桜美林中学校は、学校法人桜美林学園が設置する男女共学の中高一貫校です。
高校からの募集も行われる、併設型の中高一貫校となっています。
ここでは、桜美林中学校の特色、気になる試験対策などをご紹介していきます。
目次
桜美林中学校の特色
桜美林学園では、キリスト教主義の教育によって、国際的人物を養成するという建学の精神が掲げられています。
桜美林中学校・高等学校でも、礼拝や国際交流の推進などが積極的に行われています。
生徒の自主性を育て、教育方針には学習とクラブ活動の両立も掲げられています。
中高一貫の6年間で、中学校では「基礎学力の定着」と「自学自習の確立」が行われ、高校では大学進学に向けてカリキュラムが進められます。
また、英語以外の第2外国語教育として、中国語やコリア語が開講されていることも特徴です。
学校の沿革
1946年に桜美林学園が設立され、高等女学校が開設されました。
学制改革によって1947年に桜美林中学校が、1948年には桜美林高等学校が開設されています。
施設
主な施設としては、中学校舎、高校校舎、中・高図書館、理科室、芸術科室、グランド、高校野球場、体育館、テニスコート、室内練習場、食堂などがあり、充実しています。
進学先
2023年度の合格実績を見ると、早慶上智・東京理科大が52名、GMARCHが224名、国公立大学36名といった進学実績が見られます。
学校周辺の環境
- JR横浜線淵野辺駅からスクールバスで7~8分または徒歩25分
- 京王線・小田急線の多摩センター駅からスクールバス20分
- 小田急町田駅からバス(「桜美林学園」または「矢部」下車)
京王線・小田急線は都心からのアクセスに優れ、JR横浜線は横浜や八王子方面からアクセスすることができます。
これらの路線とバスによって、多方面からのアクセスが可能です。
桜美林中学校の受験情報
試験日
- 2024年2月1日(木)午前・午後
- 2024年2月2日(金)午後
- 2024年2月3日(土)午後
募集人数
2月1日 | 午前 | 男女30名 |
午後 | 男女45名 | |
2月2日 | 午後 | 男女25名 |
2月3日 | 午後 | 男女15名 |
また、上記の他、2月1日午前・午後には、各男女25名(午前)・各男女20名(午後)募集で総合学力評価による募集も行われています。
試験科目
2月1日 | 午前 | 国語・算数の2科目/国語・算数・社会・理科の4科目を選択 |
午後 | 国語・算数の2科目 | |
2月2日 | 午後 | 国語・算数の2科目 |
2月3日 | 午後 | 算数の1科目 |
試験時間と配点は、国語・算数がそれぞれ50分で100点満点ずつ、社会・理科がそれぞれ40分で80点満点ずつです。
国語・算数の試験時間と配点は、1科目・2科目受験・4科目受験のいずれの場合も同じになります。
また、2月1日に行われる総合学力評価の試験科目は、文系総合(試験時間50分・配点100点満点)、理系総合(試験時間50分・配点100点満点)となっています。
桜美林中学校の偏差値と倍率
四谷大塚の80偏差値で見ると男子・女子の偏差値は次の通りとなります。
試験日 | 男子偏差値 | 女子偏差値 | 倍率 |
2月1日午前 | 43 | 44 | 2.7倍 |
2月1日午後 | 47 | 48 | 1.7倍 |
2月2日午後 | 47 | 48 | 2.4倍 |
2月3日午後 | 47 | 48 | 5.9倍 |
いずれの日程も、女子の偏差値の方が若干高くなります。
桜美林中学校の入学後の学費
入学金 | 10万円 |
授業料 | 47万1000円 |
施設費 | 25万3500円 |
その他含めた合計 | 87万9500円 |
*2024年度募集要項より
中学2年と3年の学費は、入学金と施設費を除いた金額となる77万6500円をそれぞれ納入することになります。これらを合計して中学校3年間にかかる費用とすると、合計で243万2500円となります。
桜美林中学校の入試問題と対策
算数
試験時間は50分、配点は100点満点です。
