子どもをひきつける!絵本の読み聞かせをするときに心がけてみてほしい4つのこと

絵本を読む親子

「子どもがすぐ絵本に飽きてしまう」「集中して最後まで聞いてくれない」「絵本に興味を持ってくれない」など、絵本の読み聞かせでお悩みの方も多いのではないでしょうか?

絵本の読み聞かせは、子どもの情緒や想像性を育む大切な時間です。

絵本の楽しさを知り、親子で絵本の読み聞かせを楽しみたいですよね。

今回は、子どもをひきつける絵本読み聞かせのポイント4つを元幼稚園教諭の目線からお伝えします。

個人差はありますが、ポイントを押さえて読むだけでも、子どもの反応や絵本への興味が変化していくことを感じられるはずです。

特別なスキルは必要なく、手軽に実践できるポイントをお伝えしますので、ぜひ今日からの子育ての参考にしてくださいね。

1.絵本を読むタイミングを意識しよう

まず、意識して欲しいのが絵本を読むタイミングです。

「ママ、この絵本読んで」と子どもが自主的に絵本を持ってくるタイミングは、子どもが絵本に集中できる、絶好のチャンスです!

家事をしている時など忙しいタイミングに言われたらつい「ごめんね、今忙しいから後で読んであげるね」、「ちょっと待っててね」と答える親御さんが大半ではないでしょうか?

もちろん、忙しい時間は、どうしても読めないときもあるでしょう。

しかし子どもの読んで欲しいタイミング、絵本に興味を持ったタイミングを尊重してあげることも大切です。

親にとってベストなタイミングはNG!子どもの関心が高まっているタイミングを見逃さないで

家事が終わって落ち着いたタイミングで「さあ、ゆっくり読んであげよう」と意気込んでも、子どもが全く聞いてくれず「さっき読んでといったのに…」と肩を落とした経験がある方も多いのではないでしょうか。

