桐蔭学園中等教育学校は、神奈川県横浜市にある私立の中高一貫校です。
ここでは、桐蔭学園中等教育学校の気になる倍率、入試傾向などをご紹介していきます。
目次
桐蔭学園中等教育学校の特色
桐蔭学園では、2019年度から中学校(男子部・女子部)と中等教育学校が桐蔭学園中等教育学校に一本化されています。
そのため、中学受験によって桐蔭学園に入る場合、桐蔭学園中等教育学校の入試を受ける形になります。
桐蔭学園はホームルームや授業における発表・スピーチなどを重視し、自分の考えを伝え、他人の考えを聞くことで、「成長し続ける自分との出会い」を提供するという教育に特徴があります。
自分の考えを伝えるだけでなく、他人の考えに対する「傾聴」と「承認」を通じ、生徒同士が学び合う環境を実現しています。
学校の沿革
1964年、学校法人桐蔭学園が設立されました。桐蔭学園中等教育学校は2001年に開校され、2019年度から男女共学となり、現在に至ります。
施設
主な施設には、各教室・各特別教室のほか、体育館、ダンス場、プール、グラウンド、テニスコート、図書室、食堂などがあり、充実した施設環境が見られます。
進学先
2023年の大学合格実績を見ると、東京大学8名、東京工業大学9名、横浜国立大学18名といった国公立大学の合格実績のほか、早稲田大学90名、慶應義塾大学86名、上智大学78名、東京理科大学93名といった私立大学の合格実績も豊富です。
学校周辺の環境
桐蔭学園中等教育学校へのアクセスは次の通りです。
- 東急田園都市線、横浜市営地下鉄線 あざみ野駅からバスで10分・徒歩10分
- 東急田園都市線 市が尾駅からバスで10分
- 東急田園都市線 青葉台駅からバスで15分
- 小田急線 柿生駅からバスで15分
- 小田急線 新百合ヶ丘駅からバスで20分・徒歩10分
特に東急田園都市線と小田急線は神奈川県内のほか東京都内とのアクセスにも優れており、これらの路線や横浜市営地下鉄線、バスを活用し、様々なエリアから通学することができます。
桐蔭学園中等教育学校の受験情報
試験日
第1回午前:2月1日(木)
第1回午後:2月1日(木)
第2回午後:2月2日(金)
第3回:2月5日(月)
募集人数
第1回午前:男子30名・女子30名
第1回午後:男子35名・女子35名
第2回:男子30名・女子30名(特別奨学生選抜約20名)
第3回:男子10名・女子10名
試験科目
第1回午前
第1回午前 | 探求型(みらとび)入試/総合思考力問題(100点満点・50分)・基礎算数(100点満点・50点)、または国語(150点満点・50分)/算数(150点満点・50分)/社会(100点満点・40分)/理科(100点満点・40分)の4教科入試 |
第1回午後 | 国語(100点満点・50分)/算数(100点満点・50分)の2科目入試 |
第2回午後 | 国語(100点満点・50分)/算数(100点満点・50分)の2科目入試、または国語(100点満点・50分)/算数基礎(100点満点・50分)のグローバル入試 |
第3回 | 国語(100点満点・50分)/算数(100点満点・50分)の2科目入試、国語(150点満点・50分)/算数(150点満点・50分)/社会(100点満点・40分)/理科(100点満点・40分)の4科目入試、国語(100点満点・50分)/算数(100点満点・50分)の2科目入試 |
桐蔭学園中等教育学校の偏差値と倍率
偏差値
桐蔭学園中等教育学校の偏差値を80偏差値でみると次の通りです。
男子 | 女子 | |
第1回午前 | 49 | 50 |
第1回午後 | 52 | 54 |
第2回午後 | 55 | 57 |
第3回 | 52 | 54 |
第2回の偏差値が最も高く、他の日程は男女とも同じ偏差値となっています。また、いずれの日程も女子の偏差値の方がやや高くなります。
倍率
また、2023年度の受験者数と合格者数から倍率を考えると、次のようになります。
受験者数 | 合格者数 | 倍率 | |
第1回午前(4科目) | 男子87名/女子54名 | 男子30名/女子33名 | 男子2.9倍/女子1.6倍 |
第1回午前(探究型) | 男子14名/女子14名 | 男子10名/女子12名 | 男子1.4倍/女子1.1倍 |
