豊島岡女子学園中学校を受験するなら知っておきたい!偏差値や倍率、合格のために必要なこと

豊島岡女子学園中学校は、東京都豊島区にある私立の女子中高一貫校です。

今回は、豊島岡女子学園中学校の受験予定者なら知っておきたい、学校の特色、受験情報、そして合格のために必要なことについてご紹介していきます。

豊島岡女子学園中学校の特色

豊島岡女子学園中学校・高等学校では「道義実践・勤勉努力・一能専念」という教育方針のもと、倫理道徳や礼儀作法などを重視した教育が行われています。

授業前5分間の運針や、和室・洋室の礼法・マナーを学ばせるなど、創立からの教育精神に基づく女子教育に特徴があります。

また、文部科学省からSSH(スーパーサイエンスハイスクール)の指定を2018年に受けており、時代に合った教育にも強みを持っています。進学校・難関校としても知られていますが、通常の勉強に留まらない幅広い教育が特徴的です。

学校の沿革

1892年に前身となる女子裁縫専門学校が設立され、1904年に東京家政女学校に校名変更されました。1924年には牛込高等女学校を併設しています。

1948年に現在地に移転し、豊島岡女子学園に校名変更し、現在に至ります。

施設

主な施設としては、各校舎・教室をはじめ、講堂、図書館、体育館、音楽室、茶室、物理室、実験室などがあり、充実した施設環境が見られます。

また、埼玉県入間市に「入間総合グラウンド」があり、球技大会やダンスの練習、中学校・高等学校合同の運動会などが行われています。

進学先

2023年度の合格実績は、国公立大学110名(そのうち東京大学は20名)、私立大学877名(そのうち慶應義塾大学84名、早稲田大学130名、上智大学69名)が、合格しています。

学校周辺の環境・交通アクセス

  • 池袋駅(JR線・西武池袋線・東武東上線・東京メトロ・バスなど)から徒歩7分
  • 東池袋駅(東京メトロ有楽町線)から徒歩2分

ターミナル駅でもある池袋駅からすぐにアクセスでき、多方面からスムーズに通学できる環境にあります。

学校生活とカリキュラム

中高6年間の中で、基礎の構築から大学受験勉強に至るまで、充実したカリキュラムが編成されています。

中学校では数学・英語の時間数が多めに設けられているほか、国語・社会・数学・理科・英語の5教科は3年生の途中から高校の分野の学習が始まります。

高校では2年生から文系と理系に分かれ、入試問題の演習など、大学受験に向けたカリキュラムが本格化します。

また、礼法・マナー教室では、小笠原流礼法の先生による講義、和室・洋室における立ち居振舞いの指導が行われ、社会で役立つマナーの教育が充実しています。

行事と部活動

主な行事には、修学旅行、林間学校、運動会、桃李祭(文化祭)、英語弁論大会、合唱コンクールなどがあり、多岐に渡ります。

また、部活動は文化系と運動系に分かれ、基本的に全員参加となっています。文化系の方が数が多いですが、運動系も多方面での活躍が見られます。

参考書籍

豊島岡女子学園中学校の受験情報

試験日と募集人員

第1回:2024年2月2日(160名)

第2回:2024年2月3日(40名)

第3回:2024年2月4日(40名)

試験科目と配点

科目 試験時間 配点
国語 50分 100点
算数 50分 100点
社会・理科 50分 100点

※面接試験は行われません。

豊島岡女子学園中学校の偏差値と倍率

偏差値

豊島岡女子学園中学校の偏差値を80偏差値でみると次の通りです。

第1回 69
第2回 70
第3回 70

倍率

2023年度の入試結果より倍率は次の通りです。

第1回 第2回 第3回
募集人数 160名 40名 40名
受験者 964名 509名 518名
合格者 404名 64名 71名
受験倍率 2.4倍 7.9倍 7.3倍

豊島岡女子学園中学校の学費

入学手続きおよび入学後の学費(2024年度)は次のようになります。

入学金 320,000円
施設設備費 210,000円
授業料 480,000円
教育充実費 60,000円
父母の会 会費 20,000円
生徒会 会費 8,000円
維持運営費 36,000円

※上記のほか、教材費等預り金、修学旅行積立金、2年・3年に進級する際の施設設備費(70,000円予定)が発生します。

豊島岡女子学園中学校の入試問題と対策

算数

試験時間は50分、配点は100点満点となります。大問は6問で、大問1・2が計算や小問集合、大問3以降が応用問題となっています。

全体的に標準レベルの問題が多いですが、後半では難問も見られます。また、標準レベルとはいえ、受験生のレベルを考えるとケアレスミスは絶対に避けなくてはなりません。

大問1・2の計算・小問集合はなるべく全問正解し、得点源としたうえで、後半に備えるようにしましょう。

また、高得点勝負になるケースも多いので、難問もなるべく得点し、他の受験生と差をつけなくてはなりません。

スピーディーかつ正確に解くことはもちろん、難問に対応できる実力も備え、高得点を狙っていく姿勢が大切です。

頻出分野となる図形をはじめ、幅広い分野に対応できるよう、様々な問題演習を通じて実戦的な力を鍛えましょう。また、過去問演習も繰り返し、時間配分の感覚をしっかりつかんでおくことが重要です。

