字が汚いと損をする!雑な字がもたらす4つのデメリット

汚い字で悩んでいる子小学生でも、特に男子の場合、勉強もテストも殴り書きのような文字が多いものです。

たいていの場合「何が悪いの?」と、雑な字の問題に気が付かないようです。

実際に、字が汚いことが原因で減点されても、

「分かっていた。できていた。厳しい先生に当たって運が悪かっただけ。」

とポジティブに考えてしまう子供を何度も見ました。

反省できないから同じことを繰り返す。問題点をクリアに伝える必要がありそうです。

雑な字の何がいけないの?お子さんにこう問われたらなんと答えますか。

受験を控える子にはぜひこう答えてください。

「読めるか読めないかを決めるのは採点者だから」

今回は具体的に雑で汚い字がもたらすデメリットを4つご紹介します。

汚い字がもたらす4つのデメリット

1.暗記が頭に入らない

漢字や用語など、覚えることが必要なものは「目と手」で覚えます。(言葉の暗記は口と耳も使うとさらに良いですね。)

たとえば「織田信長」という人名を覚えるために、さらさらっと雑に書いたとします。

「手」は動いていますが、「目」はぐちゃぐちゃの字を見ているため頭には正しく入ってきません。

これを続けていると「識田信長」と書いてしまっても気づきませんし、「織田」なのか「識田」なのか曖昧なままで終わってしまいます。

漢字の部首が違ったり、人名地名が曖昧だったりするのは、「目」が正しいものを認識していないからということも多いのです。

正しく覚えるには練習のときこそ正しく書くことが必要です。

2.計算間違いの元になる

算数の計算間違いで意外と多い原因のひとつは「数字の読み間違い」です。

たとえば自分の書いた計算式の「5と6」や「6と0」を読み間違えてしまうなどですね。

確かに計算を急いでいると字が汚くなってしまうのは仕方のないことではあります。

テストでは計算式を書く余白が少ないこともありますし、何度も計算をすると書く場所がなくなってしまうこともあります。

それでも自分の字に騙されて答えを間違えてしまうなんて悔しいですよね。

せめて自分が読み間違えないレベルの数字を書かなければいけないということです。

間違えやすい数字はあらかじめ見分けられる書き方にしておくと良いですね。

3.漢字は細かいところこそ見られている

中学受験の国語の解答用紙を見てみると、漢字の書き取り問題では枠が大きくなっています。

とめ・はね・はらい・書き順・画数など、細かいところまで正確に書けているかが見られているのです。

正確な漢字は普段からきれいに書いていなければ、テストでも書くことはできません。

かっこよく見せたくてむやみにハネてしまったり、ハライとハネのない丸文字のクセがあったりすると、せっかく漢字が分かったのに減点……なんてことにもなりかねません。

漢字の練習は普段から正確に

できれば授業でノートをとるときや漢字以外の家庭学習でも正確に書くクセをつけたいものです。

正しく書けているかを意識するためには大きく書くことも効果的です。

漢字の練習は大きな字で一画ずつ丁寧に書きましょう。

4.選択肢を誤解される

子どもたちがテストで交換採点をすると、こんな質問が出ます。

「先生、これはクに見えますか。ケに見えますか。」

意外とカタカナの書き分けができていない子は多く、「ドイシ(ドイツ)」「クッワス(ワックス)」「プソリト(プリント)」といった書き方も日常茶飯事。

カタカナで選択肢を書く場合、採点者に正しく伝わらないことも考えられます。

子どもは「自分が分かればいい」というスタンスで、他者、しかも自分の書き癖を知らない第三者に理解してもらえるかまでは考えが及びません。

読めないほうが悪いと言い張る子もいるくらいです。

試験によっては、選択肢が「アイウエオ」ではなく「イロハニホ」というところもあります。

50音を書き分けられるかを改めて確認してみると、意外な発見があるかもしれません。

汚い字は受験で損をする

汚い字は損をしてしまう冒頭でも紹介したとおり、字が汚いから減点されたけど、出来ているから問題ない、そう考えいてるなら危険信号です。

なぜなら、少なくとも受験においては「採点者が絶対」です。

正しい答えも読めなければ意味がない。

せっかくの勉強を無駄にしないためにも、「読める字」を書けるように普段から気をつけさせましょう。

できれば子どもの頃から、字が汚くて読めないもの、別の字と混同してしまうものは×をつけてください。

自分で採点をする場合は、返却されたテストや学習用のノートをこまめに見てあげましょう。「汚い=×」と意識させることが重要です。

かといって、美しい字である必要はありません。

書いたものが正しく相手に伝わることが大切です。

勉強をする低学年の子供

綺麗でなくてもいい!丁寧な字を書こう!

「丁寧な字」と言われても、子どもにはなかなかその感覚が分からないため、大人の目で確認しましょう。

ガミガミ言い過ぎず、「字が汚いともったいないね」と伝えていくのがよいと思います。

勉強へのモチベーションを下げずに、読み手を意識させられると良いですね。

受験ではスピードも求められるため、速く丁寧に書く必要があります。

必要なのはとにかく速くきれいにたくさん書くこと。

早くからの積み重ねが差につながります。

根気が必要ですが、ぜひ頑張ってください。