小学校受験で必ずと言っていい程出題される問題、それが季節の問題です。
ペーパー校は勿論、ペーパー試験をしない小学校でも、国立小も恐らく全ての学校で毎年出されているのではないでしょうか。
しかし、いざ季節の問題対策と言われてもどういったことをしたら良いのか悩んでしまうというご家庭も多いのではないでしょうか。
覚える事が多すぎてとかく暗記に走りがちになっていませんか?
ここでは小学校受験で良く出題される季節の問題について、どのような対策を行っていけば良いのか、我が家の二度の小学校受験経験から季節の問題対策で役立ったことなどをご紹介していきます。
目次
小学校受験で季節の問題はどんな内容が出るの?
季節の問題では、主に大きく分けると3つに分ける事ができます。
- 花・果物などの植物
- 虫などの生き物
- 行事
これらを使ってペーパーでは同じ季節の物の絵を線で結んでください。といった内容から、春夏秋冬と順番になるように絵を通って迷路のゴールまで線でたどってください。といったように出されます。
また一見関係なさそうなお話の記憶という、テープなどから流れてくる話を聞いた後にその話について問われる問題でも、季節を知らないと答えられない問題が出てきます。
またペーパー試験でなくても、絵画や工作、個別試験という先生と一対一で具体物やカードを使って受ける試験などでも季節の問題は出てくるので絶対におさえておきたいジャンルの一つです。
季節の問題対策をする上で意識しておくべきこと
どうやって季節の問題対策をしていけばいいのかというと、何よりもまず、季節を体感すること、季節を親子で楽しむこと、これしかありません。
どれだけ机上で勉強してもこれに勝るものはありません。
ペーパーの問題を沢山解いたらパターンを覚え、きっと同じ様な問題が出た時には強いでしょう。
しかし春の思い出は?などと先生からの質問や絵で描く試験があった時に、季節を体感し楽しんでいないと活き活きとした話や絵を描くことが難しくなってしまいます。
五感で体感した経験は記憶に残りやすいですよね。そしてその思い出話を自分の言葉で話すことにより、より記憶に残るそうです。
そもそもなぜ小学校受験の問題で季節が出やすいのでしょうか?
それは季節を通して親子の触れ合いを大切にしているか、親の教育観をみているのだと言われています。
つまり学校側は家族間でのコミュニケーションがいかに多いのかをみているのですね。
小学校受験!季節の問題対策におすすめな6つのこと
では、次に季節を体感するためにおすすめな6つのことをご紹介していきます。
1.季節の行事を体験する・写真に残す
出題されやすい行事は3月3日のひな祭り、5月5日の子供の日、夏祭り、七夕、お月見、大晦日やお正月、節分などです。
小学校受験をするしないに関係なく、お子様が小さい時から是非一緒に楽しく過ごしていただきたい行事でもあります。
そして、大事なことはそれを写真に残しておき、季節アルバムを作ってみましょう。
季節アルバムを作る際のポイントですが、通常のアルバムは日付順に写真を並べますが、季節アルバムでは春夏秋冬、季節によって写真を入れていきます。
これは季節の勉強をするときに思い出すきっかけにもなります。
小さめの持ち運べるサイズのアルバムにして試験に行く際など、電車の中などで見返すと楽しかった記憶が蘇り緊張も和らぎます。
2.公園や山へハイキングに行く
公園や山では季節の植物や生き物を見ることができます。
図鑑や教材だけではなかなか実物の大きさや色、香り、などは分かりませんよね。
ハイキングでは、山登りのルールとしてすれ違う方に挨拶をするというものがあります。これは初対面の大人の方にも臆せず挨拶ができるようになるということで、高尾山に親子で登ることが毎年恒例のイベントになっていました。
その他にも、ご自宅から近い自然公園や植物園、山など1〜2か所を決め、春夏秋冬最低4回は行くこともおすすめです。
それぞれの季節で出会える植物や昆虫などの生き物は違ってきます。冬は虫なんていないと思っていたら、最近あまり見なくなったミノムシに会えるかもしれませんよ。
そしてここでも是非写真に残してください!
