中学受験で最も鍵になる科目は国語です。
中学受験で必要な科目は2~4科目と増えてきていますが、算数、理科、社会は基礎が固まれば固まるほど安定する科目になります。
一方で国語は、いくら勉強しても勉強のベクトル、方向性を間違えると非常に伸びづらい科目です。
では、中学受験に必要な国語力とは?それを身につけるために何をすればよいのでしょうか。
中学受験で求められる国語力
実は、中学受験で求められる国語力は高校受験、大学受験で求められる国語力と同じものなのです。
同じものと言ってももちろん、同等のレベルということではありません。
当たり前ですが、大学受験で求められているレベルは中学受験よりも圧倒的に難しいものです。しかし、その根っこは中学受験も高校受験、そして大学受験も同じことなのです。
つまり、中学受験でその力を見つけることができるということは、今後の勉強に対して武器に、強みになります。
では、いったいその力とは?
その力は、「筆者の言いたいことを読み取る力」です。
どこの中学受験でも必ず出題される問題に説明文(評論文)という問題があります。説明文とは、文字通り何かを説明している文章です。
その説明文を読み解くために筆者の言いたいことを読み取る力は絶対に必要なのです。
読解力を身につけるために必要な勉強とは
説明文は、難しい言葉を使い書かれているものが多いです。
そのため、字の上面ばかりをなぞってしまい、肝心の筆者の主張がわからなくなってしまうという子が多くなってしまいます。
では、理解するために何をしなければいけないのか?そのカギは「速読」にあります。
簡単な文章なら、字のうわべをなぞるだけでも意味ははいってくるかもしれません。
しかしその読み方では、入試問題の難しい文章を読み解くことはできません。
多くの入試問題が大人向けの新書本から出題されています。我々、大人が知識を得るために読むための本でもあります。
そこで、速読という学習方法が必要なのです。
具体的な速読の方法
速読というと1秒間で100文字に目を通して、、というイメージがあるかもしれませんが、ここでいう速読はそういったものと異なります。
速読とは、早く筆者の主張をつかむ技術になります。繰り返された単語に注目し、テーマを見つけるのです。
本を書く人が世界中にたくさんいます。ではなぜ本を書くのか?何か伝えたいことがあるから本を書くのです。
その本の筆者たちは自分たちの伝えたいことを本の海の中に、ちりばめているのです。
もっと詳しく言うと、入試問題という限られた範囲の中に、言いたいことをちりばめているのです。
そのちりばめられた言葉の中でも特に大事な言葉が「繰り返されている単語」になります。例えば、その単語が自動車なら、車をテーマにした文章になります。
まずは、繰り返されている言葉からテーマを見つけてあげることから始めてみましょう。
本を読むことは中学受験に役立つ?
昔から本を読む子は国語ができるといいますが、確かに本を読むことは、中学受験にとても役に立ちます。
多くの本を読んでいる子は自然と「筆者の言いたいことを読み取る力」を育てているのです。
しかし、中学受験のために親が無理やり本を読ませると逆効果になる場合もあるので注意が必要です。
中学受験に必要な国語力は読解力
中学受験に求められる国語力は「筆者の言いたいことを理解する」という力です。
この力を身につけるために、先ほど述べた速読の勉強をしてみてください。
また、国語の勉強は、他のどの科目よりも人生に生かせるといえるでしょう。
筆者の主張を見抜く力は、人と話すときのコミュニケーションで必要不可欠な能力です。
会話の流れから、相手の一言一言から、相手が何を伝えたいのか理解すること。自分の意思を主張するだけでなく、相手が意図していることを読み取る力です。
それに加え、高校生、大学生になると専門の文献を読む機会が増えます。大学は、特に顕著であるといえますが、学部学科に分かれています。
例えば、法学部法学科の生徒であれば、当然法律の難しい文献を読みこなす力がなければなりません。
しかし、近年の大学生は、本離れによって、そのような文献を読みこなせないという生徒が増えてきています。
今の中学受験から、「国語力」をしっかり身につけることで、必ず将来に役立つ武器をもつことができるでしょう。