子どもの頃はよく大人に「良く噛んで食べなさい」と言われます。
皆さんも言われた経験がある方が多いのではないでしょうか。
我が子にも「よく噛んで食べてね。」と伝えている方もいるはずです。
では、何気なく言われていた一言ですが、その理由はいったいどこにあるのか、よく噛むとどんな良いことがあるのでしょうか。食育アドバイザーの筆者と見ていきましょう。
目次
よく噛むことで得られる4つのメリット
虫歯予防に効果的
よく噛むと唾液が分泌され、虫歯を予防する効果があるとされています。
よく噛まないで食べると、唾液の分泌量が減ってしまうため、虫歯のできる確率が高くなります。
口の中に唾液があることで、雑菌を分解したり、殺菌作用があるため、口の中には唾液がたくさんあることで、虫歯の予防ができます。
良く噛んで唾液の量を多くしていくと予防につながります。
脳が発達する
良く噛むことで、前頭前野を活性化させることができます。
未発達のままだと、知性が育たない、キレてしまうなど様々な影響があるようです。
あごの発達を促す
よく噛まずに食べるとあごが弱くなってしまいます。
あごが弱いと全身の筋肉に影響が出て、姿勢も悪くなったりと、さまざまな影響があるため、良く噛みあごの発達を促していきましょう。
食べ過ぎを防ぐ
良く噛まずに食べると満腹感を感じられず、食べ過ぎになり、肥満になる傾向があります。
良く噛むことで、満腹感を感じられ、肥満防止につながります。
早食い、大食いは肥満につながってしまうので、良く噛んで食べることで満腹中枢を刺激して、少しの量でも満足のいく食事になれば、自然と肥満防止につなげていくことができます。
肥満防止から生活習慣病の予防にもつなげていくことができます。
よく噛む必要のあるオススメの食べ物はこれ!
噛む必要のある食品、噛まないと食べられないものを食べることで体にいいことを増やしていきましょう。
- 根菜類(ごぼう、にんじん、たけのこ、大根、れんこん)
- 海藻類(わかめ、こんぶ、ひじき)
- 果物(りんご、梨)
- きのこ類や、ナッなども噛まないと食べられない食品なので、おすすめです。
子どもは固いものを食べるには時間がかかります。
焦らせてしまうと、固いものを食べることが嫌になってしまうので、焦らせず、きちんと噛んで、食べ終わるまで待ってあげましょう。
また、お腹が空いている時や、食べることに集中している時はたくさん噛む機会があります。
お腹があまり空いていなくて食べたい気持ちの少ない時やテレビを見ながらで食べることに集中していない時は、噛む回数は少ないので、十分に活動してお腹を空かし、食べることに集中すると自然と噛む回数は増えていきます。
1口30回噛んで食べることを意識しよう
噛むといってもいったい何回食べて噛むのが良いのでしょうか。これについても考えていきたいと思います。
一般的には、1口30回がいいと言われています。
なかなか、噛む回数を増やすことに意識をしていないと難しいですが、1度食べ物を口に入れたら箸を置き、口の中のものがなくなるまで箸を持たない、など意識的にしていくことで、自然と噛む回数も増やしていけます。
まだ小さいお子さんであれば、一緒に30まで数を数えたみたり、噛んで食べることを楽しめるようにすることもオススメです。
子どものうちから習慣づけておくことが大切
大人になってから、長年の習慣で体に染みついているものを改善していくことは、なかなか難しいので、子どものうちから習慣づけておくことが大切です。
少し意識をしながら食べると20回は噛めます。その後の10回くらいから食べ物の本当の味が出てきて、うま味や酸味を今までよりもより感じることができます。
子どもの味覚を育てる上でも、噛むことは大切ということがわかります。
また、噛んでいると顔の筋肉やあごを使っているということがよくわかります。
噛まずに食べるとあまり感じることはないので、こういったことからも顔の筋肉やあごの発達という点からも噛むことが重要ということがよくわかります。
食べる時は姿勢にも気を配ろう
噛む回数を増やすだけではなく、姿勢にも気を配ってみるとなお良いでしょう。
床に足がつかずに、ぶらぶらして食べるのではなく、きちんと足を床について食べることでしっかりと噛むことができます。
また、噛み癖も重要です。片側だけで噛んでしまっていないかということも、しっかりと見てあげてください。
あごの筋肉のバランスがくずれ、顔が歪んでしまったりしてしまうこともあるので、そうならないためにもよく注意して見てあげることが大切です。
まとめ
「しっかり噛んで食べなさい。」と言われる理由は、体の健康や発達に関わることが多々あるので、意識して取り組んで見てください。
子どものうちからしっかりと噛んで食べることを伝えてあげて、成長を見守ってあげられたら良いですね。