淑徳与野中学校は、埼玉県さいたま市にある私立の中高一貫女子校です。
高校からの募集も行われる併設型の中高一貫校となっています。
ここでは、淑徳与野中学校のきになる倍率、試験対策などの情報をご紹介していきます。
目次
淑徳与野中学校の特色
淑徳与野中学校では、「心の教育」、「国際教育」、「中高一貫教育」の3つが、教育を軸となっています。
世界7ヵ国に姉妹校・提携校があり、国際交流プログラムや語学研修、アメリカ修学旅行など、海外と接するプログラムが充実しています。
英語だけでなく、中国語講座やスペイン語講座などがあります。中国語は中学1年全員が受講し、中学2年次には台湾海外研修もあります。
また、中高一貫教育として、現役合格を目指すカリキュラムが組まれています。例年卒業生の90%以上は、現役で4年制大学へ進学しています。
学校の沿革
1892年に淑徳女学校が開設され、1946年には淑徳女子農芸専門学校が開設、その付属校として淑徳高等女学校与野分校が開設されました。
1947年に淑徳高等女学校与野分校は淑徳与野高等女学校として認可され、1948年には学制改革によって淑徳与野高等学校となっています。
2005年に淑徳与野中学校がさいたま市に開校されました。2015年には淑徳与野高等学校がさいたま市に移転し、現在に至っています。
施設
主な施設としては、一般教室のほか、音楽室、理科室、家庭科室、メディアルーム、ライブラリィ(図書室)、シアター、体育館、グラウンド、和室などがあり、充実しています。
進学先
2023年度の現役進学率(4年制大学)は99.1%で、早稲田・慶應・上智・理科大が154名、GMARCHへは371名といった現役での合格実績があります。
学校周辺の環境
- JR埼京線の北与野駅から徒歩約7分
- JR京浜東北線・宇都宮線・高崎線のさいたま新都心駅から徒歩約7分
- JR各線や新幹線などが停車する大宮駅からも徒歩約15分
いずれの路線も、都心をはじめとして多方面からのアクセスに優れています。
また、東武東上線のみずほ台駅からスクールバス(2020年3月で廃止予定)が運行され、みずほ台駅から約50分となります。
淑徳与野中学校の受験情報
試験日
医進コース特別入試:2024年1月11日
第1回:2024年1月13日
第2回:2024年2月4日
募集人員
医進コース特別入試:医進コース25名
第1回:医進コース15名、特進コース95名
第2回:医進コース若干名、特進コース25名
2024年度よりコース制が導入されました。医進コース40名、特進コース120名の募集となります。
試験科目
医進コース特別入試
算数・理科の2科目で、それぞれ100点、合計で200点満点となります。試験時間はそれぞれ50分となります。
第1回
国語・算数・理科・社会の4科目で、国語と算数がそれぞれ100点、理科と社会がそれぞれ50点で合計300点満点となります。
試験時間は、第1回の国語と算数がそれぞれ60分、理科・社会が併せて60分です。
第2回
国語・算数・理科・社会の4科目で、国語と算数がそれぞれ100点、理科と社会がそれぞれ50点で合計300点満点となります。
第2回の試験時間は国語と算数がそれぞれ50分、理科・社会が併せて50分です。
第1回と第2回で試験科目と配点は同じですが、第2回では試験時間が短くなります。
淑徳与野中学校の偏差値と倍率
偏差値
淑徳与野中学校の偏差値(80偏差値)は、次の通りとなります。
第1回:58
第2回:57
倍率
2023年度の倍率は次の通りとなります。
第1回:1.9倍
第2回:8.9倍
例年、第2回の倍率が高いことが特徴です。
淑徳与野中学校の入学後の学費
入学手続き時納入金 | 252,000円 |
授業料 | 384,000円 |
維持費 | 223,000円 |
生徒会費 | 4,800円 |
PTA会費 | 12,000円 |
初年度費用合計 | 875,800円 |
*2023年度の募集実施要項より
淑徳与野中学校の入試問題と対策
算数
試験時間が60分(第2回は50分)で100点満点です。大問数は6問程度で、計算問題や一行問題、図形や規則性などの応用問題が出題されます。
図形では面積、体積、点の移動などがあり、作図問題の出題も見られます。
思考力が問われる問題が含まれることもあり、図形分野は特に対策をしておくことが重要です。
また、日程によって試験時間が異なります。
過去問をはじめ、時間配分の練習も十分にこなしておきましょう。
国語
算数と同様に、試験時間は60分(第2回は50分)で100点満点となります。
小説文、説明文、漢字という出題パターンが見られ、中学受験の問題としては一般的な出題形式です。
設問としては選択肢問題や書き抜き問題のほか、記述問題も見られます。
論理展開や、心情・場面の変化を正確にとらえ、それぞれの設問形式に合わせて解答する必要があります。
過去問だけでなく、読解問題には日ごろから多く触れておきましょう。
また、試験時間が日程によって異なるので、時間配分にも注意する必要があります。
社会
理科と併せて60分(第2回は50分)という試験時間が特徴的ですが、配点は理科とは別に50点満点となります。
地理・歴史・公民からまんべんなく出題され、時事問題の出題もあります。
設問形式としては、選択肢問題、適語記入問題、記述問題がバランスよく出題されています。
それぞれの設問形式に対応するため、過去問をはじめ問題演習はきちんと重ねておきましょう。
また、地図や資料問題もあるので、情報を読み取って解答する練習も必要です。
理科
試験時間は社会と併せて60分(第2回は50分)で、配点は社会とは別に50点満点です。
各分からまんべんなく出題され、大問数は4問です。
出題範囲は幅広い傾向があり、実験や観察を扱った問題もあります。
実験・観察問題の場合、本文やグラフなどから情報を正確に読み取り、解答する力が求められます。
そのため、問題演習を数多くこなし、出題形式に慣れておきましょう。
過去問
受験者平均点の特徴
受験者平均点 | 割合(300点満点) | |
第1回 | 182.3点 | 60.7% |
第2回 | 160.6点 | 53.5% |
2023年度の入試結果より、第1回の平均点が高くなります。
一方で、合格者平均点は第1回試験が206.2点、第2回試験が209.2点となり、2023年度は第1回と第2回で大きな差は出ていません。
合格者最低点
受験者平均点 | 割合(300点満点) | |
第1回 | 185点 | 61.6% |
第2回 | 198点 | 66% |
合格者最低点は第1回の合格者最低点は6割前半と受験者平均点と差がありません。一方で、第2回の合格者最低点は6割後半と、受験者平均点を大きく上回ります。
淑徳与野中学校合格のために必要なこと
淑徳与野中学校の試験問題は、日程によって試験時間が異なるので注意が必要です。
試験時間が短い第2回は倍率が高く、第1回との差が目立ちます。
また、第1回は1月の早い段階で試験日が設定されています。このような特徴を踏まえ、受験日程を検討することが重要です。
試験問題は、比較的オーソドックスな出題形式が見られます。
一方で、理科・社会の試験時間が併せて60分または50分となるため、時間配分をはじめとして慣れが必要です。
ケアレスミスを避け、時間内にきちんと解き進められるよう、早めに対策をしておきましょう。