小学校受験は偏差値では測れない所がある分、志望校・受験校選びはとても大切になってきます。
しかし初めての受験では学校選びに悩んでしまうご家庭も少なくありません。
ここでは、我が子二人の小学校受験経験から、学校選びをする時のポイントや学校見学で見ておくポイント等をご紹介していきます。
目次
お子さん・家庭に合った学校選びをする為に大切な6つのポイント
1.宗教のある学校か無宗教の学校か
私立の学校ではキリスト教や仏教の宗教のある学校か、それらの宗教の無い学校か大きく二つに分けられます。
宗教のある学校によっては、日曜にミサに家族で行くことを奨励している所があります。
また授業科目にも無宗教の学校でいう道徳にあたる時間が宗教を学ぶための時間が週に何時間かあり、心の教育を行います。
朝の会やお昼を食べる時などにはお祈りを捧げ、ミサ等もあります。
宗教に関する行事も多くあり、これは生徒達だけではなく保護者の方が対象となる勉強会であったり生徒達と一緒に参加するものもあります。
私立の学校の先生から説明会で言われ印象に残っているのが「信者になる必要は無いですが、理解しようとしてください。」と仰られていました。
これから受験されるご家庭の中には、信仰しなければならないのか、と難しくお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、決してそうではなく今までその宗教に関わりを持ってきてない人にもその門戸は大きく開いているのだと思います。
我が子の学校でも親向けに自由参加で聖書の勉強会等様々な学びの場を学校側が作ってくださっています。
またキリスト教でもカトリックかプロテスタントかで行事や、校則等の違いから学校の雰囲気が変わってきます。
是非沢山学校見学などに出かけられてその違いを感じてきてください。
2.家からの距離
これは学校の募集要項にも記載してありますが、私立小の場合、通学が「60分~90分以内」や「あまりに遠すぎない事」などと決まりを設けている所が多いです。
また国立小の場合は、通学時間の制限もありますが、居住地域によって受験可能かどうかが決まります。
これは願書を出す時点でのことなので、もし受験されたい学校がある場合は早めに調べておいて、お引越しが必要な場合はその前にしておいてください。
私立小を検討されているご家庭でお引越し予定がある場合は、願書に引越し予定等記載しておくと良い場合もあります。
学校見学や説明会で個別相談会などがありましたら、その時に聞いてみる事をおすすめします。
また学校まで少し距離がある場合は、面接時にその点の質問が来る事と思います。
なぜ遠いのに志望するのか?通学が長くなってしまう点についてどう不安点を解消するのか?など考えられておくと良いですね。
3.男子女子別学か共学
私立では男子校・女子校の別学と男子女子一緒に学ぶ共学があります。
これもご家庭の考え方ですが、別学には別学の良さが、共学には共学の良さがあります。
別学は長い歴史の中でその性別の児童を先生方が専門的にみてきていますのでノウハウが蓄積されており、男子校なら男子の、女子校なら女子の成長に応じた授業だけでなく学校生活を送ることを考えられていると実感出来ると思います。
そして子ども達も男子女子に囚われない枠組みで係の仕事や委員会の仕事が出来ます。
共学の良さは、ジェンダー平等や多様性が広がっている世の中に出ていく素地として、男女での学校生活は有益だと筆者は考えます。
4.内部進学のある一貫校か中学受験をする進学校か
そしてこれも大きな違いですが、小中高大もしくは小中高と内部進学のある一貫校か、それとも中学校など外部受験を進学校かです。
一貫校は受験をしない分、基礎をしっかりと丁寧に教えてくれるところや、ゆとりある時間を過ごせる所が魅力的です。しかし、学校によっては内部進学の為にコツコツと日々の授業やテストの点をしっかりとらなくてはならずそれはそれで大変だったりもします。
一方、殆どの生徒が外部受験をする学校もあります。その様な学校では進学塾の様に進度を早め1年前倒しでカリキュラムを行っていく学校もあります。外部受験をされるご家庭には心強いと思います。
学校選びをする際に、お子様が小学校を卒業後はどの様な進路を進んでいくのか、最終学歴までどの様にお考えかをご夫妻で話し合われる良い機会にしてみてください。
5.昼食はお弁当?給食?
