甲陽学院中学校に合格するには!気になる偏差値や入試対策の情報

甲陽学院中学校の校舎甲陽学院中学校は、兵庫県西宮市にある中高一貫の男子校です。

ここでは、甲陽学院中学校の気になる入試傾向や対策、受験情報をご紹介していきます。

甲陽学院中学校の特色

甲陽学院中学校は1920年設立の歴史ある学校です。

有名大学への進学者が豊富で学業面でも高水準の教育が提供されていると言えますが、自主性を重視する点に特徴があります。

原則として補修は実施せず、普段の授業への取り組みを通じて学力養成が図られます。

ハイレベルな進学校ながら習熟度別授業や・進路別のクラス編成を行わない点も特徴です。

クラブ活動には原則として生徒全員を加入させることからも、学業偏重でなく幅広い活動を促していることが伺えます。

生徒を多くの規則や指導で縛り付けることなく、生徒1人1人が個性を伸ばせるような教育に魅力があります。

甲陽学院中学校の沿革

甲陽学院中学校は1920年の「財団法人辰馬学院甲陽中学校」が起源です。

当初は甲子園にありましたが、のちに香櫨園に中学校が新設され甲子園は高等学校という形になりました。

その後、辰馬学院は辰馬育英会甲陽学院となり、1973年には高等学校が西宮に移転し、1993年には中学校校舎が高校付近に新設されて現在に至ります。

施設

中学・高校の校舎はやや離れて立地しています。中学旧校舎のあった場所に食堂や体育館、芸術棟などがあります。

進学先

2023年度の大学合格実績は東大29名、京大33名、阪大8名、神戸大12名、大阪公立大10名、これらの大学を含めた国公立大医学部医学科21名が現役で合格をしています。

トップレベルの進学校らしく、最難関国公立大学への進学者が多数です。

甲陽学院中学校周辺の環境

甲陽学院中学校は阪神本線「香櫨園」駅徒歩10分でアクセスできます。

梅田から約17分、三宮から約15分と短時間で通学可能です。

JR神戸線「さくら夙川」駅徒歩17分、阪急神戸線「夙川」駅徒歩20分など、JR、阪急での通学もできます。

甲陽学院中学校に合いそうな子供のタイプは?

甲陽学院中学校では自主性が重視されます。

そのため、自ら進んで物事に取り組む姿勢がある子にとっては過ごしやすい環境です。

ただし、何でも生徒任せにするのではなく、基礎的な学力や体力の養成は実施されます。

ハイレベルな進学校ながら学力向上のみならず、体力面や品性面の教育も意識されており、社会で個性を活かせるだけの教養を身につけたい子に適していると言えるでしょう。

甲陽学院中学校の受験情報

入試日

2024年1月13日(土)・1月14日(日)

募集人数

200名

入試科目・配点

1日目 2日目
国語(55分100点) 国語(55分100点)
算数(55分100点) 算数(55分100点)
理科(55分100点)

*1日目・2日目の試験を全て受験する必要があります。

甲陽学院中学校とおすすめの併願校

甲陽学院中学校は入試が2日間にわたり、レベルも高いため、併願校の選択肢が限られます。

須磨学園中や洛南高附属中、六甲学院中などとの併願を検討すると良いでしょう。

甲陽学院中学校の偏差値と倍率

偏差値

甲陽学院中の偏差値は73です。

入試倍率

2023年度の倍率は次の通りです。

受験者数 合格者数 倍率
366名 221名 約1.7倍

甲陽学院中学校の学費

甲陽学院中学校の学費は次の通りです。

入学手続き費用

入学金 200,000 円
施設設備資金 260,000 円
生徒会入会金 3,000 円
学用品等購入費 70,000 円
合計 533,000 円

入学後の学費

授業料 408,000 円
教育充実費 165,000 円
冷暖房費 20,000 円
施設設備維持管理費 84,000 円
育友会費 12,000 円
生徒会費 5,000 円
野外活動・教材費等 160,000 円
合計 854,000 円

*2023年度学費

甲陽学院中学校・入試問題の傾向と対策

国語

国語では、文章の内容を端的にまとめる力が求められます。

普段から読解問題において、文章の要旨は何かを意識しておくとよいでしょう。

段落ごとに要点をまとめる練習も効果的です。

記述問題の演習時には、情報を多く加えることよりも、的確な表現で短く述べる練習を重ねてください。

具体例を抽象化することや、接続詞をうまく使って論理関係を明確にすることなどを意識しましょう。

筆者の主張が明確に示されている本文が与えられるケースが多いため、説明文を多く読むことでテーマごとにありがちな主張について把握しておくと、予備知識を活かしてスムーズに読み進めやすくなります。

算数

場合の数、比の絡んだ図形問題、規則性など様々な分野から出題されます。

苦手分野をなくしておくことで、易しめの問題がどの分野で出ても得点源にできるようにしましょう。

2日目の算数は難易度が高いケースもあり、国語が苦手な人を中心に難問対策も行っておくと安心です。

ただし、ヒラメキ型の問題にこだわるのではなく、やや複雑な処理でも正確に行う力を養っておくとよいでしょう。

分野ごとに基本的な考え方に基づき、与えられた条件を1つずつ有効利用しながら解き進めることを意識して過去問演習を繰り返してみてください。

大問数が多めのため、問題を解く順番や、難しいと感じた問題を見切る時間なども自分で考える力が求められます。

理科

甲陽学院中の理科は6割前後の平均点となる年が多く、難易度が安定しています。

そのため、過去問演習を繰り返して知識の抜けをなくし、確実に6割程度は取れるようにしてください。

ハイレベルな受験生が集まるため単なる知識問題では大きな差がつきにくいことから、知識の抜けは早い段階でなくしておいてください。

物理・化学を中心に思考系の問題をミスなく解く練習を重ねましょう。

甲陽学院中の思考問題では、前半の設問で躓くと後半の問題に取り組めなくなり、大量失点となるケースもあります。

基本的な考え方をマスターすると同時に、問題を解き進める中で不自然な差を感じたら、前半でミスをしていないかチェックする習慣づけも大切です。

過去問

受験者平均点の特徴

受験者平均点

1日目 2日目
国語(100点満点) 58.4点 59.0点
算数(100点満点) 53.2点 47.6点
理科(100点満点) 64.2点

受験者平均点合計と合格者平均点合計

受験者平均点合計 合格者平均点合計
国語(200点満点) 117.4点 125.5点
算数(200点満点) 100.8点 115.0点
理科(100点満点) 64.2点 67.9点

甲陽学院中の受験者平均点は、2023年度は算数1日目がやや低くなりました。

ただ、算数でも2日目平均点の方が低い場合や、国語の平均点が40点台となる場合などもあるため、「算数1日目=難関」とは限りません。

合格最低点は6割を下回る年度が大半のため、高得点勝負ではなく、着実に得点を積み重ねることが合格につながります。

甲陽学院中学校合格に向けた取り組み

甲陽学院中は募集人数200名に対して合格者が220名とほぼ近い数値であることから、第一志望の受験生が大半です。

そのため、合格に向けては過去問研究を徹底的に行う必要があります。

特に、国語・算数は2日の配点合計が大きいため、優先的に過去問演習を進めましょう。

合格最低点が6割未満の年が多いため、国語・算数のいずれかが苦手な場合は、苦手科目でも5割程度の得点を取ったうえで、他の科目でカバーする作戦も可能です。