祖父母が子どもの育児をサポートする「孫育」という言葉をご存知でしょうか?
仕事が忙しいときや、予定があるときに頼れる場所があるのは嬉しい反面、「怪我やトラブルがないか心配」「子育ての考え方が合わない」など、孫育に悩みやトラブルを抱える方もいます。
今回は、元幼稚園教諭の目線から、孫育を円滑にするポイントをお伝えしていきます。
初めて子どもを祖父母に預ける方や、日常的にお世話になっている方、悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
育児をサポートしてもらう!孫育の3つのメリット
孫育のメリットは以下の3点です。
- 育児と仕事の両立がしやすい
- 子育ての負担が軽減できる
- 子どもの社会性が育まれる
育児と仕事の両立がしやすい
ワーキングマザーにとって、大きな悩みは子どもの預け先です。
子育てと仕事を両立するには、子どもを安心して預けられる保育環境を整えなければいけません。
祖父母が同居していたり、近くに住んでいたり、子育てをサポートしてくれる環境があれば、保育園や幼稚園の入園や預かり、送迎の時間などの問題が解決し、仕事復帰も安心ですね。
子育ての負担が軽減できる
毎日、休むまもなく育児や家事、仕事に追われていると、疲れが取れずに体調を崩したり、イライラして子どもに当たってしまったりすることもあるでしょう。
心や体が疲れているとき、忙しいときに子どもを預かってもらえることで、子育ての負担が軽減でき、リフレッシュできるメリットもあります。
子どもの社会性が育まれる
父親・母親・兄弟だけでなく、祖父母との交流が増えることは、乳幼児にとって社会性を育むことにもつながります。
祖父母と触れ合うことで、会話が増え、新たな言葉や遊び、表現を知るきっかけにもなります。
孫育にもデメリットはある?
メリットが多い孫育ですが、デメリットもあります。
- 子どもへの甘やかし
- 子育ての考え方が違う
- 祖父母への負担
子どもへの甘やかし
外出先で好きなものを好きなだけ買ってあげたり、好きなだけお菓子を与えたり、祖父母が子どもへ甘やかしすぎることがトラブルになっているケースもあります。
祖父母の甘やかしすぎが、子どもの心の成長や健康面で影響を与えることもあります。
今と昔で子育ての考え方が違う
今と昔では、子育ての方法や考え方も大きく変化しました。
子育ての考え方が違うことは、お互いにとって良い刺激となる場合もあります。
一方で、分かり合えない部分があるとストレスに感じることもあるでしょう。
祖父母への負担
孫の成長を見守れることは、祖父母にとって嬉しい反面、体力がついていかない、金銭的に負担になるなども問題もあります。
子育ては、体力が必要です。
高齢の祖父母にとっては、大きな負担になっていることもあるので、注意しましょう。
預ける側も預けられる側も意識しておきたい!孫育が上手くいくためのポイント
預ける親にとっても、預けられる祖父母にとっても無理のないスムーズな孫育を継続するためには、お互いに気をつけるべきポイントがあります。
ここでは、祖父母に子どもを預ける時に、お願いしておくとよいこと意識しておくとよいことを紹介します。
子どもの生活リズムについて明確に伝える
お昼寝や食事の生活リズムは初めに明確に伝えておくのが大切です。
特に、普段一緒に生活していない祖父母は、普段子どもがどのような生活を送っているか分からないもの。
口頭で伝えると、伝えた・聞いていないなど、トラブルになる場合もあるので、メモや手紙に分かりやすく書いておくと良いでしょう。
いつもと違う環境で、子どもがお昼寝をしない、食事を摂りたがらないなど、思うように行かないこともあります。
「どうしても寝ないときは、大丈夫です」「ごはんを食べなかったら○○をあげてください」など、祖父母が柔軟に対応できるように、親側も準備を整えておくと安心ですね。
子育ての考え方やしてほしくないことはきちんと話しておく
お菓子はあげないでほしい、テレビを見る時間は決めてほしいなど、してほしくないことはきちんと話しておくことも大切です。
しかし、こちらの要望や子育ての考え方を一方的に押し付けてしまっては、嫌な思いをさせてしまうこともあります。
してほしくないことを、ただ伝えるだけでなく、その理由も丁寧に伝えておくことがポイントです。
また、あまりに多くのことを話しても混乱してしまうこともあるので、これだけは守って欲しいと思うことに的を絞って話すことも意識すると良いでしょう。
事前準備を整える
祖父母の家で過ごす場合は、何が必要か考え、過ごしやすい環境を整えてあげるのもポイント。
子どもが好きな食べ物を用意したり、おやつを用意したりすれば、祖父母の負担も減り、お菓子のあげすぎを心配することもなくなります。
また、おもちゃや子どもの遊ぶものがなければ、折り紙やお絵かきが楽しめる道具を持っていったり、お気に入りのおもちゃを持っていったりすることで、子どもも楽しく過ごせます。
何もかも頼るのではなく、無理のない範囲で準備を整えておくと、祖父母の負担も減り、心配事や不安を解消することにもつながるでしょう。
感謝の気持ちを持つことを忘れずに
根本的なことですが、子育てのサポートをしてもらえることに感謝の気持ちを持ちましょう。
日常的に預けている場合は、預けることが当たり前になってしまいがちですが「今日もありがとうございます」「子どもがおじいちゃんと遊ぶのが楽しかったみたいです」など、感謝の気持ちや、子どもが喜ぶ様子を伝えることが大切です。
良好な関係性を築くためにも、日々やりとりや言葉がけに気をつけましょう。
まとめ
今回は、孫育のメリット・デメリットに触れながら、孫育が上手くいくポイントについてお話しました。
孫育は、親にとっても子育ての負担が減り、祖父母にとっても孫の成長を身近で感じられるメリットの多い子育て方法です。
一方で、孫育に悩みを抱える方もいます。
お互いが気持ちよく、無理なく孫育を続けていくためにも、今回お伝えしたポイントを参考にしながら、自分たちに合った孫育や3世代のコミュニケーション方法を見つけていきましょう。