勉強が楽しいと思えるきっかけの作り方!勉強が好きな子ってどんな子?

勉強が得意な子供子どもが自分から勉強してくれたらいいのに、と願っても、親の願いとは裏腹に、子どもの興味は勉強外の事に向きがちです。

ですが、子どもの中には勉強が好きな子ももちろんいます。

勉強が好きな子と好きでない子は何が違うのでしょうか?

学校の教諭をしながら、たくさんの子どもたちを見てきた筆者の経験を交えながら、勉強が好きな子の特徴についてお話していきます。

勉強が好きな子ってこんな子!勉強好きな子の4つの特徴

1.知らないことを知るのが好き

授業中に話をしていていると、勉強が好きな子はきちんと顔をあげ、こちらを見てくれます。

そして、話に対して、うなずいたり、何かしら反応をしてくれます。

2.本を読むのが好き

知らないことを知ることが好きだから、たくさん本も読んでいます。

もちろん特定の分野(歴史や実験など)好きなタイプがある子もいますが、様々な分野の本を読む子も多いです。

派生的に「これはどうなんだろう」と気になるようです。

3.集中力がある

知らないことを知ることができる授業や、本を読むのが好きなので、集中力もあります。

4.勉強が「楽しい!」と感じている

勉強に対する成功体験が勉強を楽しいと思うきっかけになります。

子どもが自分から楽しいと思えるきっかけをつくろう!

上記に書いたように、勉強を楽しいと思えることが、勉強を好きになる近道だと述べましたが、上に書いたことは先生や周りの大人からなんらかのアプローチがないと成立しません。

しかし、そのアプローチがいつあるか、またチャンスがあるかはわかりません。

それではいつまでたっても「勉強が好き」になるきっかけには出会えないので、ここでは、子どもや親からできるきっかけづくりについて考えてみましょう。

何か好きなことを見つけ、とことん追求する

まずは子どもが好きなことをとことんやらせてみてください。

例えばそれがゲームだったりすると、親としてはゲームばかりさせるのは…と悩んでしまうかもしれませんが、ゲーム中も実はいろいろなことを考えているはずです。

戦略を立てたり、時には計算をしたりする必要だってあります。

分からない言葉が出てくれば調べることもあるでしょう。

それがもしかしたら、勉強を好きになるきっかけの一歩になるかもしれません。

習い事を始めてみる

子どもの置かれている環境を変えるのも有効だと考えます。

英会話教室や算盤教室などを通して英語や数学を好きになったという子もいます。

塾に通ったりするのも、きっかけになりますし、勉強のライバルが出来ると自然と競争心が芽生え、勉強が楽しくなることもあるかもしれません。

一緒に勉強する

子どもには「勉強しなさい」といいつつ、親は何もしていない、という姿をみせていませんか?

子どもは親の背中を見て育ちます。親が勉強している姿を見れば、子どもは自ずと勉強するのが当たり前になります。

大人が楽しそうにして取り組む姿は、子どもに刺激にもなります。

一緒に楽しく机に向かうのも有効なきっかけとなるでしょう。

勉強につまずく子供

勉強を好きになるために一番大切なこと

子供に勉強を教える親筆者が勉強を好きになるために1番大切だと思うのは、「勉強が楽しい!」と思うことだと思います。

勉強が分からない、できないと勉強が苦しいものになってしまいます。

苦しいものを好きと思うことは難しいです。

では、「勉強が楽しい」と思うためにはどうしたらよいのでしょうか。

それは、「わかった」を体験することです。

勉強をして理解したり、知識を身に付けたりしただけではなかなか「勉強好き」にはなれません。

何か強烈な「わかった」という体験があることが望ましいと考えています。

勉強が得意から楽しいに変化する

そういう筆者自身、勉強を好きになったきっかけは学校の授業と学習塾のおかげでした。

塾では効率的な問題の解き方や、答え方を教えてくれます。

一歩先の学習を塾でしているので、学校の授業で解けない、分からないということはあまりありませんでした。

塾で習ったことを学校の授業で取り入れると、他の子よりも確かに早く答えを見つけることができます。

そのため勉強が「得意」でした。

しかし、あるとき数学の授業で、早く答えを導いた私に対して、先生は「なぜそうするのか?」と疑問を投げかけてくれたのです。

「なぜ」と言われても、「教えてもらったから」という答えしかありませんでした。

しかし先生は「考えてごらん」と私に時間を取ってくれたのです。

しばらく考えてからおずおずと答える私に、先生は「そうだね!」満面の笑みで褒めてくれたのです。

その経験から、勉強が「得意」から「好き」になった瞬間でした。

それ以来「楽しい」「おもしろい」と思えた経験があると、勉強は楽しくなる、好きになるという持論を持つようになりました。

そして教師として教える時は、ただ教えるだけにならないように、例えば他の教科と関連させたり、実生活で何か役立てることができる工夫をしたりするよう心掛けています。

授業を聞いてくれた子どもたちが、「何か」を知り、覚えてくれたらいいなという気持ちです。

そして「先生の授業楽しかった」「おもしろかった」と言ってもらえると、私自身も嬉しく思います。

教えたことが、いつか学ぶことが楽しいと思ってくれるきっかけの一つになってくれたらいいな、と考えています。

最後に

小学生の子に「勉強すき?」と聞くと、本当に勉強が好きなら「好き」と答えてくれます。

しかし、勉強が好きそうな中学生、高校生に同じ質問をしても、「別に」や「嫌いではないけど…」といった曖昧な答えが返ってくることも多いです。

「勉強が好き」と答えにくい社会なのかもしれません。たしかに「勉強が好き=まじめな人」というイメージがもたれやすく、まじめな人と思われるのが嫌、という子も多いです。

勉強が好きなことは悪いことではないので、隠してしまうのは正直もったいないと感じてしまいます。

好きなものに自信を持って「好き」と言って、没頭できるのがやはり1番なのではないでしょうか。

プロのスポーツ選手だって、プロのアーティストだって、好きなものを追求した結果にプロになれた人も多いと思います。

大きな声で「勉強が好き!」と答えられる、「勉強が得意!」と言える環境を作ってあげることも大切なのかもしれません。