このように、難問・奇問ばかりの試験とは異なりますが、その分だけ高得点勝負になりやすく、わずかなミスが大きな差につながるおそれがあります。

スピード、正確さ、そして難問にも対応できる実力・思考力など、総合的な力を磨くことを意識してください。

国語

算数と同じく、試験時間は50分、配点は100点満点です。大問は2問で、説明文・論説文、小説文・物語文から出題されます。

読解問題2題という構成ですが、漢字・知識問題も小問に含まれています。

設問形式は選択肢問題、書き抜き問題、記述問題などで構成されますが、特に選択肢問題が多い傾向があります。

そのため、まずは選択肢問題の対策をしっかり進め、それぞれの選択肢を正確に正誤判断するトレーニングを重ねましょう。

本文を速く正確に読解することはもちろんですが、選択肢問題の文章も正確に読み取る練習を重ね、正誤判断能力を鍛えていく必要があります。

また、読解問題2題とはいえ、時間のかかる記述問題などもあるので、時間的な余裕は少なくなります。過去問演習を徹底し、常に時間を意識して各設問をテキパキ進める練習をしておきましょう。

本文の論理展開や心情・場面の変化を速く正確に読み取ること、そして各形式の設問を一つ一つ処理することを意識し、実戦的な力を磨くことが大切です。

社会

試験時間は理科と合わせて50分、配点は50点満点となっています(社会・理科で合計100点満点)。大問は3問で、地理・歴史・公民分野(時事問題含む)からまんべんなく出題されます。

設問形式は選択肢問題、適語記入問題、記述問題など幅広く、記述問題は短文で出題される傾向があります。書かせる問題で誤字脱字をしないよう、用語の漢字を正確におさえ、ケアレスミスは絶対に避けましょう。

全体的に難問・奇問は見られず、基本的な内容が中心ですが、単なる暗記では対応できない問題が目立ちます。基本知識といえども、様々な分野・単元を網羅し、それらを横断的・体系的に整理しておかなければなりまけん。

まずは各分野の基本知識をおさえたうえで、問題演習を通じて知識を活用し、苦手分野があれば徹底して対策し、知識の精度を高めていきましょう。

また、試験時間は理科と合わせて50分のため、時間的な余裕は少ないです。各大問のリード文や資料など、与えられた情報を素早く読み取る処理能力も鍛えなくてはなりません。

問題演習・過去問演習を徹底し、時間配分の感覚や情報処理能力をしっかり磨きましょう。

理科

社会と合わせて試験時間は50分、配点は50点満点です(社会・理科で合計100点満点)。大問は4問で、各分野から幅広く出題されています。

設問形式は選択肢問題、計算問題、適語記入問題がありますが、特に計算問題が多いことが特徴です。一方、試験時間は社会と合わせて50分のため、時間のかかる計算問題もなるべく速く解きこなす必要があります。日頃の問題演習で計算問題に多く触れ、スピーディーかつ正確な計算力を磨いておきましょう。

全体的に基本レベルの問題が中心ですが、計算問題をはじめ厄介な問題も含まれるので、とにかく素早く解き進めることを意識してください。基本問題は落とさず、きちんと得点を稼いだうえで、時間のかかる問題もスピーディーにこなすことがカギです。

また、図やグラフなどの資料も多く登場するので、情報を素早く読み取る力も求められます。

各分野の基本知識を正確にすることは大前提ですが、その基本をしっかり活かせるよう、各形式の設問をテキパキ進める力、情報処理能力など、実戦的な力を磨くようにしましょう。もちろん、過去問演習を繰り返し、時間配分の感覚を養うことも必要です。

過去問

豊島岡女子学園中学校合格のために必要なこと

豊島岡女子学園中学校の試験問題は、難問・奇問が多く出題されるわけではありませんが、その分、正確さとスピードが求められます。

また、受験生のレベルを考えると高得点勝負になることも多く、一問のミスが大きな差につながる可能性もあります。

ケアレスミスは絶対にせず、正答すべき問題はしっかり得点できるよう、実力を磨きましょう。

こうした試験問題は、基本知識の精度を高めることを前提として、スピーディーかつ正確に解くという処理能力・実戦力が求められます。

時間をかけて難問・奇問ばかりを解くような試験とは異なるので、きちんと傾向に沿った対策を進めなくてはなりません。

例えば算数であれば、一部の難問にも対処しつつ、基本・標準レベルは確実に得点すること、国語は特に選択肢問題に注意すること、社会・理科はとにかく基本を正確にしたうえで情報処理能力も鍛えることなど、各科目の傾向に合わせてしっかり実力を伸ばすことが大切です。

こうした点に注意し、実戦的な力を鍛えていくことを意識しましょう。