獨協中学校の入試対策!入試問題の傾向と合格のために必要なこと

獨協中学校の校舎

(画像:ウィキペディアより引用)

獨協中学校は東京都文京区にある私立の男子中高一貫校です。

この記事では獨協中学校の受験予定者なら知っておきたい、学校の特色や受験情報、入試問題の傾向・対策などをご紹介していきます。

獨協中学校の特色

獨協中学校・高等学校は2013年に創立130年を迎えた歴史のある中高一貫校です。

長年の男子教育の経験を強みに、男子特有の成長曲線を考慮した中高一貫6年間の幅広い教育に特徴があります。

第1ブロック(中1・中2)を「基礎学力養成期」、第2ブロック(中3・高1)を「学力伸張期」、第3ブロック(高2・高3)を「学力完成期」とし、学習習慣の定着から将来に向けた進路別のカリキュラムに至るまで、手厚い教育体制が整っています。

また、創立時からドイツ文化と深くつながっていることもあり、ドイツ研修旅行やホームステイといったグローバル教育も充実しています。

学校の沿革

1881年に獨逸学協会が設立し、1883年には獨協中学校の前身となる獨逸学協会学校が創立されました。

1948年、新制の獨協中学校・高等学校が発足し、1997年には獨協中学・高等学校で完全中高一貫制がスタートし、現在に至ります。

進学先・合格実績

2022年度の大学入試の合格実績を見ると、国公立大学11名、難関私大(早慶上理ICU)29名、GMARCH93名など、難関大学も含めた様々な合格実績が見られます。

施設

主な施設としては、100周年記念体育館、体育館上グラウンド、中庭グラウンド、ビオトープ、図書館、TECLab(ラーニング・コモンズ)、生徒ホール、小講堂などがあり、多方面で充実した施設環境が見られます。

学校周辺の環境・交通アクセス

  • 東京メトロ有楽町線 護国寺駅(出口6)から徒歩約8分
  • 東京メトロ有楽町線 江戸川橋駅(出口1a)から徒歩約10分
  • 東京メトロ副都心線 雑司が谷駅(出口3)から徒歩約16分

有楽町線・副都心線ともに、池袋駅をはじめ多方面からのアクセスに優れています。

また、都営バスを利用して通学することも可能です。

  • JR目白駅から[白61](練馬車庫~新宿駅西口)で「ホテル椿山荘東京前」下車、徒歩約1分([白61]系統は副都心線雑司が谷駅(停留所「鬼子母神前」)からも利用可)
  • [上58](早稲田~動坂下~上野広小路)で「音羽一丁目」下車、徒歩約5分
  • [飯64](小滝橋車庫前~高田馬場駅前~飯田橋駅前~九段下)
  • [上69](小滝橋車庫前~高田馬場駅前~上野公園)で「江戸川橋」下車、徒歩約8分

獨協中学校の受験情報

試験日

第1回入試:2024年2月1日(木)

第2回入試(午後):2024年2月1日(木)

第3回入試:2024年2月2日(金)

第4回入試:2024年2月4日(日)

募集人数

第1回入試:約80名

第2回入試(午後):約20名

第3回入試:約70名

第4回入試:約30名

試験科目と試験時間・配点

第1回・第3回・第4回入試

科目試験時間配点
国語50分100点
算数50分100点
社会40分70点
理科40分70点

第2回入試(午後)

科目試験時間配点
国語40分100点
算数40分100点

獨協中学校の偏差値と倍率

偏差値

獨協中学校の偏差値(80偏差値)は次のようになります。

第1回入試47
第2回入試52
第3回入試48
第4回入試48

倍率

2023年度の入試結果を見ると、実質倍率は以下のようになっています。

第1回入試3.1倍
第2回入試2.6倍
第3回入試3.7倍
第4回入試6.6倍

獨協中学校の入学後の学費

入学金や学費等は次のようになります。

入学金250,000円
授業料39,250円(月額、3期分納)
施設設備費120,000円(年額)
維持費123,000円(年額)
PTA会費15,000円(年額)
学友会費6,000円(年額)
学友会入会金1,000円(入学時のみ)
同窓会入会金30,000円(入学時のみ)

獨協中学校の入試問題と対策

算数

試験時間は50分、配点は100点満点となります。(第2回入試(午後)のみ試験時間40分)