大問数は5~6問程度で、大問1は計算問題、大問2は小問集合、大問3以降は応用問題という傾向が見られます。
計算問題は得点源となるように、四則計算、分数や小数など、正確に解くようにしましょう。
出題の分野としては、速さ、場合の数、規則性、割合、比、図形など、比較的広範囲となります。
レベルとしては基本的な問題が多いですが、試験時間50分では時間的余裕があるわけではありません。
過去問演習をはじめ、日ごろから時間配分には十分に注意しておきましょう。
国語
算数同様、試験時間は50分で配点は100点満点となります。
大問数は3問で、漢字・知識問題、説明文、小説文での出題が見られます。
読解問題では随筆文が出題されることもあります。
読解問題の出題形式は、選択肢問題のほかに記述問題や書き抜き問題も見られます。
論理展開や、心情・場面の変化を正確につかみ、それぞれの設問形式に対応する必要があります。
過去問演習をはじめ、読解問題には多く触れておきましょう。
社会
試験時間は40分、配点は80点満点です。国語・算数より若干短い時間で、配点も低くなります。
大問数は3問で、地理・歴史・公民からそれぞれ出題されます。
また、時事問題の出題も見られます。過去問で頻出分野をおさえたうえで、各分野でまんべんなく演習を重ねておく必要があります。
出題形式としては、選択肢問題や適語記入問題のほか、記述問題も見られます。用語の誤字脱字をしないように、十分に注意しましょう。
地図や資料問題もあるため、知識とともに情報をきちんと読み取る力が求められます。
問題演習を重ね、きちんと慣れておきましょう。
理科
社会と同様に、試験時間は40分で配点は80点満点となります。
大問数は3問程度で、各分野からまんべんなく出題されます。
また、実験問題や観察問題が多いため、実験・観察結果をきちんと読み取る力が必要です。過去問をはじめ、似た傾向の問題には多く触れておきましょう。
出題形式は、選択肢問題、適語記入問題、記述問題のほか、計算問題も見られます。
レベルとしては基本的な問題が多いと言えますが、多くの設問形式に対応する力が求められます。
時間配分とともに、十分に対策をしておきましょう。
過去問
受験者平均点の特徴
受験者平均点
試験日 | 受験者平均点 | 割合 |
2月1日午前(2科) | 109.1点 | 54.5% |
2月1日午前(4科) | 214.4点 | 59.5% |
2月1日午後(2科) | 105.1点 | 52.5% |
2月2日午後(2科) | 115.2点 | 57.6% |
2月3日午後(1科) | 47.9点 | 47.9% |
2023年度の入試結果より、受験者平均点とそれぞれの配点(2科は200点満点、4科は360点満点)で割合を見ると、上記の通りとなります。
合格最低点
試験日 | 受験者平均点 | 割合 |
2月1日午前(2科) | 130点 | 65% |
2月1日午前(4科) | 233点 | 64.7% |
2月1日午後(2科) | 105点 | 52.5% |
2月2日午後(2科) | 134点 | 67% |
2月3日午後(1科) | 68点 | 68% |
2023年度の入試結果より、合格最低点とそれぞれの配点(1科目は100点満点、2科は200点満点、4科は360点満点)で割合を見ると、上記の通りとなります。
後半の試験日は6割台が合格最低点となります。他の日程の合格最低点は全て5割台で推移しています。
桜美林中学校合格のために必要なこと
桜美林中学校の試験問題は、基本的な問題が比較的多く見られます。
一方で、基本知識を問う問題が多くても、各分野でまんべんなく出題される場合があります。
頻出分野を中心に、きちんと対策をすることが重要です。
設問形式は比較的多いので、さまざまな設問に対応できる力も求められます。
時間内に解けるように、時間配分には特に注意しておきましょう。
また、2科目受験と4科目受験を選択する日程と、2科目受験のみの日程があることも特徴です。
それぞれの平均点・合格最低点や倍率などの傾向も踏まえ、受験日程を検討することが重要です。