聖光学院中学を受験するなら知っておきたい!偏差値や倍率、合格のために必要なこと

聖光学院中学

聖光学院中学校の特色

聖光学院中学校・高等学校(以下:聖光中学)は学校法人聖マリア学園が運営している学校です。

『カトリック的世界観にのっとり、人類普遍の価値を尊重する人格の形成、あわせて、高尚、かつ、有能なる社会の成員を育成する』ことを建学の精神とし、献身の精神と高度の学識を兼ねた社会の成員を育成するという教育の理想を実践しています。

また、「神奈川男子私立御三家」の1つに数えられており、近年は東大合格者数ベスト10にほぼ毎年ランクインし、神奈川県内で首位になります。

学校の沿革

ローマに本部をおくキリスト教教育修士会を母体とする学校法人聖マリア学園により、1958年に聖光学院中学校を設立、1961年には聖光学院高等学校を設置し、現在に至っています。

施設

平成23年度より校舎の全面建て替えが行われ、平成26年11月15日に竣工しました。すべての教室に冷暖房が完備されています。

図書室などの特別教室が充実しており、体育館2棟、武道場、屋外プールなど運動をするにも適した環境になります。

進学先

2023年3月卒業生の合格実績では、東京大学78名、東京工業大学6名、京都大学6名、横浜国立大6名など、国公立大学の合格者は合計で142名となります。

また、早稲田大学175名、慶應義塾大学127名など、難関私立大学も含め、名門進学校として豊富な進学実績があります。

学校周辺の環境

聖光中学校へのアクセスは、JR根岸線の山手駅から徒歩8分です。

山手駅は横浜方面からアクセスしやすく、横浜駅を通じて多方面から通学することも可能です。

また、周辺は住宅街となっており、静かな環境の中で勉学やスポーツに励むことができます。

聖光学院中学校の受験情報

試験日

第1回:2024年2月2日(金)

第2回:2024年2月4日(日)

