浦和明の星女子中学校は、埼玉県さいたま市にある私立の女子中高一貫校です。
高校からの募集は行われず、完全中高一貫校となります。
ここでは、浦和明の星女子中学校を受験するなら知っておきたい入試対策や、合格に必要なことなどをご紹介していきます。
目次
浦和明の星女子中学校の特色
浦和明の星女子中学・高等学校では、「正・浄・和」(一人ひとりを大切に)という校訓が掲げられています。
これは、「ほんとうの私として(正しく)」「自由な人間として(浄く)」「互いに助け合って(和やかに)」を意味し、キリスト教の人間観に基づく教育方針となっています。
また、「本物の自分を目指す」という意味で、“Be your best and truest self.”「最善のあなたでありなさい。最も真実なあなたでありなさい。」をモットーとしています。
学校の沿革
1934年、明の星学園の母体となる聖母被昇天修道会(本部カナダ)より修道女5人が来日し、1937年に青森明の星高校(当時は青森技芸学院)が開校されています。
1967年には浦和明の星女子高等学校が開校されました。
そして、2003年に浦和明の星女子中学校が開校され、中高一貫校として現在に至ります。
施設
主な施設には、多目的ホール、図書館、LL教室、生物実験室、カフェテリア、第2体育館、グラウンドなどがあり、充実しています。
進学先
2022年の進路実績より、東京大学4名、千葉大学4名、お茶の水女子大学4名、筑波大2名といった国公立大学への進路実績や、早稲田大学52名、上智大学45名、慶應義塾大学46名といった難関私立大学への進路実績も見られます。
学校周辺の環境
浦和明の星女子中学・高等学校は、JR武蔵野線の東浦和駅から徒歩8分でアクセスできます。
武蔵野線は埼玉県のほか東京都や千葉県とのアクセスにも優れ、各方面から比較的スムーズに通学することができます。
浦和明の星女子中学校の受験情報
入試日
第1回:2024年1月14日(日)
第2回:2024年2月4日(日)
募集定員
第1回:120名
第2回:40名
試験科目と配点
両日程とも試験科目は国語・算数・理科・社会の4科目です。
国語と算数はそれぞれ50分で100点満点、理科・社会は2科目合わせて50分で100点満点(社会と理科で各50点)となります。
浦和明の星女子中学校の偏差値と倍率
偏差値
浦和明の星女子中学校の偏差値を80偏差値で見ると次の通りです。
第1回 | 65 |
第2回 | 63 |
倍率
2023年度の実質倍率は次の通りです。
受験者数 | 合格者数 | 倍率 | |
第1回 | 1949名 | 1047名 | 1.9倍 |
第2回 | 305名 | 69名 | 4.4倍 |
第2回の実質倍率は例年高く、年度によっては8倍を超える場合もあります。
浦和明の星女子中学校の入学後の学費
初年度納入金は、総額で107万7200円とされています。
その他の費用としては、教材費や修学旅行費などがあります。
浦和明の星女子中学校の入試問題と対策
算数
試験時間は50分で、配点は100点満点です。
大問は5問で、大問1は計算などの小問集合、大問2以降は応用問題という構成です。
難問奇問というよりは、全体的に標準的な問題が多い傾向があります。
一方で、難易度の高い問題も見られるので、時間配分には十分に注意する必要があります。
特定の問題に時間をかけすぎて他の問題が解き終わらなかった、などの状態を防ぐためにも、解答時間のバランスに注意しましょう。
また、受験生の平均点は比較的高い傾向があります。そのため、標準的な問題での高得点勝負になるので、ケアレスミスは避けなくてはなりません。
主な出題範囲としては、速さ、図形、割合・比、規則性、数の性質などが挙げられます。
また、つるかめ算などの特殊算の出題も見られます。
難問奇問というわけではありませんが、幅広い単元から出題されることを踏まえ、単元ごとに確実な実力を養っておく必要があります。
国語
算数同様、試験時間は50分、配点は100点満点となります。
大問は2問で、基本的には説明文と小説文で構成されています。
一方で、詩の読解問題が一部で出題されることもあります。また、読解問題の中に漢字や知識問題なども含まれています。
設問形式としては、記述問題、選択肢問題、抜き出し、空欄補充など、幅広く出題されます。
比較的オーソドックスな出題形式ですが、その分高得点での勝負になる傾向があります。
一方で、年度によって平均点が大きく変わる場合もあります。
その時の難易度に惑わされず、それぞれの出題形式に対応できる力が求められます。
過去問をはじめ、様々な形式の読解問題に多く触れておく必要があります。
理科・社会
理科・社会を合わせて試験時間が50分となります。
配点は理科・社会で各50点となりますが、試験としては50分の中で2科目両方を解かなくてはなりません。
そのため、理科と社会を合わせて時間配分には十分に注意しましょう。
過去問を重点的に対策し、時間配分の感覚を養っておく必要があります。
理科
理科の大問数は4問で、4分野からまんべんなく出題されています。
標準的な問題が多いですが、幅広い分野から出題されるため、それぞれの単元で正確な実力が求められます。
また、高得点勝負になりやすいので、ケアレスミスなどは避ける必要があります。
出題形式としては選択肢問題が多いですが、細かい部分まで正確性が求められます。
各単元の正確な知識をもとに、速く正確に解き進める必要があります。
社会
大問2問程度で、地理・歴史・公民分野からまんべんなく出題されます。
こちらも標準的な問題が多い傾向がありますが、その分高得点勝負になります。
基本的な知識は確実におさえておき、得点に結びつけなくてはなりません。
また、出題形式としては選択肢問題が中心となり、適語記入問題も一部あります。
一方で、過去数年間で記述問題の出題は見られません。
そのため、選択肢問題を中心に対策し、各単元における知識の正確さを養っておくことが大切です。
過去問
受験者平均点の特徴
平均点 | 平均点割合(300点満点) | |
第1回 | 202.2点 | 67.5% |
第2回 | 181.6点 | 60.5% |
2023年度の入試結果より、受験者平均点の特徴としては、第1回は7割に近い数字となっており、6割以上の点数が必要となります。
浦和明の星女子中学校合格のために必要なこと
浦和明の星女子中学校の試験は、全体的に高得点勝負になる可能性が高いです。
これは、受験者の平均点が高いことからもわかります。
いずれの科目も標準的な問題が多い分、より正確さが重視され、高得点での勝負になりやすいです。
時間配分にも注意しなくてはなりません。
特に理科と社会は2科目合わせて50分になるので、速く正確に解き進める練習をしておきましょう。
また、いずれも科目も幅広い分野から出題されるので、各単元の実力はしっかりと養っておくことが重要です。
高得点勝負になる分、知識の正確さを高め、ケアレスミスは避けなくてはなりません。
似たような難易度の問題を重点的に解き、その都度知識のチェックをしておく必要があります。