大問は5問で、大問1は計算問題・小問集合、大問2以降は大型問題で構成されています。

一部の大問には、途中式・考え方を「途中経過」として記述させる設問があります。

こうした形式には慣れが必要になるので、普段から考え方や途中計算をまとめる習慣をつけ、採点者に伝わるよう過不足なく記述することを意識しましょう。

全体として基本・標準レベルの問題が中心ですが、記述式の問題もあり、時間的な余裕があるとは言えません。

過去問演習をしっかり繰り返し、時間配分の感覚はきちんと養いましょう。特に第2回の試験時間は40分のため、注意が必要です。

また、基本・標準レベルが中心だからこそ、ケアレスミスは絶対に避けなくてはなりません。

幅広い分野の基本を正確におさえ、得点できる問題はしっかり得点源にする必要があります。

国語

算数同様、試験時間は50分、配点は100点満点となっています。(第2回入試(午後)のみ試験時間40分)

大問は3問(第2回は大問2問)で、大問1が漢字、大問2・3が読解問題(説明文・小説文など)という構成です。

読解問題の設問形式は、選択肢問題、書き抜き問題、記述問題など幅広く、中学受験でよくみられる設問形式となります。

一方、時間的な余裕があるとは言えず、様々な形式の設問をテキパキ解き進めなくてはなりません。過去問演習や問題演習を通じ、スピーディーかつ正確に読解したうえで、各形式の設問に素早く対応していく練習を重ねましょう。

また、算数と同じく第2回の試験時間は40分となります。

第2回は大問2問で、漢字が1問、読解問題が1問ですが、試験時間が短いため、時間配分には特に注意しなくてはなりません。

本番で焦らず落ち着いて解けるよう、日頃から丁寧かつ素早く解くことを意識しておきましょう。

社会

試験時間は40分、配点は70点満点です。大問は4〜6問で、地理・歴史・公民分野(時事問題含む)からまんべんなく出題されます。

設問形式としては、選択肢問題、適語記入問題、記述問題など幅広くなっています。

問題数が多い場合もあるので、時間内に各形式の設問をテキパキ進める力が求められます。苦手な形式の設問は徹底的に対策し、本番でスムーズに解答できるようトレーニングしましょう。

全体的に基本レベルの問題が多いですが、その分ケアレスミスは必ず避ける必要があります。

各分野の基本を幅広く正確におさえ、漢字で覚えるべき用語はしっかり漢字で覚え、誤字脱字はしないようにしましょう。

また、地図や史料、グラフなどの資料が多いほか、リード文が長い場合もあるので、情報を素早く読み取る力も必要不可欠です。

過去問演習はもちろん、似た傾向の問題演習も徹底し、情報処理能力をしっかり養う必要があります。

理科

社会と同じく、試験時間は40分、配点は70点満点です。大問は4問で、4分野から幅広く出題されています。

設問形式は選択肢問題、適語記入問題、計算問題、記述問題などがあります。

基本レベルの問題が中心ですが、設問形式が幅広いので注意しなくてはなりません。

オーソドックスな出題形式と言えますが、苦手な設問形式は特に対策を徹底し、トレーニングを重ねることが大切です。

また、観察などの問題では思考力が要求されます。

知識の暗記だけでは対応できないので、日頃から「なぜそうなるのか」を考え、思考する習慣をつける必要があります。

それぞれの分野の基本知識を覚えることは大前提ですが、問題演習を通じて思考力を養うことを意識しましょう。

過去問演習も徹底し、時間配分の感覚を身につけ、実戦的な力を伸ばすことが重要です。

過去問

受験者平均点・合格最低点

2023年度の入試結果を見ると、受験者平均点・合格最低点は次のようになります。

(()内は得点率)

受験者平均点

第1回入試204.9点(60.2%)
第2回入試116.3点(58.1%)
第3回入試191.6点(56.3%)
第4回入試194.7点(57.2%)

第1回が最も高く6割、第2・3・4回の平均点は5割を超えています。

合格最低点

第1回入試223点(65.5%)
第2回入試143.8点(71.9%)
第3回入試238.5点(70.1%)
第4回入試249.2点(73.2%)

第2・3・4回の合格最低点は7割を超え、第1回は6割後半の合格ラインとなっています。

獨協中学校合格のために必要なこと

獨協中学校の試験問題は基本・標準レベルの問題が中心で、出題形式・設問形式も比較的オーソドックスな構成となっています。

その分、基本を幅広く正確におさえ、時間内にテキパキ解き進める力が求められます。

ケアレスミスは絶対に避け、スピードと正確さを両立させ、着実に得点を重ねていかなくてはなりません。知識の暗記だけでは対応できないため、より実戦的な力を鍛える必要があります。

また、算数は記述式の解答形式などに注意すること、国語は試験時間に注意しつつ様々な設問形式に対応すること、社会は情報処理能力も鍛えておくこと、理科は思考力も伸ばしておくことなど、科目ごとの傾向に沿った対策を行い、実力を伸ばしていきましょう。

さらに、第2回は国語・算数の2科目受験となり、試験時間は各40分と短くなっています。

こうした各日程の科目や試験時間なども注意し、自分に合った受験日程を検討し、本番に臨むようにしましょう。