小学校受験に向けてペーパー対策を自宅でしようとしても勉強を嫌がってしまうお子さんも少なくありません。
まず、勉強を嫌がった時の対処法を考える上で大切な事は「嫌がる原因を探る」です。
普段から一緒に過ごし、様子を見ている親御さんだからこそ分かることがあるはずです。
自宅で勉強している時に最も避けたいのが、無理にやらせようと親が叱り続けてしまいやる気・元気・自信を削いで自己肯定感を下げてしまう事です。
人間が成長していく過程で大切な幼少期にそうならない為にも、そんな時どういった声掛けで気持ちの切り替えをどの様にはかるのか、また勉強でやる気が出ない原因と対処法について我が子の小学校受験経験からお伝えしていきます。
目次
小学校受験勉強でやる気が出ない時の原因と対処法
まずは、お子さんのやる気が出ない時の「原因」で多いものを見ていきましょう。
お子さんが勉強を嫌がる原因に当てはまっていませんか?
勉強時間が長い
やり始めたらとことんやってしまう一所懸命な親御さんに多いのが、勉強時間が長くなってしまいお子さんが嫌がってしまうということ。
勉強時間は各ご家庭やお子さんにより最適な時間は違うのですが、必要以上に長くやってしまうと勉強嫌いになってしまう可能性大です。
おまけに集中力が切れてきて、誤答が増え態度も悪くなり親自身もイライラが募り良い事がありません。
必要以上に長く勉強時間をとるのではなくお子さんがまだやりたい!と思う位で留めておくことが正解です。
6歳以下の幼児の場合集中力が続く時間は年齢+1分。小学生以上は学年×10分です。
筆者自身も「うちの子はどうしてこんなに集中力が無いの?」とイライラしてしまっていたのですが、この年齢+1分と見てなんだかスッと力が抜けました。
皆様もイライラしてしまったら、年齢プラス1分を思い出してみてください。
そして小学校受験でよく言われている一日の勉強時間目安は1.5時間~2時間です。
大手小学校受験教室では、週に10時間を目安とされていますので、共働きのご家庭では、平日に勉強時間を割けない場合は、土日に少し多めに勉強時間を調整するなどされてみるといいですね。
お子さんの理解度・志望校の特徴から勉強時間を設定しましょう
10時間と聞いて多い!と思われますか?少ない!と思うでしょうか?
次に書きますが、その時間をずっとペーパー対策をするのかというとそうではありません。
小学校受験においてその試験科目はペーパーだけではないからです。
絵画・工作や運動、先生との質疑応答、多岐に渡ります。
志望校がペーパー難関校なのか、ノンペーパー校なのか、志望校の合格レベルと現状位置、お子さんの理解度などをみながら一日当たりの枚数や勉強時間を設定されると良いと思います。
筑波小学校の様な一枚に問題数が多く数をこなさなければならない学校対策としては、やはり多く問題を解く、時間を計ってやるなどスピードが勝負になります。
慶應幼稚舎の様なペーパー試験を行わない学校は、ペーパー対策は基本的な所まで出来ていれば良しとして、その分、多くの経験を積む時間、絵画工作や運動など時間を割きたい所です。
立教小学校や白百合小学校の様に、個別試験がある学校は量を多くこなせるかの作業量ではなく理解度を重視してみましょう。
花丸が取れない難易度が高い問題ばかりをやっている
取り組まれている問題は本当にお子さんのレベルに合っていますか?
お子さんは一日一日沢山の事を学んでいるのですが忘れるのも早いことを忘れないでください。
先週できていたことが今週にはできなくなっているなんてこともよくあります。
あまりに難しい問題ばかりやってなかなか花丸がつかないとお子さんも親御さんもめげてしまいます。
花丸が取れる問題の中に少しだけレベルアップの問題を入れてみましょう
レベルアップしていく時には是非、お子さんが花丸を取れる問題の中に数ページレベルアップ問題を入れていくようにしてみましょう。
また、小学校受験準備を始めると色々な問題、難しい問題をこなしていきたくなるのですが是非志望校受験校の過去問を見て下調べをしてください。
最終的にどのような問題をどの位解けるようになっていたら合格ラインに入れるのか確認しておくと最終的なゴールが見え、行きすぎをセーブすることもできます。
保育園や幼稚園で疲れている
お家での勉強はいつされていますか?
おススメはどの年代のお子さんでも朝です。
朝に勉強をする習慣がないご家庭は難しいと思われるかもしれませんが、今日よりも5分だけ早起きする、もしくは忙しい朝の時間に5分だけお子さんが座る時間を作ってみませんか?
