日本大学豊山中学校の入試傾向と対策!入試本番までに鍛えておくべきこと

日本大学豊山中学校の校舎

日本大学豊山中学校は、東京都文京区にある私立の男子中高一貫校です。

この記事では、日本大学豊山中学校の受験予定者なら知っておきたい学校の特色や受験情報、入試問題の傾向や対策などをご紹介していきます。

日本大学豊山中学校の特色

日本大学豊山中学校は日本大学付属校の唯一の男子校で、日本大学の教育理念となる「自主創造」の精神、「日本大学マインド」、「自主創造の3つの構成要素及びその能力」を持つ生徒の育成を行い、「強く 正しく 大らかに」を校訓としています。

日本大学進学に向けた「進学コース」のほか、国公立大学・難関私立大学や日本大学の医歯薬系学部への進学を目指す「特進コース」、文武両道を目指す「スポーツコース」もあり、幅広い進路選択に対応したカリキュラムが特徴です。

また、日本大学の法学部、経済学部、生産工学部と連携教育が行われ、高校在学中に大学の講義を受講できるほか、大学の必修科目を入学前に履修することもでき、中高大の連携教育にも強みがあります。

学校の沿革

1903年、旧制豊山中学校が創立されました。

1952年には学校法人日本大学豊山学園として日本大学へ移行、1954年に日本大学豊山中学校・高等学校となり、現在に至ります。

進学先・合格実績

2022年度卒業生の現役大学進学者数を見ると、現役大学進学率は95%で、そのうち日本大学進学率が74%、他大学進学率が21%となっています。

日本大学への進学状況を見ると、理工学部102名、法学部53名、経済学部50名など、幅広い学部への進学実績が特徴です。

また、他大学への合格実績としては、東京理科大学11名、上智大学4名など、難関大学も含めた合格実績が見られます。

施設

主な施設には、中学理科実験室、音楽室、視聴覚室、コンピューター室、図書室、自習室、多目的ホール、プール、柔道場、剣道場、アリーナ、校庭など、幅広い施設環境が見られます。

