城北中学校を受験するなら知っておきたい!偏差値や倍率、合格のために必要な事

城北中学校城北中学校は、東京都板橋区にある私立の男子中高一貫校です。

今回は城北中学校の受験予定者なら知っておきたい、学校の特色、受験情報、入試問題の傾向などをご紹介していきます。

城北中学校の特色

城北中学校・高等学校は、1941年の創立から始まる、伝統のある中高一貫の男子校です。

「人間形成と大学進学」という教育目標のもと、中学1年〜中学2年を「基礎期」、中学3年〜高校1年を「錬成期」、高校2年〜高校3年を「習熟期」とする、中高一貫で3期体制のカリキュラムが編成されています。

また、中学校での募集に加えて高等学校からの募集も行われる併設型の中高一貫校でもあります。

そのほか、グローバル教育も充実しており、3ヶ月間のターム留学制度や、オーストラリア語学研修、国内留学となる「城北イングリッシュ・シャワー」、ネイティブの先生と昼食時間で会話を行う「インターナショナル・テーブル」など、様々な取り組みが実施されています。

学校の沿革

城北中学校は1941年の創立に始まり、1947年には新学制のもとで、新制城北中学校が設置されています。

翌年の1948年には新制の城北高等学校が設置され、現在に至ります。

施設

主な施設は、講堂、図書館、食堂、理科実験室、共通棟(芸術棟、体育棟)、美術室、音楽室、書道室、工芸室、剣道場、柔道場、弓道場、温水プール、体育館、多目的ホール、自習室などがあり、充実した施設環境が見られます。

進学先

2023年度の大学入試結果を見ると、東京大学6名、京都大学3名、東京工業大学7名、一橋大学5名といった国公立大学のほか、早稲田大学85名、慶應義塾大学64名、上智大学44名、東京理科大学108名など、難関私立大学への合格実績も豊富です。

学校周辺の環境

交通アクセス

  • 東武東上線「上板橋駅」から徒歩10分
  • 東京メトロ有楽町線・副都心線「小竹向原駅」から徒歩20分
  • 都営バス(新宿駅西口~王子駅前)、関東バス・国際興業バス(高円寺駅北口~赤羽駅東口)の「小茂根バス停」から徒歩10分

東武線・地下鉄線を利用して池袋方面からスムーズにアクセスできるほか、バスを利用して多方面から通学することも可能です。

城北中学校の受験情報

試験日

第1回:2024年2月1日(木)

第2回:2024年2月2日(金)

第3回:2024年2月4日(日)

募集人数

第1回:約115名

第2回:約125名

第3回:約30名

試験科目と配点

科目 試験時間 配点
国語 50分 100点
算数 50分 100点
社会 40分 70点
理科 40分 70点

城北中学校の偏差値と倍率

偏差値

城北中学校の偏差値を80偏差値でみると次の通りです。

第1回 56
第2回 58
第3回 60

倍率

第1回入試 第2回入試  第3回入試
受験者 390名 645名 299名
合格者 139名 295名 50名
倍率 2.8倍 2.1倍 5.9倍

募集人員が最も多い第2回の倍率が低く、募集人員が最も少ない第3回の倍率は他の日程より大きく上がります。

城北中学校の入学後の学費

城北中学校の募集要項によると、入学金は27万円、入学手続き後の納入金が24万1500円となり、入学後の学費(2024年度予定)は55万9200円となります。

合計すると、初年度の納付金は107万700円となっています。

城北中学校の入試問題と対策

算数

試験時間は50分、配点は100点満点です。大問は5問で、大問1が計算問題、大問2が小問集合、大問3以降が応用問題となっています。

全体として難易度が高く、計算問題でも複雑な出題が多く見られるため、注意が必要です。

頻出分野は速さ、図形、立体、仕事算などがあり、各分野で難易度の高い問題が出題され、応用力が試されます。

頻出分野を中心に対策を進め、なるべく早い段階から難問にも取り組み、実戦力を鍛えなくてはなりません。

特に図形分野は立体の切断といった難問も出題されるので、様々な単元に触れ、重点的に対策を進めましょう。

一方、全体的に難しい問題が多いとはいえ、基本的な問題も含まれています。確実に得点できるものは速く正確に解き、ケアレスミスは絶対に避けるようにしましょう。

また、基本問題を素早く解き、応用問題を解く時間を確保するなど、時間の工夫も必要になります。試験時間の余裕は少ないので、過去問演習を徹底し、時間配分の感覚をしっかりつかんでおきましょう。

