(ウィキペディアより引用)
玉川学園中学部は、東京都町田市にある私立の中高一貫校です。
今回は玉川学園中学部の受験予定者なら知っておきたい、学校の特色や受験情報、入試問題の傾向・特徴などをご紹介していきます。
目次
玉川学園中学部の特色
玉川学園は「全人教育」を教育理念の中心とし、「人生の最も苦しいいやな辛い損な場面を真っ先きに微笑を以って担当せよ」をモットーに、幼稚部から大学院までの総合学園として一貫教育を行っています。
幼稚部(年少~年長)、小学1~5年生、6~8年生(中学2年生)、9~12年生(中学3年~高校3年生)という学年になりますが、中学部のほか高等部での募集も行われ、その受験形態も様々です。
また、「全人教育」の実践として、教科学習にとどまらず、音楽や美術、自由研究なども含め、豊かな人間性を育むための幅広い教育方針に特徴があります。
学校の沿革
1929年に財団法人玉川学園、玉川中学校の設置が認可され、玉川学園が設立されました。
1947年には玉川学園中学部が、1948年には玉川学園高等部が設置され、現在に至ります。
進学先・合格実績
2023年度の入試実績を見ると、慶應義塾大学9名、上智大学8名、早稲田大学4名、立教大学15名など、難関大学も含めた実績が見られます。
また、学内入試で玉川大学に進学する場合のほか、海外の大学、さらには芸術系の大学も含め、幅広い大学への進学・合格実績が特徴です。
施設
主な施設としては、講堂、礼拝堂、サイテックセンター(理科教育の専門施設)、マルチメディアリソースセンター(学習情報センター)、アートセンター(美術校舎)、グラウンド、体育館などがあり、多方面で充実した施設が見られます。
学校周辺の環境・交通アクセス
小田急線の玉川学園前駅北口から徒歩3分で正門にアクセスできます。
(K-12東山校舎・K-12中央校舎は正門から徒歩約15分)
新宿方面はもちろん、横浜線も使って町田駅経由で八王子や横浜からアクセスするなど、多方面から通学することができます。
また、東急田園都市線の青葉台駅から東急バス(青118系統「奈良北団地折返場」行き)で「奈良北団地」下車、徒歩約10分でアクセスすることも可能です。
玉川学園中学部の受験情報
試験日
第1回:2024年2月1日(木)午前
第2回:2024年2月1日(木)午後
第3回:2024年2月2日(金)午前
第4回:2024年2月2日(金)午後
募集人数
第1回・第2回:65名
第3回・第4回:45名
試験科目と試験時間・配点
第1回(2科/4科選択)
- 4科
科目 | 試験時間 | 配点 |
国語 | 50分 | 100点 |
算数 | 50分 | 100点 |
理科 | 30分 | 50点 |
社会 | 30分 | 50点 |
- 2科(国算入試、英語型入試(英・国または英・算)、算理入試)
科目 | 試験時間 | 配点 |
国語 | 50分 | 100点 |
算数 | 50分 | 100点 |
英語 | 50分 | 100点 |
理科 | 30分 | 50点 |
第2回(2科/1科・英語資格選択)
- 2科
科目 | 試験時間 | 配点 |
国語 | 50分 | 100点 |
算数 | 50分 | 100点 |
- 英語資格利用型入試(国または算)
科目 試験時間 配点
科目 | 試験時間 | 配点 |
国語 | 50分 | 100点 |
算数 | 50分 | 100点 |
※英語資格利用型入試の英語資格点(英検2級以上:100点、準2級:85点、3級:70点)
第3回(2科/4科選択)
- 4科
科目 | 試験時間 | 配点 |
国語 | 50分 | 100点 |
算数 | 50分 | 100点 |
理科 | 30分 | 50点 |
社会 | 30分 | 50点 |
- 2科(国算入試、算理入試)
科目 | 試験時間 | 配点 |
国語 | 50分 | 100点 |
算数 | 50分 | 100点 |
理科 | 30分 | 50点 |
第4回(2科)
科目 | 試験時間 | 配点 |
国語 | 50分 | 100点 |
算数 | 50分 | 100点 |
玉川学園中学部の偏差値
偏差値
玉川学園中学部の偏差値は以下のようになります。
- 男子 42~47
- 女子 42~47
玉川学園中学部の入学後の学費
2023年度の学費(一般クラス・1年生)は以下のようになります。
入学金 | 150,000円 |
授業料 | 854,000円 |
教育諸料 | 141,500円 |
教育情報料 | 44,000円 |
施設設備金 | 220,000円 |
父母会費 | 7,200円 |
合計 | 1,416,700円 |
玉川学園中学部の入試問題と対策
算数
試験時間は50分、配点は100点満点となります。大問は5問で、大問1・2は計算問題・小問集合で構成されます。
