に答えられたりします。

動物園や博物館で係の方の話を聞く

お休みの日などに動物園や博物館に行かれることが多いと思うのですが、その際に是非利用していただきたいのがお子様向けに行われている係の方がお話や実験をしてくださるコーナーです。

不定期にやっているものもあれば、国立科学博物館では定期的にスケジュールをホームページにアップしてくれるので事前に調べてから行けます。

いつもの幼稚園の先生や親とは違う大人の人のお話を聞くという機会をお子様が興味あるジャンルからで良いので楽しみながら是非増やしてみてください。

普段の生活の中で指示を3つ言ってから取り組ませる

これは筆者が子どもの集中力や記憶力が心配で教室の先生に相談した時の答えです。

普段一つ一つに分けて、手洗いして!顔洗って!髪の毛とかしてきて!と言っているところを、一度に「手を洗って顔を洗い、髪の毛をとかしてからテーブルに座って」と言ってみると子どもは話を聞かないとと思い、覚える力もアップするのでよいそうです。

「ルールを守る」ための対策

公共交通機関を利用して出掛ける

まずは、親もルールを守る姿をどこで一番見せられるかというと、公共の場です。

是非お子様とのお出掛けには公共交通機関を使い、電車を乗る時のルールを話したり、バスに乗りながら席を必要とされている方に気が付いたら譲る姿をお子様に見せてください。

なって欲しい姿を親が実現することでお子様も自然と出来るようになっていきます。

ルールのあるゲームで遊ぶ

ルールが少し理解できるようになってきたら、トランプゲームや五目並べなどゲームで積極的に遊んでください。楽しみながら、ルールを守るということが出来るようになっていきます。

親が率先して挨拶をしているところを見せる

近所の方に会ったらまずはこちらからご挨拶をするようにしましょう。

その様子を見てお子様も挨拶ができるようになっていきます。

もし出来なかったとしても怒らないでください。初めは緊張して言えない事の方が多いです。

言えたらすぐに褒めてあげましょう。朝から元気に挨拶ができると気持ちいいね、と笑顔で伝えてあげてください。

初めての子とも仲良く遊ぶための対策

1歳・2歳くらいの子はまずは親から話しかけてみましょう

これはまだ1歳2歳のお子様が公園に行って遊ぶ場合、知り合いではないお子様が遊んでいたとしたら、まずは親御さんから話かけてみるのも良いですよ。

親が知らない子と遊んでいる、会話しているニコニコしている、というのを見るだけでお子様は安心し、初めて会う子とも打ち解けやすくなるはずです。

そして子どもも一緒に遊ぶという事をしていくうちに人見知りをしない子になってくれると思います。

自分の事は自分で出来るようになるために習慣づけておくべきこと

朝の支度、お出掛けの準備を自分でさせる

幼稚園や保育園に入った頃から、出来る事を自分でやらせてみませんか?

我が家は3段ラックを購入し、幼稚園に行くときの持ち物や制服などを全部その中に入れ、リビングの一角に置いておきました。

年少の時は筆者が手伝うことも多かったのですが、年中になると朝の着替えや荷物の準備、帰ってから制服をハンガーにかけて荷物を出す、という一連の作業が出来るようになっていました。

時間がかかり、親としては待つという事が試されるところではあります。

子どもの自信にも繋がりますし、身体的な成長も促す事が出来ます。

早いうちから是非取り組んでみてください。

食事後の食器を下げる

食事後に食器を下げるほかに、何か一つ家の仕事を任せてみませんか?

親としては手伝ってくれたら、感謝を伝える場面を作る事が出来ますし、家族の一員になったという成長を自分でも感じられると思います。

我が家ではテーブル拭き、トイレ掃除やお風呂掃除、ほうきで庭を掃くなどをやってもらいました。

早稲田実業や女子校などで多く出されるのがテーブル拭き、風呂敷包みやほうき掃き、洋服をハンガーにかけることや実際にシャツを着てボタンをかける、布団を畳むなどがコロナ禍以前は出題される傾向にありました。

小学校受験の参考書

まとめ

いかがでしたでしょうか?

行動観察はグループで何かをやる場面において、積極的に取り組むリーダータイプの子が評価が高く合格するのでは?と思われがちです。

消極的なお子様でも、相槌をうったり、約束をしっかり守っている、話しをよく聞いている、言われた事を一生懸命しっかりやっている、そんな姿勢がとても大事です。

ですからお子様の今の性格を否定することはしないでください。

積極的なリーダータイプになろうとしなくて、今のままのお子様で大丈夫です。

ただ挨拶など上にあげたものは小さい頃からの生活の中での心がけでより良い方向へ引っ張ってあげられます。

一朝一夕で身に着くことではないので是非今日から何か一つでも心掛けてみてください。

皆様のお役に少しでも立てられたら嬉しいです。ご健闘をお祈りしております。