小学生になると勉強や運動など、活動の幅が急激に広がり、初めての経験も増えてくる中で、わが子にはさまざまな活動に積極的に参加して伸びる子になってほしいですよね。
「どのような子が大きくなってから伸びる子になるのか、その特徴を知りたい」「伸びる子に育って欲しいけれど、子育てのポイントが分からない」など、具体的にどのようにしたら伸びる子に成長できるのか気になっている方も多いのではないでしょうか?
ここでは、伸びる子の特徴や、伸びる子の親の特徴を子育てのポイントを含めて元幼稚園教諭の目線からお伝えします。
ぜひ最後まで読んで今後の子育ての参考にしてください。
目次
伸びる子の特徴は?
伸びる子とは、勉強や運動などさまざまな活動で良い成績を残すことができる、他の子と比べて上手に出来ることが多い子どもを指します。
幼児期は、発達の個人差も大きく、成績で評価する機会がほとんどないため、伸びる伸びないに関してあまり意識していなかったという方も多いのではないでしょうか。
しかし、小学校に上がると成績で評価され、活動の幅も広がることから出来る出来ないの個人差が大きく現れてきます。
小学校に行ってから、周りに遅れを取ることなく、伸びる子へと成長していく子どもには幼児期から共通した特徴があります。
具体的にはどのような子が伸びる子になるのか、その特徴を3つお伝えしていきます。
1.集中力がある
まず一つ目の特徴は「集中力がある子」です。
幼稚園でも工作に歌や踊り、運動会や発表会に向けた活動など、一年を通してさまざまな活動を行います。
その際に、集中して取り組める子とすぐに飽きてしまう子など、子どもの様子は個人差が大きいものです。
集中力がある子は言い換えれば「成功体験を多く積んでいる子」でもあります。
集中して取り組んだ先にある、達成感や満足感を知っているため、目標に向かって頑張ることができるのです。
全ての活動に集中して取り組むことは、幼児期の子どもにとってはまだ難しい可能性があります。
始めは、自分の好きなこと、興味関心があることでも構いません、とにかく、一つのことに集中する、没頭できる力を身につけましょう。
2.好奇心旺盛な子
二つ目の特徴は、好奇心が旺盛な子です。
「これをやってみたい」「もっと知りたい」と物事に対して、興味関心が持てる子は、自発的に活動に参加でき、知識をぐんぐん吸収していくため、小学校に上がっても成績が伸びる子になります。
好奇心旺盛な子は、新しい活動に取り組むときや植物や動物、季節の行事など生き物やものごとの新たな一面を知ったときに目を輝かせて保育者の話を聞き、時には質問して、自分自身で知識を掘り下げようとします。
興味を持って取り組むことで、「なぜ?」「どうして?」を追求することで、更なる知識を吸収し、「なるほど」「分かった」といった体験を積み重ねて勉強の成績も伸びていくのです。
3.失敗してもすぐに立ち直れる・粘り強い
三つ目に紹介する特徴は「失敗してもすぐに立ち直れる・粘り強い心」をもっている子です。
幼児期はやってみたい、こうしたいけれど……上手くいかないといった失敗の連続です。
そこで、上手くいかないからやめてしまうではなく、失敗に負けずに粘り強く挑戦できる心をもっている子は伸びる子になります。
「縄跳びが上手くできない」「何度挑戦しても上手く跳べない」そんな状況下で、上手く跳べないからもうやりたくないと苦手意識を高めてしまう子と、泣きながらも家で練習を重ねる子がいます。
苦手意識を高めてしまう子は、その後なかなか技術は伸びていきません。
その一方で、上手くできないと泣きながらも、失敗を繰り返しながらも、練習に取り組んだ子は、その後コツを掴んで、やがて上手に飛べるようになります。
もちろん、運動の得意・不得意にも個人差はありますが、粘り強く練習をする子はその後伸びる可能性が非常に高いでしょう!
失敗しても大丈夫と思える安心感、もっと挑戦しようと思う積極性どちらも兼ね備えていることが大切です。
伸びる子の親の共通していることや子育てに特徴はある?
幼児期に「伸びる子」とはどのような子なのか、その特徴をお伝えしましたが、次はその親御さんに共通している点や子育てにおける特徴をご紹介します。
プラスαの言葉を使った褒め方が上手
子育てにおいて大切な働きかけである「褒める」ということ。
伸びる子の親の共通点として「褒め上手である」といった特徴があります。
伸びる子どもの特徴として紹介した「失敗してもすぐに立ち直れる・粘り強い」といった心を育てるためには、自分を認めてもらう、ありのままを受け止めてもらう経験が必要です。
褒めてもらうことは、自分を認めてもらえた、受け止めてもらえたという満足感や自己肯定間に繫がり、その積み重ねによって子どもは粘り強い子、意欲的に取り組む子へと成長していきます。
「褒める」と一言で言ってもその褒め方にも注意が必要です。
「すごいね」「がんばったね」「えらいね」といった褒めるひとこと。この言葉がけも子どもは嬉しいものですが、褒め上手になるためにはプラスαの言葉が必要です。
例えば、子どもが初めてジャングルジムに登れたとき、どのように褒めますか?
「すごい!」「頑張ったね」と褒めた後に、
「ずっと練習していたから上手になって上まで登れるようになったね」「一番上まで登れたら遠くまで見えて気持ちいいよね」
など、今までの過程を認める言葉や、成功したことで気持ちが良い、達成感を感じたという気持ちを共感する言葉がけを行っていくと子どもはより一層、満足感を高め、次への意欲へ繫がっていきます。
プラスαの言葉掛けを行う「褒める」という働きかけは、子どもがのびのびと成長するために大切な子育て方法の一つです。
子どもの主張や思いを尊重している
伸びる子の親に共通する特徴二つ目は「子どもの主張や思いを尊重する」ことです。
自分の意見や思いを認めてもらった子どもは、安心感をもってさまざまなことに興味関心を持ち、挑戦することができます。
例えば、習い事においても親の意図で始める習い事よりも、子どもがやってみたいと言って興味を持ってものから始めていくと、成績を伸ばし、楽しく継続して取り組めるようになります。
日常の遊びやちょっとした会話の中でも、子どもの主張を受け止める場面は山ほどあります。
もちろん、時間や生活環境の都合で、受入れることが難しいものもあるでしょう。全部の主張を丁寧に受け入れることは無理があるため、できる範囲で行うことが大切です。
例えばお散歩に出掛けたとき、いつもと違うコースに行きたいと言った子どもの主張を「遠回りになっちゃうからやめよう」ではなく「おもしろそうだから探検してみよう」と声を掛け、一緒に楽しむことで、新しい発見があって、興味関心が広がるかもしれません。
何気ない生活のワンシーンでも子どもの主張を取り入れることは、子どもが好奇心を高めて伸びる子に育つために大切な子育てのポイントでしょう。
最後に
今回は、伸びる子とその親の特徴についてお話しました。
幼稚園・小学校・中学校と子どもが成長しステップアップしていく中で、伸びる子に成長することは勉強・運動面で大きな影響を与えます。
子育ての声掛けや働きかけを少し変えるだけでも、その積み重ねで子どもは徐々に自己肯定感を高めて積極的に取り組む子に成長していきます。
今回ご紹介した特徴や子育てのポイントを参考に「伸びる子」を育てる子育てに取り組んでみてくださいね!