早稲田実業学校中等部の受験情報!入試問題の対策と合格に必要なこと

早稲田実業中等部の校舎

早稲田実業学校中等部は、東京都国分寺市にある私立の中高一貫校です。中学校だけでなく高校(高等部)からの募集も行われるほか、小学校(初等部)での募集もあります。

ここでは、早稲田実業学校中等部の入試対策や合格に必要なことなどをご紹介していきます。

早稲田実業学校中等部の特色

早稲田実業学校(初等部・中等部・高等部)は早稲田大学の系属校となり、早稲田大学への進学実績も豊富です。

早稲田大学の建学の精神に基づき、早稲田大学の学生の中核になるための一貫教育が行われています。

早稲田実業学校中等部では、生徒が自主的・創造的に活動できるよう探求活動、校外教室、道徳教育、英語教育と充実したカリキュラムが編成されています。

学校の沿革

1901年に早稲田実業中学が開校されたことが、早稲田実業学校の歴史の始まりとなります。

1902年に早稲田実業中学から早稲田実業学校へ改称され、1948年には新制高等部が発足、第一本科が中学部・高等部の6ヵ年制に、第二本科(夜間)は第二高等部(4年制)となりました。

2002年には中等部・高等部のいずれも男女共学となり、現在に至ります。

施設

主な施設には、各教室をはじめ、図書館、体育館、柔道場、剣道場、弓道場、グラウンドなどがあり、充実した施設が整っています。

進学先

2022年度卒業生の進路状況を見ると、早稲田大学への推薦が375名となり、政治経済学部65名、法学部33名など、各学部への充実した進学実績が特徴です。また、国公立大学をはじめ他大学への進学実績も見られます。

学校周辺の環境

早稲田実業学校は、国分寺駅(JR・西武鉄道)から徒歩7分でアクセス可能です。

JRまたは西武鉄道を利用し、都心をはじめ様々な方面からアクセスすることができます。

早稲田実業学校中等部の受験情報

試験日

2024年2月1日(木)

募集人員

約110名(男子約70名、女子約40名)

試験科目

国語100点満点/60分
算数100点満点/60分
理科50点満点/30分
社会50点満点/30分

また、帰国生徒の募集も行われ、一般受験者と同じ日程かつ同じ問題で選抜されます。募集人数は定員のうち男女合わせて若干名となっています。

早稲田実業学校中等部の偏差値と倍率

偏差値

早稲田実業学校中等部の偏差値は80偏差値でみると次の通りです。

男子64
女子69

倍率

 受験者数合格者数倍率
男子295名82名約3.6倍
女子188名42名約4.5倍

早稲田実業学校中等部の入学後の学費

2022年度の学費を見ると、1年生(新入生)の場合、入学金30万円、授業料55万2000円といった学費のほか、生徒会費などの諸会費も含めると、年額合計で116万3600円となっています。 

早稲田実業学校中等部の入試問題と対策

算数

試験時間は60分、配点は100点満点となります。大問は5問で、大問1が計算問題など、大問2以降が応用問題となっています。

難易度はかなり高く、難解な計算が必要になるほか、高度に論理的な思考力が求められる問題もあります。正解できる問題は確実に得点しておき、難易度の高い問題で勝負するという形になるでしょう。

一方で、あまりに難解で得点できないと思った問題は、思い切って飛ばすことも必要と言えます。

受験生のほとんどが解けない問題で時間をかけすぎても、勝負所となる問題に使う時間が減ってしまい、かえってデメリットになるからです。

時間配分によっては、問題の取捨選択も必要になるでしょう。

そのかわり、確実に得点できるものはきちんと正答し、ケアレスミスは絶対にしないという意識が大切です。

頻出分野としては、平面図形や立体図形などの図形分野をはじめ、場合の数、速さなどが挙げられます。過去問から頻出分野の確認を行い、重点的に対策を進めるようにしましょう。

