子どもができたら知っておきたい「教育費用・学資保険」の基礎知識

子どもができたら知っておきたい「教育費用・学資保険」の基礎知識大学まで行かせてあげたい、この子の進路を考えると私立中学校の方がいいのかも…。

子供に恵まれると同時に確実にかかってくるのが教育費用です。

近年、子供1人にかかる教育費用は年々増加傾向にあるといわれおり、子育て世代のパパとママにとって、住宅費用や車のローン、自分達の奨学金返済等、自分の子供の教育費用を捻出するのは簡単なことではありません。

教育費用を準備する上で気になってくるのが学資保険です。現在、様々な金融機関が学資保険を扱っていますが、実際、学資保険は加入した方がよいものなのでしょうか。

そもそも教育費用はどれくらいかかるのか

子供が幼稚園や保育園から大学までにかかる教育費用は公立を選択するか、私立を選択するかによって倍近く変わってきます。

全て公立で1000万、私立で2000万

公立を選択した場合でも約1000万円、私立を選択した場合は約2000万円と、莫大な教育費用がかかるという文科省のデータもあります。国公立大学進学者は大学進学者の全体の約30%。

学校のすべてを公立で選択することはすべてのお子さんができることではありません。

また教育費用で見落としがちな習い事費用や部活動費用、浪人したら予備校費用など、文科省のデータ以上に教育費用がかかることは間違いありません。

莫大な教育費用と実際の貯蓄額

学費1000万円~2000万円という莫大な教育費用。数字を見るだけで頭を抱えてしまいます。

しかしこの金額は、お子さんが大学までにかかるトータルの金額であることに注目してみてください。一気に1000万~2000万円かかるわけではありません。

教育費は毎月の家計費から捻出

ファイナンシャルプランナーや経済ジャーナリストの方は、幼稚園や保育園から高校までの教育費用は毎月の家計費から捻出することを原則基本として計画を立てることを勧めています。

つまり、実際は大学からの費用を準備しておけばよいということになります。

大学の学費は月100万以上

大学の教育費用は文系、理系、医学系で変わってきますが、年間100万円以上かかってきます。

大学四年間で約400万円分の貯蓄が必要ということになりますが、ここでもう一つ注目。

大学に必要な費用も見越して貯蓄を

幼稚園や保育園から高校までの間にかかる毎月の教育費用は家計から捻出していましたので、幼稚園や保育園から高校までもともと家計から捻出していた分(家計から捻出した分を平均毎月3万円として)を大学四年間も差し引いて考えると、実際の貯蓄額約250万円位を準備しておけばよいことになります。

貯蓄のために、学資保険は入った方がいいのか

実際の貯蓄額250万円。これらを準備するために、学資保険を利用するのか、もしくはコツコツ計画的に貯蓄する定期貯金の方がいいのか。

貯蓄するにはどちらかの選択になってきます。

貯蓄のためには学資保険に入ることはお勧めできる

銀行の定期貯金は普通貯金よりも金利が高めに設定されていましたが、低金利時代の今では金利も低く、さらには日銀のマイナス金利が導入されたことで、貯蓄する定期貯金ではお金が増えない状況は深刻になりつつあります。

銀行での定期貯金よりも金利が2倍以上高いのが学資保険です。

貯蓄のためには学資保険に入ることはお勧めできるかと思います。

学資保険のメリット

学資保険のメリットは大きく分けて3つあります。

  1. とにかく利回りが良い
  2. 親が死亡した際、保険料の支払いが免除され、満期時には全額受けとれる
  3. 生命保険同様、確定申告できる

これら3つのメリット。定期貯金ではできません。

学資保険の悪いところ、お勧めできない点

学資保険のデメリットはなんといっても解約です。

万一、学資保険の支払いができなくなった場合、解約しにくいことや、また解約できても損をしてしまうことが一番のデメリットにあげられます。

学資保険でお勧めできないのが、入院保障や医療特約などを一緒に付けること。学資保険としての商品のため、補償内容がよくないことや、返戻率が低い場合もあります。

学資保険に加入しなかった場合

学資保険に加入しなかった場合、0歳から毎月1万2000円位貯金することで、実際の貯蓄額250万円を準備することはできます。

支払いができなくなった時の解約の心配はなくなるメリットはありますが、途中で積み立てを辞めてしまうことが容易であるというデメリットもあります。

学資保険と定期貯金、どちらにもいえること

学資保険または定期貯金。どちらにもいえることは、一家の大黒柱の方が健在であること。

一家の大黒柱の方の補償がきちんとできているか、とても大切になってきます。万一何かあった時でも、毎月の積立がカバーできるのかどうか。

お子さんが産まれたら、一家の大黒柱の方の保険も見直すこともお勧めします。

早めに加入・貯蓄すること

学資保険の多くは加入年齢に制限があるものが多く、だいたいが小学生前までのお子さんが対象です。

早めに加入することで、積立期間も長くなり、保険金額を抑えられます。これは、学資保険に加入せず、自分達で貯蓄する場合も同じです。

まとめ

ママが専業主婦である場合、特に教育費用の捻出は大変です。

ライフプランを立て、いつ、どれくらいの教育費用が必要になってくるのか。いつまでにいくら貯めるのか。そのことを計画的に考えていくことがとても重要になってきます。

お子さんがいたら、必ず必要になってくる教育費用。教育費用を貯蓄する際は元本が保証されているものを選択すること。これも絶対に忘れてはいけません。

なお、学資保険にこれから加入される方はマイナス金利になったことで、保険料が値上がる場合もあります。加入される場合は確認が必要です。