お弁当か給食かそこまで優先順位は高くないかもしれませんが、毎日の事ですから共働きのご家庭でしたら給食の方が有難いですよね。
しかし学校によってはお弁当だけど、委託のお弁当を頼める所もありますのでお弁当だからと言って候補から外す前に少し調べてみると良いかもしれません。
また最近では私立でも学童を併設している学校や、学童の様に放課後のプログラムを充実させている学校もあります。
共働きのご家庭もそうでないご家庭も、保護者会や面談時のスポット利用が出来ますのでその点も見てみると良いかもしれません。
6.校舎・校庭の広さ
こちらは実際に行ってみて是非見てきてください。
広さだけでなく掃除が行き届いているか、それは生徒がやるのか、それとも清掃の方にお願いしているのか、校舎内の様子や掲示物にも学校生活の様子が伺えます。
校庭の広さは都心ではなかなか広く取りづらい所もありますので、中には少し狭いかなと思う学校もありました。
ご家庭の考え方によりますが、筆者は小学生のうちは思いっきり体を動かして欲しいと考えていたので、校庭の広さや緑の多さを受験校の候補に入れていました。
志望校を決めるポイントは何度もお伝えしてしまいましたが、ご家庭の何に重きを置いて、初等教育を受けさせていきたいのかによって重視するポイントは様々だと思います。
小学校受験!学校見学で見ておきたい・確認しておきたい3つのこと
それでは次に学校見学で見ておくべきポイントについてお話していきます。
学校見学では保護者の方だけ、受験生も一緒に参加出来る場合等あります。
受験される学校には是非、運動会や文化祭等の行事にお子様と一緒にご参加ください。
お子様のモチベーションのアップにもつながりますし、面談で「この学校に来たことある?」と先生から聞かれる場合もあります。
1.通学路・通学の仕方
学校見学には自家用車ではなく、お家から公共交通機関を使い、入学後にお子様が使う通学路を歩いてみてください。
4月から少しの間は保護者の方と一緒に通学することが殆どですが、5月の連休明け位からは一人での通学になると思います。
その際の乗り換えの有無や、分かりやすい行き方など見ておくと良いですね。
またこれは学校見学の時に在校生の登下校の様子を見れたらラッキーです。
学校内で見かける在校生はピシッと出来る方々ばかりですが、校門を出た後にちょっと自然な在校生の姿が見る事ができるかもしれません。
マナーの守り方や制服の着方などで学校の厳しめな校風なのかのびのびとした校風なのか、少しわかるような気がします。
筆者の周りでは、登下校時の在校生の様子を見て、好印象だった学校を志望校に決めた方もいらっしゃいました。
2.学校の雰囲気・先生や在校生の様子
学校の雰囲気は生徒と先生の触れ合っている様子や、その生徒達の表情を見たら自由な校風なのか厳しめな校風なのか感じ取れるはずです。
もし在校生の方がいらっしゃらなくても、教室内の掲示物を見るとその学校が大切にしていることや、力を入れて教育に取り入れている事などがわかります。
例えば校訓が教室の黒板上に飾られていたり、今月の目標がその学年やクラスによってあります。
また掃除当番表や係表、生徒さん達の作品からも見えてくると思います。
また先生に直接相談できる機会を設けてくださっている学校もありますので、是非積極的に参加して先生とお話してみてください。
筆者もそうでしたが、先生に直接相談なんて何を聞いていいのか分からない・・・とお思いの方も多いと思いますが、どんな些細な事でも大丈夫です。
万が一いじめにあった場合は?授業についていけない時は?どんな生徒さんが多い?休み時間には何をしている?試験の為にどんな事をしておけばよい?など、先生方は優しくお答えくださいますので安心してご参加ください。
3.パンフレットでは見れない校舎内の様子
せっかく学校に入れるのですから、敷地内の緑に多さやお日様の入り方、校庭の広さや遊具、ビオトープなどもパンフレット上ではなく実際の目で見ておかれると良いと思います。
校舎内も理科室や図工室音楽室、プールなどお子様がどの様にしてその施設設備を利用していくのかも先生に聞けたら聞いてみてください。
実際に良い設備があっても使えるのは何年生以上や、運動場も毎日休み時間に使えるのか学年毎に使える日が決まっているなど、色々決まりがあるところもあります。
私立小は施設や設備が整備されているので、見に行くだけでも、ここも良いあそこも良い!と良いところがたくさん見つかるはずです。
最後に
いかがでしたでしょうか?
ご家庭の考え方やお子様の性格等を考慮の上、学校見学に行く前に何を見てくるかノートに箇条書きにしてみるのも良いかもしれません。
筆者は一冊のノートを学校研究ノートとして学校見学、説明会等の時に事前に見ておきたいポイントや先生に質問したい事を箇条書きにして持っていき、感想や先生からの返答を書き込んでおりました。
どんな事でも良いので感想や思った事、もしお子様と一緒に行った時にはお子様の感想も書き込んでおくと志望校決定の際や願書・面談の対策の時に役立ちますのでおススメです。
皆様のお役に少しでも立てる事を願って記事にしましたので、参考にしてもらえたら幸いです。