国語

算数と同様、試験時間は60分で配点は100点満点です。

大問は3問で、小説文や随筆文、説明文などの読解問題と、知識問題(漢字含む)から出題されています。

設問形式は、記号問題と抜き出し問題が比較的多く見られます。いずれも難易度が高いので、きちんと対策をしなくてはなりません。本文の論理展開や心情・場面の変化を捉え、各設問を速く正確に進める練習が必要です。

また、近年は記述問題が出題される場合もあります。記号・抜き出し問題以外の形式にもある程度慣れておくと良いでしょう。

また、読解問題は文章量が多い傾向があるので、時間内に速く正確に読む練習も必要です。似た文章量の問題を数多く解き、読解力を鍛えておきましょう。

社会

試験時間は30分、配点は50点満点です。大問は3問で、地理、歴史、公民分野(時事問題含む)から出題されますが、地理・歴史の割合が比較的多い傾向があります。

また、設問形式は選択肢問題、適語記入問題、記述問題など様々です。

試験時間が30分と短いので、短時間で様々な設問形式や問題内容に対応しなくてはなりません。

決して時間的な余裕があるとは言えないので、日頃から時間配分をきちんと意識し、過去問をはじめ問題演習を積み重ねておきましょう。

知識の確認はもちろんのこと、問題を数多く解くことで、時間内に解き進めるという感覚を養っておく必要があります。

また、問題演習を多くこなせば、幅広い設問形式に対応する力もつきます。こうした演習を通じ、より実践的な力を身につけておきましょう。

理科

社会と同様に、試験時間は30分で配点は50点満点となります。

大問は3問程度で4分野からまんべんなく出題され、適語記入問題や選択肢問題が中心となっています。

各分野の基礎知識を中心にしっかり知識を定着させ、正解すべき問題は確実に得点源とすることが大切です。

基礎知識を中心に問われるといっても、範囲が幅広いこともあり、問題の難易度そのものは高いです。

また、試験時間を考えると時間的な余裕は少ないので、こちらも難易度を上げている原因と言えるでしょう。決して甘く見ることなく、一つ一つ速く正確に解き進めなくてはなりません。

基礎知識をどこまで幅広く定着させているか、そして問題傾向にどこまで慣れているかがカギとなります。過去問をはじめ、問題演習を重ねて本番に備えておきましょう。

受験者平均点の特徴

2023年度の入試結果によると、科目ごとの受験者平均点は、下記の通りとなります。

平均点平均点割合
国語57.5点57.5%
算数61.7点61.7%
理科32.6点65.2%
社会23.1点46.2%

国語・算数が各100点満点、社会・理科が各50点満点のため、それぞれの得点割合を見ると、国語が57.5%、算数が61.7%、社会が65.2%、理科が46.2%となります。社会の平均点は5割を下回りますが、国語は6割近く、そして算数と理科は6割を超える平均点です。

また、合格最低点は男子が192点、女子が202点となっています。300点満点で割合を見ると、男子は64%、女子は67.3%となります。男子は約6割、女子は6割台後半の得点がボーダーラインとなりました。

過去問

早稲田実業学校中等部合格のために必要なこと

早稲田実業学校中等部の試験は、算数・国語の難易度の高さや、社会・理科の時間の少なさなど、科目ごとに特徴が比較的はっきりしています。

そのため、科目ごとの対策をきちんと進め、それぞれの問題傾向にしっかり慣れておくことが大切です。

算数は頻出分野を中心に、時間配分を意識しながら解き進めることを意識し、正解できる問題は確実に得点源にしましょう。

国語は比較的文章量の多い読解問題が出題され、設問の難易度も高いので、時間内に速く正確に解き進める練習が必要です。

また、社会と理科はとにかく時間が少ないので、基礎知識の定着はもちろんのこと、その知識を使って時間内に多くの問題を解くという意識が必要です。

過去問を中心に幅広く問題を解き、実践力を養っておきましょう。