学校周辺の環境・交通アクセス

東京メトロ有楽町線の護国寺駅(1番出口)から徒歩すぐの場所にあります。護国寺駅は池袋駅とも近く、多方面からスムーズにアクセス可能です。

一方、中台総合グラウンド・体育実習棟は、東武東上線の上板橋駅から徒歩15分、都営三田線の志村三丁目駅から徒歩15分となります。

日本大学豊山中学校の受験情報

試験日程

第1回:2024年2月1日(木)午前

第2回:2024年2月2日(金)午後

第3回:2024年2月3日(土)午前

第4回:2024年2月3日(日)午後

募集人数

第1回:100名

第2回:50名

第3回:42名

第4回:30名

試験科目と試験時間・配点

第1回・第3回

科目試験時間配点
国語50分100点
算数50分100点
社会・理科60分合計100点

第2回・第4回

科目試験時間配点
国語50分100点
算数50分100点

日本大学豊山中学校の偏差値と倍率

偏差値

日本大学豊山中学校の偏差値(80偏差値)は次のようになります。

第1回45
第2回49
第3回46
第4回48

倍率

2023年度入試結果を見ると、倍率は以下のようになります。

第1回3.2倍
第2回5.1倍
第3回4.2倍
第4回5.6倍

第2回から第4回は6倍前後となったほか、第1回も4倍近くとなり、各日程とも高めの倍率が特徴です。

日本大学豊山中学校の入学後の学費

入学金や学費等は次のようになります。

入学金230,000円
授業料480,000円
施設設備資金192,000円
その他20,500円
預かり金等230,400円
合計1,152,900円

日本大学豊山中学校の入試問題と対策

算数

試験時間は50分、配点は100点満点です。大問は6問程度出題され、大問1・2が計算問題・小問集合、大問3以降が大型問題となります。

基本レベルの問題が中心ですが、四則計算から図形問題まで幅広く出題され、一部でやや手間のかかる問題も見られます。

また、平均点や合格ラインは比較的高く、高得点勝負になる可能性もあります。

そのため、基本レベルの問題を中心に、いかに正確に解けるかがカギとなります。

少しのミスが大きな差につながるおそれがあるので、ケアレスミスは絶対に避け、とにかく正確さを意識してください。

問題演習はもちろん、過去問演習をしっかり徹底し、時間配分の感覚もつかみ、素早く正確に解くトレーニングを行いましょう。

国語

算数同様、試験時間は50分、配点は100点満点となります。大問は3問程度で、説明文・論説文、小説文・物語文、漢字等の知識問題などから出題されています。

読解問題の設問には、選択肢問題、書き抜き問題などのほか、記述問題も見られます。

本文の論理展開や場面・心情の変化を正確に読解する練習はもちろん、幅広い設問形式に対応できるよう、日頃から問題演習で鍛えておきましょう。

決して時間的余裕が多いわけではないので、本文を素早く正確に読解し、各形式の設問をテキパキこなす練習が必要です。

過去問演習もしっかり行い、時間配分の感覚を養っておきましょう。

また、知識問題は漢字の読み書きのほか、四字熟語やことわざ等が出題されることもあります。過去問で出題範囲をチェックし、知識を正確に磨いておきましょう。

社会

試験時間は理科と合わせて60分、配点は理科と合計で100点満点(各50点)となっています。大問は4問で、地理・歴史・公民分野(時事問題含む)から幅広く出題されます。

設問形式は選択肢問題や適語記入問題などがあり、基本レベルの問題が中心となっています。

一方、地図やグラフなどの資料も多く、素早く情報を読み取る情報処理能力は欠かせません。

また、試験は理科と合わせて行う形となり、時間配分には特に注意が必要です。

素早く情報を読み取ること、スピーディーかつ正確に設問を解き進めることを意識し、実戦的な力を鍛えておきましょう。

基本レベルの問題とはいえ、決して油断はせず、問題演習や過去問演習を徹底し、実力を磨いておいてください。

また、時事問題の出題もあるので、頻出のニュース等はしっかりチェックしておきましょう。

理科

試験時間は社会と合わせて60分、配点は社会と合計で100点満点(各50点)となります。

大問は4問で、4分野からまんべんなく出題されています。

設問形式としては、選択肢問題、適語記入問題、計算問題など幅広く、基本レベルの問題が中心です。

ただし、リード文や資料などの情報が比較的多く、情報処理能力はしっかり鍛えなくてはなりません。実験問題などは特に手間がかかるので、問題演習や過去問演習を通じて慣れを作っておきましょう。

また、社会と合わせて試験時間60分のため、とにかく時間配分に注意してください。

特定の設問に時間をかけすぎないよう、バランス良く解いていく必要があります。

4分野の基本知識を正確にすることはもちろん、情報処理能力、時間配分の感覚なども含め、実戦的な力を鍛えていきましょう。

過去問

平均点・合格最低点の特徴

2023年度の入試結果を見ると、平均点・合格最低点は以下のようになります。

(第1回・第3回:300点満点、第2回・第4回:200点満点)

平均点

第1回194.2点
第2回115.4点
第3回184.1点
第4回112.3点

合格最低点

第1回218点
第2回140点
第3回218点
第4回145点

合格ラインは比較的高く、全体として平均点と合格最低点の差が目立ちます。

第2回と第4回の合格ラインは8割前後となったほか、第3回は7割以上、第1回は6割以上の合格ラインとなりました。

日本大学豊山中学校合格のために必要なこと

日本大学豊山中学校の試験問題は、全体として基本レベルが中心と言えますが、その分高得点勝負になる可能性があります。

合格ラインも比較的高いので、わずかなミスが大きな差につながるおそれもあります。

ケアレスミスは絶対に避け、基本レベルの問題をスピーディーかつ正確に解けるような、より実戦的な力を鍛えていきましょう。

また、各科目とも比較的オーソドックスな出題傾向となりますが、決して時間的な余裕が多いとは言えません。

各分野の知識を正確にすることはもちろん、問題を解くスピード、各種情報を処理するスピードも鍛え、時間配分には十分注意しましょう。

また、4科目入試のほか2科目入試の日程もあります。

受験日程を決める際には、各日程の試験科目や試験時間、倍率などもきちんとチェックし、どの日程が適しているか総合的に検討していきましょう。