第1回午後(国・算) | 男子299名/女子148名 | 男子128名/女子84名 | 男子2.3倍/女子1.8倍 |
第2回午後(国・算) | 男子188名/女子85名 | 男子81名/女子54名 | 男子2.3倍/女子1.6倍 |
第2回午後(グローバル) | 男子37名/女子32名 | 男子21名/女子21名 | 男子1.8倍/女子1.5倍 |
第3回(4科目) | 男子90名/女子36名 | 男子17名/女子13名 | 男子5.2倍/女子2.8倍 |
第3回(国・算) | 男子39名/女子25名 | 男子9名/女子9名 | 男子4.3倍/女子2.8倍 |
桐蔭学園中等教育学校の入学後の学費
2024年度の生徒募集要項によると、主な費用としては、入学金24万円、施設設備費28万7000円、授業料(月額)5万1000円などがあります。
桐蔭学園中等教育学校の入試問題と対策
以下、4科目入試につき、対策ポイントをご紹介していきます。
算数
試験時間は50分、配点は150点満点となっています。(2科目入試の場合、試験時間50分・配点100点満点)
大問は3問出題され、大問1が計算問題・小問集合、大問2以降が応用問題という出題構成です。
比較的基本・標準レベルの問題が中心ですが、途中式・考え方を書かせる問題が多いので、慣れが必要になります。
途中式・考え方が採点者にしっかり伝わるように、日頃から書き方の練習をしておきましょう。
また、頻出分野としては、特に図形の問題に注意が必要です。入試概要にも、基礎的な計算問題、図形の知識、文章・グラフを読み取る力が問われる、という点が明記されています。
図形分野を中心に対策しつつ、各日程の出題傾向を確認し、過去問・問題演習を積み重ねておきましょう。
国語
算数と同じく、試験時間は50分、配点は100点満点となります。(2科目入試の場合は、試験時間50分・配点100点満点)
大問は3問で、漢字、説明文、小説文から出題されています。設問数が多めになっているほか、記述問題の出題も比較的多く見られます。
時間的な余裕があるとは言えないので、過去問から時間配分の感覚をつかみ、速く正確に読む読解力を鍛える必要があります。
また、読解問題の文章自体はそこまで難解ではありませんが、その分だけ正確な読解力が求められます。
論理展開、心情・場面の変化などを正確に把握し、それぞれの設問に対応できる実力を養っておきましょう。
社会
試験時間は40分、配点は100点満点です。大問は3問で、各分野からまんべんなく出題されています。
特に地理・歴史分野が多い傾向もありますが、公民分野もしっかり対策をしておきましょう。時事問題の出題にも注意が必要です。
設問形式としては、選択肢問題、適語記入問題のほか、記述問題も出題されています。
また、地図やグラフなどの資料も多く登場します。資料問題はある程度慣れが必要になるので、地図・グラフ、統計などを扱った問題を多く解き、実践力を鍛えておきましょう。
理科
社会と同様、試験時間は40分、配点は100点満点となっています。大問は4問で、4分野からまんべんなく出題されます。
設問形式は選択肢問題、適語記入問題、記述問題、計算問題など幅広く、油断はできません。過去問・問題演習によって各設問形式に慣れておき、苦手な形式はしっかり対策を進めましょう。
また、実験問題や観察問題が多く、グラフや表、図などの資料も多く見られます。
そのため、実験・観察問題の演習をしっかり重ね、問題形式に慣れておくことが大切です。
与えられた資料を正確に読み取り、基本知識を応用していく力を養っておきましょう。
過去問
桐蔭学園中等教育学校合格のために必要なこと
桐蔭学園中等教育学校の入試問題では、4科目とも記述形式の問題が3割程度出題されることが、入試概要に明記されています。
算数では途中式・考え方を書かせる問題が多く、国語・社会・理科にも記述問題が一定数出題されています。
そのため、各科目とも記述形式の問題に特に注意したうえで、各分野の対策を進めておきましょう。
もちろん他の設問形式の対策も十分に行い、いろいろな形式の問題に対応できるようにしておく必要があります。
また、4科目入試だけでなく、2科目入試など、各日程の試験科目も様々です。
日程ごとの試験科目、それぞれの合格ラインや倍率なども踏まえ、受験日程を検討してみてください。