小学校受験の体操対策!運動が苦手な子でも大丈夫

体操教室に通う子供小学校受験の試験では、「体操」は頻出分野です。

「お受験体操」と呼ばれ、専用のお教室もあるほど一般的な試験です。

この記事では、「お受験体操」で見られている能力は何か、体操が苦手な子向けの対策方法をまとめました。

小学校受験を考えているけれど「うちの子は体操が苦手」と心配していらっしゃるご家族の方や、現在「お受験体操」の対策について悩まれている方の参考となれば幸いです。

うちの子は体操が苦手……小学校受験は大丈夫?

その体操内容には、たとえば

  • 模倣(担当者の動きを真似る)
  • クマ歩き(腰を上げ、手のひらと足の裏を床について歩行)
  • バランス運動(平均台やケンケンなど)
  • ボール運動(ボールつき、ボール投げなど)
  • ゲーム系(鬼ごっこ、かけっこ、椅子取りゲームなど)

といったものがあり、複数の動きを組み合わせて出題されることも多いです。

いずれも「大人のお話を聞き、その通りに行動すること」が基本の試験スタイルですから、指示行動のバリエーションとも言えます。

高い運動能力を求めるような指示を出す学校もあり、「うちの子は運動が苦手なのに……」と悩まれるご家族も少なくありません。

運動能力は目に見えてしまうものなので、つい他のお子様と比べて「苦手」「できない」と感じてしまうお気持ちもわかります。

ですが、学校は決して「純粋な運動能力の高さ」を見ているわけではありません。

たとえ苦手意識を持っていても、できない動きがあっても、対策は十分可能です。

小学校受験の「体操」では何を見ている?

小学校受験の「お受験体操」。

この試験は、単純に運動神経の良し悪しを判断するために実施されているわけではありません。

では一体何を評価するための試験なのでしょうか。

マナーやモラル

第一には、年齢に応じた「マナー」や「モラル」を身につけているか、ということです。

具体的に挙げると、まずは人の話を最後まで聞けるかどうか。

これができなければ、指示行動を正確に行うことはできません。

次に、順番を守る、列に並ぶ、人の邪魔をしないなど、協調性があるかどうかです。

小学校は集団生活です。学校側は、その集団生活に招き入れたいお子様を選ぶために試験を課しているのです。

したがって、一定レベルのマナーやモラルを身につけているかどうかは重視されます。

困難に直面した時の行動

第二に、難しいことやできないことがあったり、失敗してしまったりと、困難に直面した時にお子様がどんな行動をとるか、ということです。

学校によっては、わざと難しい課題を与え、あえて「できない」に直面させる場合もあります。

このときの行動には、決して正解があるわけではありません。

学校側もワンパターンではなくいろいろな性格のお子様を求めています。ここでお子様のありのままの一面を見たいのです。

最低限の体力

第三に、通学や授業をこなせる最低限の体力があるかどうか、ということです。

私立小学校では電車通学が一般的ですので、公立に通うよりも通学経路が複雑かつ長くなりがちです。

しかも通学の時間帯はラッシュの時間帯でもあります。

その道のりを毎日怪我なく往復し、毎日の授業を元気に受けられそうか。

ある程度の基礎体力が確認できると、学校側も安心するのです。

ハサミを使う器用な少女

体操が苦手な子のための小学校受験の「体操」対策方法

体操をする子供たちここまで、「お受験体操」において、小学校側は運動能力よりもマナーやモラルといった行動面、そのお子様のありのままの性格を見ていることをご説明しました。

決して純粋な運動能力そのものを評価されているわけではないとわかっていても、体操への苦手意識があれば、不安になってしまうお気持ちは理解できます。

では、不安を少しでも無くすためにはどのように対策していったらよいのでしょうか?

「お受験体操」には、大きく2つの対策方法があります。「教室に通う」ことと、「セルフレッスンをする」ことです。

どちらもメリット・デメリットがありますので、それも含めてご紹介します。

教室に通うメリットとデメリット

まずは王道、「小学校受験専門塾の体操コース」または「お受験体操教室」に通うことです。

インターネットで検索するだけでも、沢山の教室が見つかります。

お近くに教室がある場合は、見学や体験レッスンに行ってみるのが良いでしょう。

教室に通うメリット

  • 効率的なプログラムや必要な道具が用意されている
  • 本番さながらの雰囲気の中で練習できる
  • お子様に合った、信頼できる情報を手に入れられる

などがあります。

できるだけ効率よく受験対策をしたい、という思いであれば、教室に通うのがぴったりです。

マナーやモラル、苦手意識の改善なども含め、各教室が持てるノウハウを駆使して指導してくれます。

教室に通うデメリット

  • 教室費用がかかる
  • 送迎等の負担がかかる
  • つい他人と比べてしまう

などが考えられます。

特に、お子様ご自身やご家族が、周囲を気にしやすい性格であれば、見学や体験レッスンの際に、じっくり検討されることをおすすめします。

小学校受験は決して生易しいものではありません。

お子様にもご家族にも、それなりのストレスがかかります。

本番まで、ご家族全員が心健やかに小学校受験に取り組めそうか、という視点は大事にされてください。

親子でセルフレッスン

ご自宅や児童館、公園、公共の運動施設などを上手に利用して、親子で対策をすることもおすすめです。

ご自宅だと広いスペースの確保は難しいかもしれませんが、例えば簡単な模倣運動を親が出題したり、片足立ちでバランス感覚を養ったりすることはスペースを必要としません。

ボール転がし、クマ歩きなどもお家の中で練習することができます。

親と競い合うなどゲーム性を持たせれば、その中でモラルやマナーを教えることもできます。

平均台や障害物走などが課される学校を検討しているなど、大きな道具で練習しておきたいときは、公園などの遊具を活用しましょう。

児童館や公園などの公共施設で対策を行えば、周りのお子様に配慮する態度なども身につけやすいです。

セルフレッスンのメリット

  • お金がかからない
  • お子様に合った内容でのびのびと練習できる
  • ご家族もお子様を近くでしっかり観察できる

などが挙げられます。

セルフレッスンのデメリット

  • 情報収集の手間がかかる
  • 本番のイメージがつかみにくい
  • 自分たちで工夫する必要がある

などでしょうか。

近くに教室がない、お子様との時間をたっぷり取りたい、お子様やご家族が周りを気にしやすい性格のため、できるだけストレスを回避したい、といった方にはセルフレッスンがおすすめです。

「情報収集の手間がかかる」「本番のイメージがつかみにくい」というデメリットについては、小学校受験塾やお受験体操教室が開催している短期レッスン、単発レッスンなどに参加することで解消できます。

教室に通わない場合も、何度かは機会を見つけてこういった場に参加されると、雰囲気もわかり、その場で情報も得られるので安心です。

小学校受験の参考書

まとめ

「お受験体操」は、決して運動能力の優劣を判断するための試験ではありません。

ですから、体操そのものに対して必要以上に苦手意識を持つ必要もありません。

苦手意識を払拭するのは容易いことではありませんが、運動能力そのものよりも、学校側は行動や性格を見ているのだ、ということを忘れないようにしてくださいね。

そしてぜひ、教室やご家庭で練習をする中でお子様のさまざまな面を発見したり、小さな「できた!」を重ねていったりすることで、自信を育てていきましょう。