募集人員

第1回:175名

第2回:50名

試験科目と配点

受験型は4教科型となっており、科目・時間・配点は次の通りになります。

  • 国語:60分で150点
  • 算数:60分で150点
  • 理科:40分で100点
  • 社会:40分で100点

合計500点満点で判定します。面接試験はありません。

聖光学院中学校の偏差値と倍率

偏差値

聖光中学校の偏差値を80偏差値で見ると、次の通りです。神奈川御三家とも呼ばれており、偏差値も高い難関校です。

第1回(2月2日):71

第2回(2月4日):71

倍率

2023年度の倍率は次の通りです。

受験者数 合格者数 倍率
第1回 711名 587名 約3.2倍
第2回 219名 120名 約4.9倍

例年、第2回入試の倍率は4倍を超えています。

聖光学院中学校の学費

入学金を含めた納入金は次の通りです。

入学金 250,000円
設備拡充費 230,000円

入学後の費用

授業料 492,000円
維持費 258,000円
設備拡充費 84,000円

聖光学院中学校の入試問題と対策

算数

試験時間は60分、配点は150点満点となっています。大問は5問で、大問1が計算問題・小問集合、大問2以降が応用問題という出題構成です。

頻出分野は、図形、速さ、比、数の性質、場合の数などがあり、幅広い分野の出題が見られます。

また、近年は作図を含めた記述式問題が最低1問出題されています。

極端に難しい問題や易しすぎる問題はほぼ出題されず、典型的な問題に多少のひねりを加えた出題に特徴があります。

そのため、まず基本・標準レベルの問題演習をしっかり行ったうえで、幅広い問題に触れることで、応用力を磨いていくことが重要になるでしょう。

特に似た傾向の問題は数多く解き、過去問演習も含め、実力を鍛えていくことが大切です。

また、試験時間は60分で比較的余裕がありますが、油断はできません。

確実に得点できる問題はしっかり得点し、ケアレスミスは絶対に避けるようにしましょう。

国語

算数と同様、試験時間は60分で配点は150点満点です。大問は4問で、漢字、知識問題、小説文、説明文から出題されています。

読解問題は、選択肢問題、書き抜き問題、記述問題など、様々な設問形式が見られます。

選択肢問題は5択で紛らわしいものが多く、特に注意深く選ぶ必要があります。

本文の論理展開や場面・心情の変化を正確に捉えるだけでなく、それぞれの選択肢もしっかり読解できるよう、日頃から問題演習などで鍛えておきましょう。

また、記述問題など、他の設問形式にも慣れておく必要があります。過去問をはじめ、同じような傾向の設問形式の問題を多く解き、実力を磨くことが大切です。

そのほか、漢字や知識問題では語彙がややこしいものも出題されているので、語彙力を鍛えておく必要があります。

読解問題でも、語句の意味や用法が問われる問題が出題されることもあり、語彙力はしっかり身につけておいて損はありません。

社会

試験時間は40分、配点は100点満点です。大問は3〜4問程度で、地理・歴史・公民分野(時事問題含む)から出題されます。

地理・歴史分野の出題が多いですが、全分野の基本的な知識はしっかりおさえておくことが重要です。

設問形式は、選択肢問題、適語記入問題、記述問題などがあります。また、単なる暗記では通用しないような、思考力が試される問題が多いことも特徴です。

各分野の基本的な知識をもとに、それらを関連づけて組み立てていく力が求められ、各分野に対する深い理解が必要になります。

また、各大問のリード文が長いほか、表、グラフ、地形図の読み取りや分析に関する出題も多く、手間のかかる問題が目立ちます。

試験時間40分といっても時間的な余裕は少ないので、速く正確に解き進める力が求められます。過去問演習をはじめ、日頃から時間配分には十分に注意しましょう。

理科

社会と同じく、試験時間は40分、配点は100点満点となります。大問は4問で、4分野からまんべんなく出題されています。

設問形式としては、選択肢問題、適語記入問題のほか、計算問題や記述問題なども出題されています。

基本的な問題だけでなく、思考力を問われる問題も見られ、こちらも単なる知識だけでは対応が難しいでしょう。

知識や問題文のヒントをもとに条件整理や推理をしていく問題も出題されるため、単なる知識だけでなく、実験や観察などの背景に関する理解を深めている必要があります。

また、知識問題についても、選択肢の難易度が高いケースもあり、油断はできません。知識の整理をより正確に行い、日頃から実力を磨いておくことが大切です。

過去問演習など、問題演習を重ねるうえで、知識もその都度正確にチェックしておきましょう。

過去問

2023年度入試状況

第1回入試

科目 国語 算数 理科 社会 総合
配点 150点 150点 100点 100点 500点
合格者平均点 94.9点 105.3点 73.4点 76.8点 350.5点
合格者最低点 54点 54点 55点 52点 325点
受験者平均点 81.9点 81.5点 66.2点 69.8点 299.5点

第2回入試

科目 国語 算数 理科 社会 総合
配点 150点 150点 100点 100点 500点
合格者平均点 98.0点 112.1点 56.8点 76.6点 343.5点
合格者最低点 72点 75点 38点 58点 322点
受験者平均点 86.9点 86.1点 46.9点 69.5点 289.3点

聖光学院中学校合格のために必要なこと

聖光学院中学校の試験問題は、いずれの科目も特徴が比較的はっきりしています。

例えば、算数であれば典型問題を多少ひねった問題が多いこと、国語は選択肢問題や語彙力なども注意して対策すること、社会と理科は思考力が試される問題があること、など、科目ごとの特徴がわかりやすいです。

ただし、特徴がはっきりしているからといって対策が楽になるわけではありません。

いずれの科目も、基本的な対策や知識だけで対応できるレベルではないので、各科目の傾向をおさえ、早めから対策を進める必要があります。

算数の応用力、国語の読解力・語彙力、そして社会と理科の知識を多角的に活用する力が求められます。

その点を意識し、日頃の対策を積み重ねて実力を鍛えていきましょう。