興味のあるお子様でしたら、カメラを持たせてあげて、春の物を探して見つけたら撮ろう!ですとか、珍しいものを撮ろう!なんて遊びながら歩くと山登りが楽しくなりますよ。
後日、写真をプリントアウトして季節アルバムに入れておきましょう。子どもの視点で撮った写真は可愛いものばかりですよ。
3.虫取り網を持って昆虫採集に行く・生き物を飼ってみる
春や夏には是非、虫取り網を持って昆虫採集に行ってみてください。
それほど遠くまでいかなくても構わないので、近くの公園でチョウチョを捕まえてみたり、ダンゴムシやテントウムシ、夏にはセミもいますね。
虫嫌いにならない為には、物心がついたときから親御さんが積極的に生き物を探して見つけお子様に話しかけてあげてください。
女の子のお子様は特に多いと思うのですが、虫嫌いな場合は無理に触らせることはしなくても大丈夫です。
筆者自身も実は虫は苦手です・・・。
ですが、幼稚園バスを待つ間に、石を裏返しダンゴムシ探しを始めたり、シロツメクサで花冠を作りながらテントウムシを指先にのぼらせ、飛んでいく姿を子どもと見ていました。
我が子は今では田んぼのイナゴやカエル、ザリガニやトンボなど素手で捕まえ、生き物観察を楽しんでおります。
また生き物問題で良く出るのが、親と子で姿が違う生き物達です。
カエル、トンボ、チョウチョ、、、これらの生き物が近くにいるという場所をご存知でしたら是非お子様と卵を見つけに行き、お家で成長過程を見られると良いですね。
お子様の理解が深まり記憶に残ります。
我が家もオタマジャクシを見つけ飼っていた時がありました。足が生えてくると喜んで絵に描いたり写真を撮ったりしていたものです。
4.旬の食材を育てる・お買い物に行く・料理を作る
お買い物はお子様と一緒に行っていますか?それともお子様が幼稚園や保育園の時でしょうか?
子どもが一緒だとあれを買って、これを買って言ってきたり、落ち着いて買い物出来ないと思いますが、ぜひ一緒に行く機会を増やしてください。
そしてそこで「今の季節は○○だから、○○が沢山売ってるね。」など会話をしてあげてください。
そんなことも季節の対策になるのです。
今は商店街の八百屋さんでお買い物をする方も少ないかと思いますが、スーパーでも旬の食材は多く置いてあります。
その食材を買って何を作ろうか?と話しながら家に帰ったり、時間があったら一緒に調理する、そして旬のものを味わいましょう。
都会ではなかなか見られない「ふきのとう」も問題に出てきたりします。
実はふきのとうも旬の初春にはスーパーに売っていることがあります。
値段は高いかもしれませんが一度買ってみて観察してみてください。
問題の絵や絵本などと比較してから、天ぷらやフライなどにして食べてみるとお子様の記憶にも残り、楽しい思い出になりますよ。
5.季節の図鑑や絵本を読む
季節の勉強をする際に、実物を見に行ったりすることが難しい時は図鑑や絵本から探してみるのもおすすめです。
また、お出かけ前に図鑑や絵本をみておくと更に知識として定着するそうです。
山登りや公園に行った時には、ポケット図鑑などがあるとすぐ取り出せるので、これはこの花だねと観察することも出来ますね。
我が家にあるのは、動物・植物・昆虫・星空・宇宙の図鑑、そして小学館の「きせつの図鑑」です。
こちらは各季節の行事や植物、生き物が豊富な絵と写真を入れながら説明が載っていて、旬のお野菜で作るレシピなども載っているのでこれ一冊でしっかりと四季の中で学習しておいた方が良い事柄が全て網羅出来ます。
「かばくんのはるなつあきふゆ」や「十二支のはじまり」など季節の行事の絵本を図書館で借りてきて読みきかせてあげるのもいいですね。
6.季節のポスターやカードを活用する
最後におススメしたいのが季節ポスターやカードです。
お子様の目につきやすいお風呂やリビングなどに季節ポスターを貼っておくと、ふとした時に見て思い出すきっかけになります。
そこからまた親子の会話に発展させる道具としても良いですし、年長になるとお子様が自分でこの前のテストで分からなかった○○は秋だ!などと意識しだすかもしれません。
季節ポスターは楽天やAmazonでも沢山販売されていますし、「ちびむすドリル」のサイトなどでは無料でダウンロードすることができます。
更におススメしたいポスターは、なんといっても手作りです。
A3、もしくはA3を2枚繋げて大きくした紙にお子様と一緒に4分割の線を引いていきましょう。
そのまま絵を描いてもいいですし、自分達で撮った写真を切って貼ってもいいですね。
もしくはお子様の間違えやすい問題の絵の部分をコピーして色塗りをして貼っていく、これだけでも親子で一緒にこれは何?いつの季節だぁ?!と言いながら作業すると楽しく対策になります。
出来上がったポスターやカードはラミネートすればお風呂場にも貼って覚えられます。ラミネート機がない場合は、そのまま壁に貼り、どんどん付け加えていけるのでどちらにしてもおススメです。
季節のカードは、こぐま会さんの「ことば絵カード100」を我が家では使っておりましたが、「きせつカード」というのもあり季節のお勉強の時には非常に役立つものだと思います。
特にまだ年少さんや年中さんの頃には、ペーパーでやりこむよりもこういったカードを見せて「これな~んだ?!」とか「春の物を集めてみよう!」など遊びながらカードで学んでみてください。
最後に
いかがでしたでしょうか?季節の行事を丁寧に行う、自然を感じに外に出かける、子供と一緒に会話をする。そんな当たり前のことが受験対策になっていきます。
ぜひ今から出来ると思う小さなことを少しずつ実践してみてください。お子様の中に季節の引き出しを増やしていってあげましょう。
試験本番の時にキラキラとしたお子様の目が合格の花を咲かせることでしょう。
皆様のご健闘をお祈りしております!