基本的な問題も多いですが、幅広い分野から出題されることに加え、図形、グラフの読み取り、統計問題などで複雑な設問があるので注意しなくてはなりません。
基礎の定着はもちろんのこと、情報・条件の整理力、思考力といった実戦的な力が問われるため、過去問を中心にしっかり慣れを作る必要があります。
こうした問題は単なる知識での対応は難しいので、日頃から思考力・情報処理能力などを鍛える習慣をつけましょう。
また、途中式や考え方を書く問題、グラフを書く問題、グラフから読み取れることを記述する問題など、手間のかかる問題も目立ちます。
時間的な余裕は少ないので、記述問題は特にスピードも意識し、素早く正確に解き進める練習を重ねましょう。
国語
算数と同じく、試験時間は50分、配点は100点満点です。大問は9問で、大問1から8までは漢字の読み書きや言葉の意味・用法などの知識問題、大問9は読解問題(説明文・論説文)となります。
100点満点中、知識問題の配点は合計35点となっており、かなり割合が高いので注意が必要です。漢字の読み書きはもちろんのこと、類義語や対義語、四字熟語、ことわざ・慣用句、言葉の用法や意味なども含め、幅広い分野の対策を進めなくてはなりません。
また、読解問題は合計65点分出題されますが、大問としては1問で構成されます。ただし、文章量が比較的長いほか、設問数も多く、時間のかかる記述問題なども見られます。
時間的な余裕は少なくなるので、長めの文章でもスピーディーかつ正確に読解し、各形式の設問をテキパキこなすことがカギです。
過不足なく記述しているか、選択肢の絞り込みは正確か、その都度意識しつつ、スピードも両立させないといけません。
過去問演習を繰り返し、本番を想定して時間配分の感覚をしっかり養っておきましょう。
社会
試験時間は30分、配点は50点満点となっています。大問は3問で、地理・歴史・公民分野(時事問題含む)から幅広く出題されます。
設問形式としては選択肢問題、適語記入問題のほか、記述問題の出題もあります。「あなたの考えを説明しなさい」といった形式の記述問題もあるので、特に注意しなくてはなりません。過去問はもちろん、似た傾向の記述問題の演習を重ね、自分の言葉でまとめる練習をしておきましょう。
また、適語記入問題も含め、漢字で答えるべきものは誤字脱字に注意し、正確に記入する必要があります。特に大問1は一問一答形式となっており、「漢字で答えなさい」と指定されている場合も多いです。ケアレスミスは絶対に避け、得点できるものから着実に得点源としていきましょう。
さらに、グラフや地図などを読み取る問題も見られます。資料が多く登場する問題にしっかり対応できるよう、過去問・問題演習を通じて情報処理能力を磨くことが大切です。
理科
社会同様、試験時間は30分、配点は50点満点となります。大問は3問で、4分野からまんべんなく出題されています。また、社会と同じく大問1は一問一答形式で構成されます。
設問形式は選択肢問題、適語記入問題、計算問題、記述問題などがあり、一問一答形式の大問1でも計算や記述の出題があります。
試験時間は短いので、様々な形式の設問をテキパキ進めるよう、日頃から問題演習などを通じてトレーニングしなくてはなりません。
また、実験に関する問題などでは、思考力や説明力といった実戦的な力が求められます。グラフを用いた問題も多く、数値の読み取りなどの情報処理能力も欠かせません。
単なる知識の暗記では対応が難しいので、過去問・問題演習で幅広い問題に触れ、実戦力を伸ばしていきましょう。
試験時間にも常に注意し、過去問演習で時間配分の感覚を養い、素早く正確に解きこなす練習が大切になります。
過去問
玉川学園中学部合格のために必要なこと
玉川学園中学部の試験問題は、4科目とも基本を中心としながら、より実戦的な力が求められる傾向があります。
算数であれば図形、グラフの読み取り、統計問題などに注意すること、国語は知識問題も含めてあらゆる形式にテキパキ対応すること、社会と理科は説明力・記述力も鍛えておくことなど、いずれも知識に加えて実戦力が必要となります。
一方、ホームページ上で入学試験の分析や学習アドバイスなどが公表されており、各科目の傾向は比較的つかみやすいです。
まずは公表されている資料をきちんと確認し、各科目の傾向をつかんだうえで、それに沿って実戦的な力を伸ばしていきましょう。
そのほか、玉川学園中学部は日程ごとの受験科目の種類が多いです。4科目受験、2科目受験のほか、英語が含まれる場合もあります。
2科目受験も国語・算数だけではなく、算数・理科、英語・国語、英語・算数になる場合もあり、非常に幅広い受験形態となっています。
こうした各日程の受験科目をしっかり確認し、どの日程で受けるべきなのか、科目の傾向も踏まえて検討していくことが大切です。