国語

算数と同様に、試験時間は50分、配点は100点満点となります。大問4問程度の出題が続いていましたが、平成29年度から大問2問となり、大問1が読解問題(小説文)、大問2が漢字の書き取りとなっています。

読解問題は1題ですが、文章量が多く、時間的な余裕は少なくなります。早い段階から長めの文章に慣れ、場面・心情の変化などを正確に追っていけるよう、読解力を磨いていきましょう。

読解問題の設問形式は選択肢問題や記述問題となり、設問数はそこまで多くありません。ただし、字数制限のある記述問題や、ややこしい選択肢問題など、時間・手間のかかる問題が目立ちます。

スピーディーかつ正確な読解力を磨くことはもちろん、各形式の設問を速く正確に進めることも意識し、時間配分には十分に注意しましょう。

また、漢字の対策もしっかり行い、ケアレスミスはせず、きちんと得点源にすることが大切です。

社会

試験時間は40分、配点は70点満点となっています。大問は3問で、地理・歴史・公民分野(時事問題含む)から幅広く出題されます。

設問形式は選択肢問題と適語記入問題ですが、選択肢問題が中心に出題されています。

まずは問題演習を通じ、選択肢問題に多く触れ、細かい部分まで正誤判断できるよう、実力を養いましょう。

問題によっては難しい語句も登場しますが、語句に惑わされず、知識をもとに正確な正誤判断ができるよう、演習を重ねる必要があります。

もちろん、正確な知識があってこそ正誤判断能力は伸びるので、基礎知識を繰り返し確認し、知識の精度も高めておきましょう。

また、大問のリード文や資料など、問題内に含まれる情報量も多いです。こうした情報を素早く捉える情報処理能力も鍛えなくてはなりません。

過去問演習はもちろん、問題演習も徹底し、スピーディーかつ正確に情報を読み取る習慣をつけましょう。

さらに、問題数が多い傾向があり、時間的な余裕は少なくなります。過去問演習によって時間配分の感覚を養うほか、日頃の問題演習でも時間を意識し、速く正確に解き進めることを心がけましょう。

理科

社会と同様に、試験時間は40分、配点は70点満点です。大問は4問で、4分野からまんべんなく出題されます。

設問形式は選択肢問題や計算問題などがありますが、いずれも標準レベルの問題が中心となっています。

一方、決して時間的な余裕があるわけではないので、常に時間を意識し、各形式の設問をテキパキこなしていくことが重要です。

また、リード文の量や、資料、図なども多く、情報を読み取るのに時間がかかる場合があります。

複雑な情報をしっかり読み取り、知識と照らし合わせて解き進めなければならず、より実戦的な力が求められます。

基本知識を正確にすることはもちろん、問題演習を通じて情報処理能力なども磨き、本番に備えるようにしましょう。

また、基本問題は速く正確に解き、計算問題にかける時間を確保するなど、時間配分を工夫することも大切です。過去問演習を繰り返し、時間を意識して解く練習を重ねましょう。

過去問

受験生平均点の特徴

受験者平均点

平均点合計(340点満点)
第1回 208点
第2回 211点
第3回 183点

合格点

合格点合計(340点満点)
第1回 224点
第2回 219点
第3回 222点

難易度が高いこともあり、いずれも受験者平均点は6割を下回る回もあります(340点満点)。

ただし、第3回の受験者平均点が5割を下回る一方、合格点は6割後半と高い合格ラインとなりました。一方、第2回は受験者平均点と合格点でほぼ同じ点となっています。

城北中学校合格のために必要なこと

城北中学校の試験は全体的に難易度が高いですが、傾向は比較的把握しやすいです。きちんと特徴を把握して重点的な対策をすれば、難問にも対応できる力がつきます。

過去問演習や問題演習を重ね、傾向に沿った実力を磨くことを意識しましょう。

例えば算数と理科であれば、基本問題を速く正確に解いたうえで、応用問題の時間を確保することが大切です。

また、国語は平成29年度から大問2問構成となり、長文がかなりの長さになったため、特に長い読解問題に慣れておきましょう。社会は、語句の難しさや問題数の多さに惑わされず、知識をもとに速く正確に解く必要があります。

こうした科目ごとの特色をもとに、過去問や似た出題形式の問題を重点的に解いておきましょう。日頃の問題演習から本番を意識し、実戦的な力を磨くことが大切です。