小学高学年になると、多くの学校では宿泊体験があります。
幼稚園の時にお泊り体験を経験している子どもも多いと思いますが、小学校の宿泊体験は全く異なる授業です。
集団で行動することやグループに分かれて協力し合うことによって、友達との連携を図ります。また、自分の支度は自分ですることを学びます。
最近、子どもの宿泊先の近くに宿をとって、わが子の様子を見守っていたというお母さんのお話しを聞きました。
「皆と一緒にちゃんとできているのかしら?」とわが子のことを心配する気落ちはよくわかります。
ですが、子どもの宿泊体験で親がやることはそういったことなのでしょうか?
持ち物は子ども自身で準備させる
心配のあまりに子どもの持ち物を全て準備してしまう方がいらっしゃいます。
そうすると、子ども自身が入れたものではないため、実際に取り出す際にどこに何が入っているのかわからなくなってしまいます。
バッグやリュックから荷物を取り出す際に、子ども自身がわかるよう、できるだけ子どもに持ち物の準備をさせましょう。
宿泊体験では、タイムスケジュールが決まっていますので、素早く自分の準備を整えることが大切になります。
家族旅行のように準備ができたら出かけるのではなく、他の人を待たせることがないようにしないといけません。
宿泊体験の前に子どもに配付される「しおり」を元に、購入しておくものについては、できるだけ一緒に選ぶようにしましょう。
親だけで選んで買ってしまうと、子ども自身が見慣れていないために、いくら名前が書いてあっても忘れやすくなります。
洋服など子どもではたたみにくいようでしたら、「寝巻を入れている袋」、「2日目の洋服を入れている袋」など、100円均一で購入した袋などに分けてしまうのがおすすめです。
最後に子どもがリュックやバッグにしまい終えたら、「しおり」を一緒に見ながら取り出して確認します。
上手に入れられたようでも、取り出しにくければ意味がありません。その点に注意して子どもにアドバイスしてあげましょう。
体調管理は親の仕事
せっかく楽しみにしていた宿泊体験でも、体調が悪ければ楽しめませんし、参加できなくなることも考えられます。
大事な日のためには、体調を整えていくことも子どもが学ばないといけないことです。
風邪などをひかないように気を付けることはもちろんのこと、数日前からは特に規則正しい時間に寝かせるようにしましょう。
どんな子どもでも、普段と違った環境で寝ることには緊張してしまいます。
または、興奮のあまりなかなか寝付けないこともあり得ます。
そうなってしまうと、2日目の行程に支障が出てしまうかもしれません。
緊張して眠れなくなってしまうことは仕方がないので、出発する前までは睡眠をしっかりとって体調を万全にさせてあげましょう。
何があっても大丈夫!という安心を持たせる
忘れ物をしたらどうしよう?バスに酔ったらどうしよう?仲良しのお友達が来なかったらどうしよう?眠れなかったらどうしよう?お母さんがいなくてさみしくなったら?
いろいろなことを考えすぎて不安になってしまう子どもには、「忘れ物をしても先生かお友達が貸してくれるよ」とか、「バスに酔ったらこれを飲めばいいよ」と酔い止めを渡しておくとか、道中で何か困ったことが起こっても、どうにでもなることを伝えておきましょう。
「何があってもお母さんはちゃんといるし、いつでも想っているよ」と伝えておくだけで子どもは安心できます。
もっと先の将来巣立っていくときでも、変わらない安心感を持っている子どもは強いです!
安心できる居場所があることを知っているから、はばたいていけるのです。
子どもがいない時間を大切にする
特にひとりっ子のお母さんは、子どもが宿泊体験に行っている間、手持無沙汰になってしまうかもしれませんね。
暇になってしまうと、あれこれ心配になってしまって、冒頭にお話しした方のように、子どものそばまで行ってしまいたくなるかも?
でも、考えようによっては、子どもがいないというのもなかなかない機会です。
お友達と出かけたり、子連れでは行きにくい場所へ出掛けてみるのはどうでしょう?
リフレッシュできて、「また子育て頑張ろう!」と思えると思います。
それでも、子どものことを考えてしまうなら、子どもの部屋を掃除したり、帰ってきたときのために子どもが好きなごはんを作ったりしましょう。
子どもが疲れて帰ってきたときには、いつも通りのわが家と笑顔で迎えてあげるのが、親ができる一番のことではないでしょうか?