親にとっては、ベストなタイミングでも、子どもにとっては他の遊びに夢中になって、絵本に対しては既に興味や関心が薄れている場合もあります

最も関心が高まったタイミングを見逃さないことは、子どもが絵本にひきつけられ、絵本の世界を集中して楽しむためには非常に大切なポイントだといえるでしょう。

また、絵本は夜寝る前に読んでいると言うご家庭も多いですよね。

寝る前の落ち着いた空間では、子どもが集中しやすく、習慣化することで継続して絵本の読み聞かせ時間を作れるでしょう。

しかし、この寝る前の読み聞かせも「寝る前のやるべきこと」のような、強制的な時間になっていないか注意しましょう。

もちろん、絵本を読んで睡眠前に心と体を落ち着かせ、眠りに付きやすくすることも大切です。

しかし、必ずやるべきことになっていて、子どもが楽しめていないようであれば、習慣を見直しましょう。

毎日ではなくて、時間に余裕のある週末の就寝前のお楽しみにするなど、頻度を変えてみるのもおすすめです。

2.親自身も絵本を楽しみながら読んでみましょう

絵本を読む親子

自分も共に楽しむことは、読み聞かせに欠かせない大切なポイントです。

子どもにとって、パパやママ、兄弟と同じ絵本を楽しむ経験を積み重ねることは、親子の信頼感を深め、情緒の安定にも繫がります。

楽しい気持ち、悲しい気持ち、驚きや発見など、絵本から感じられるさまざまな感情を共感することに意識を向けましょう。

同じ絵本からも新たな発見や違う視点から見てみるなど楽しみ方を見つけよう

毎日同じ絵本ばかり見ていると「たまには違う本も読んで欲しい」という感情が湧くこともあります。

しかし、同じ絵本でも、まだ自分が発見していない新たな描写が隠れているかもしれませんし、違った視点から見てみると今までと全然違った感情が生まれることもあります。

新しい絵本も、お気に入りの絵本も子どもと共に楽しむ姿勢を大切にしましょう。

ひらがなを学ぶ小さな子供

3.子どもの反応を通してやりとりを楽しみながら読み進める

絵本の読み聞かせ中、子どもはさまざま感情を表現したり、新たな発見をしたり、疑問を持ったりします。

「ママ、これって何?」

「○○ってこんな形しているの?」

「おもしいからもう一回読んで」

「ママ、これって何?」
「○○ってこんな形しているの?」
「おもしいからもう一回読んで」

など、子どもの声に耳を傾け、共感し、共に考えながら読み進めていこことを意識していくと、子どもは更に絵本の世界に強く関心を持つようになります。

子どもが集中して絵本の世界に入り込んでいるときは、そのまま読み進めても構いませんが、子どもの反応を見ながら、ゆっくりと読み進めていくことを意識してみましょう。

子どもの発想やものの見方・捉え方は非常に面白いものです!

絵本の細かい描写に興味を持つことや、想像の世界を更に膨らませて「もしかして○○ってほんとにいるのかな?」など、絵本で起こる不思議な体験が自分にも起こるのではないかと、期待を高めることもあるでしょう。

「もしかしたら○○ちゃんのうちにも来るかもしれないね」など、子どもの興味や関心、期待が更に高まるような会話をするだけでも、子どもの絵本への関心はぐっと高まります。

子どもの反応を見る上で、集中を途切れないようにすることも大切!

ここで注意したいポイントは、子どもが絵本の世界に集中しているときに無理にコミュニケーションを取ろうとしないことです。

物語を中断してしまうことで、絵本の世界観を壊してしまったり、子どもの集中を途切れさせてしまったりすることもあるでしょう。

「子どもの反応を見る」ということを忘れずに意識しておきましょう。

絵本の読み聞かせをする母親

4.絵本の表紙や裏表紙までしっかり見せてあげよう

絵本のタイトルを読んで、すぐに本文に入り、絵本が終わったら裏表紙は見せずに閉じてしまっていませんか?

実は、絵本によっては表紙や裏表紙まで物語が続いていたり、本文で疑問が残るような謎が表紙と裏表紙で分かったり……と、物語の導入や延長戦を楽しめることがあります。

絵本の表紙と裏表紙から親子で新しい発見をみつけてみましょう

表紙と裏表紙までしっかりと見せてあげることは、子どもの絵本への興味を高め、より世界観を広げることにも繫がります。

絵本を読む前に表紙を見せる、絵本を読んだ後に裏表紙をじっくり見る、その二点を意識してみると新たな発見があるかもしれません。

今まですぐに中の文章を読み進めていた方や、最後のページが終わったら片付けていた方はぜひ実践して欲しい、絵本をより集中して楽しむためのポイントです。

絵本の読み聞かせポイント-番外編-

本を選ぶ子供

子どもが絵本に興味を持ってくれない、どんな絵本が好きか分からないという方は図書館を積極的に利用してみましょう。

絵本に興味を持ってくれない理由の一つとして、自宅にある絵本に飽きてしまっている、興味・関心がある絵本がないという可能性もあります。

図書館では、さまざまな種類の絵本が並び、子どもが視覚的にも楽しめます。

内容が分からなくても、好きな動物や乗り物、食べ物が登場する絵本に出会えるかもしれません。

まずは、子どもが手に取ったものを一緒に見てみる、自分が幼少期に好きだった絵本を紹介してみるなど、絵本の読み聞かせの環境を工夫してみることもおすすめです。

それぞれの月齢・年齢に適した絵本は数多く紹介されていますが、必ずしもその絵本を選ぶ必要はありません。

子どもが絵本に興味を持ってくれない、絵本の選び方が分からないという方は、まずは、読みたいもの、見たいものを手に取ることから始めてみましょう。

絵本を読む親子

まとめ

今回は、子どもがひきつけられる絵本の読み聞かせポイントについてお話しました。

子どもの情緒を育み、親子の絆を深める絵本の読み聞かせは、子育ての中で大切したい時間です。

今回紹介した、読み聞かせの環境やコミュニケーションの取り方を参考にしながら、子どもと一緒に絵本を楽しむ気持ちを大切にしていきましょう。