大人も仕事をして帰宅した後にまた仕事、なんて言ったら疲れて仕事もはかどらないはずです。お子さんも一緒です。
朝に勉強時間を取り入れて心に余裕を持たせましょう
保育園や幼稚園で一所懸命遊んで学んでくたくたになった状態で家へ帰り、そこからまた椅子に座り勉強を始めるとなると眠たいやら疲れたやらで勉強どころではなくなってしまうのは当たり前ですね。
朝に集中して勉強が出来ていると、帰宅後思ったように勉強が進まなくてもやる気を出さなくても「朝に勉強していたからね」と親御さんの心にも余裕が出るはずです。
お腹が空いている
幼稚園や保育園から帰ってきてから勉強をする場合、オヤツを最初に食べさせてから勉強を始めた方がやる気がアップするはずです。
帰宅して手を洗って今日あったことを話しながらオヤツを食べて、さぁ今から少しやろうね!と楽しい時間の延長だと思って取り組んでくれると良いですね。
今日あったことを話す時間は幼稚園からの帰り道やお風呂の時間など、いつでも良いのですが是非勉強前に行ってみてください。
勉強をやる気にならないもう一つの原因として幼稚園や保育園で何か嫌な事があったかもしれません。
そんな時も話を聞いてもらうだけでもお子さんの心は落ち着き勉強をする時にはやる気モードになってくれるかもしれません。
オヤツを食べて集中力とやる気をアップ
オヤツはブドウ糖ラムネがおすすめです。
ブドウ糖は脳の活性化や疲労回復の為に重要な栄養素です。
我が家ではペーパーが10枚終わったら一個ご褒美!というお菓子サービスデーを作ってみたり、本番や模試の時にも持参していました。
飴ほど長く口の中に残らず、ガムの様に口を動かすこともなくおすすめです。
毎回ご褒美をぶら下げて勉強をする方法は良くありませんが、時々なら大丈夫です。
「普段から頑張っているから!今日は特別ね!」と言ってあげるとお子さんもやる気がアップするかもしれません。
勉強することに飽きてしまった
勉強のメニューはどのようにして決めていますか?
お教室に通われている先生から宿題が出されたり、お家での学習方法を教えていただくと思います。
しかし、前述の通り子どもの集中力は長くは持ちません。
ゲーム感覚で時間制限を設けて5枚を何分で出来るかや、ペーパーに飽きてきそうになったら巧緻性が高まる折り紙や工作などを取り入れてみる、などしてお子さんを楽しませることを第一にメニューを組んでみてください。
例えば、ペーパー5~10枚→巧緻性の簡単な工作→ペーパー5~10枚→絵画や線結び色塗りなどです。
この様にお子さんの好きな事を挟むとやる気が持続すると思うのでおすすめです。
時には親御さんも同じ問題を一緒に解いてみるのも良いかもしれません。
勉強が終わったら楽しく遊べる時間を作ってあげよう
我が家は平日の朝に勉強をする時は、ペーパーなど勉強をやり終えたら外遊び!と決め、幼稚園バスが来るまで外で遊ぶようにしていました。
早く外に行きたくて子ども達は集中して勉強をしてくれますし、外でダンゴムシ探しや縄跳び、ボール投げお花摘みなどして遊ぶこともとても大事な対策の一つになります。
それでもやる気にならない時には、お手製のくじ引きを作ってみてはいかがでしょうか?
ペーパー何枚やったらくじを一個引いていいよ!などして楽しみを作ってみるのも効果があります。
くじの中身は当たりの時は塗り絵1枚プレゼントや、はずれは熊歩きで家の中を3周!など工夫しても楽しいですよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
お子さんによって三者三様色々なので、ここにあげたものでは全く上手くいかないなんてこともあるかもしれません。
そんな時は一日ペーパー対策をしない!なんて日があっても良いかもしれません。
小学校受験ではペーパーや絵画工作だけでなく、自然体験など家族で思い出を作ることも忘れてはいけません。
これがお子さんの息抜きにもなり面接対策や願書などの対策にもなるのです。
土日にはお出掛けをして沢山遊び、様々な経験をさせてあげるのも大切です。
ペーパーをやらずに工作だけやる!動物園や博物館に行き写生する!お料理を一緒に作る!外で思いっきり遊ぶ!など、我が家もそんな日を作って親子で息抜きをしておりました。
お子さんの好きな物や熱中するものを見つけながらうまくペーパーなどの対策を組み込めると良いですね。
親子で遊びながら楽しんで準備をしていっていただきたいと思います。
少しでも皆様のお役に立つことができましたら幸いです。