幼児期は、好奇心旺盛でさまざまなことに興味を持ち始める時期です。
個人差はありますが4歳前後になると文字が読める子も増えてくるでしょう。
心の成長が著しい幼児期は、より多くの絵本を読み、親しむことでよい刺激となり、新たな学びにも繫がります。
絵本選びは、子どもにとっても親にとっても楽しいものですが、「子どもに合った絵本が分からない」「絵本選びが難しい」など、絵本選びでお悩みの方も多いのではないでしょうか?
今回は、絵本選びにお悩みの方に、元幼稚園教諭の目線から幼児期の子どもにおすすめの本をいくつかご紹介します。
幼児期の子どもへ絵本を選ぶ時のポイントも合わせてご紹介しますのでぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね。
目次
失敗しない絵本の選び方!幼児期の子どもに絵本を選ぶポイント
まずは、子どもに絵本を選ぶポイントをご紹介します。
ポイントを確認しながら絵本を選ぶと失敗が少なく、お子さんに合った絵本が見つかります。
絵本の選び方が分からずにお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
子どもの年齢・発達に合った絵本を選ぶ
子どもの年齢や発達に合った絵本を選ぶことは、絵本選びで最も大切なポイントです。
書店では、年齢別におすすめの絵本が紹介されていることがあり、絵本選びの参考になりますが、年齢だけでなく子どもの発達に合っているかも必ず確認しましょう。
発達には個人差があり、どのくらいの時間、絵本を集中して聞けるかによっても選ぶ絵本は異なります。
年齢が低くても、絵本が好きで集中して聞くことができる子どもは対象年齢に達していない場合でも十分に長いストーリーが楽しめるでしょう。
反対に、絵本をまだ落ち着いて最後まで見ることができない、すぐに飽きてしまうようであれば対象年齢を気にせずに、短い絵本から始めてみるといいですね。
年齢と発達のバランスを考えながら絵本を選びましょう。
興味・関心があるジャンルの絵本を選ぶ
好奇心旺盛でさまざまなことに興味・関心がある幼児期は、一人ひとり興味を持つ絵本が異なります。
昆虫や動物が好き、乗り物が好き、食べ物に興味があるなど好きなもの、興味があることは何か考えてみましょう。
子どもが今、1番興味を持っていることは何か、好きなものは何かを考え、テーマを絞り、興味関心に合った絵本を選択すると「もっと読みたい」「もっと知りたい」など子どもの知的好奇心が刺激され、絵本を繰り返し読むことや文字に興味を持つことにも繫がります。
子どもの絵本選びに迷ったら、子どもが今1番熱中していることは何かを思い浮かべ、絵本のテーマを選定すると良いですね。
季節や生活環境にあった絵本を選ぶ
春夏秋冬、季節で移り行く自然や行事をテーマにした絵本もおすすめです。
春は、特に自然環境が豊かな時期であり、花や虫など自然をテーマにした絵本を選ぶと良いでしょう。
幼稚園・保育園の行き帰りや休日など、絵本に登場した草花や虫を見つけ「このお花、絵本で見たね」「きれいなちょうちょだね、絵本でみたちょうちょとそっくり」など、親子で会話しスキンシップを楽しむ、見つける喜びを分かち合う良いきっかけにもなります。
行事について描かれた絵本では、幼児期の子どもにとってまだ難しいと感じる行事の由来や、慣習などもイラストで分かりやすく理解できるでしょう。
また、弟・妹が生まれる、引っ越しをする、幼稚園・保育園に通い始めるなど子どもにとって生活環境が変わるときに、絵本を通して子ども達の気持ちを代弁したり、新たな環境を理解したりするきっかけになることもあります。
季節や生活環境など、子どもと過ごす環境に合わせて絵本を選ぶ方法もおすすめです。
幼児期の子供に人気!おすすめの絵本3選
ここでは、幼児期の子どもと楽しみたいおすすめの絵本を3冊ご紹介します。
長年愛される定番の絵本ですが、幼稚園でも子ども達の反応がよく、繰り返し読みたくなる心温まる絵本です。
1.どうぞのいす
登場する動物たちの温かみのあるやさしいタッチで、幼児期の子どもたちに根強い人気がある絵本です。
「どうぞ」という優しい心の連鎖が描かれ、繰り返し読むことで子どもたちに思いやりの心が芽生える作品でしょう。
ストーリーが分かりやすく、テンポ良く読むことができ、3歳からでも楽しめる絵本となっています。
読んだ後には、友だちや家族に優しい気持ちになれる、親子で何度も読んで思いを共感して欲しい一冊です。
2.ぐるんぱのようちえん
ひとりぼっちの大きなぞう「ぐるんぱ」が数々の失敗を繰り返しながらも自分の居場所を探す絵本で、ダイナミックなタッチと、リズミカルなテンポ、ほっと一安心する結末まで、子どもたちが見て、聞いて夢中になれるおすすめの一冊です。
「ぐるんぱ、がんばれ」と思わず応援したくなるような内容は、子どもの思いやりの心を育みます。
失敗してもいいんだ、頑張ったらきっといいことがあるんだという安心感やワクワク感も感じられ、さまざまなことに挑戦する、興味を持つ幼児期にはぜひとも触れ合って欲しい絵本です。
絵本の最後に出てくる「ぐるんぱのようちえん」は子どもにとってまさに夢のような楽しく、面白く、驚きが詰まった空間!最後のページでは、どんな世界が広がっているのか親子で見て会話をして楽しむことができるでしょう。
3.おおきなかぶ
誰もが知っている「おおきなかぶ」のお話。
「うんとこしょ、どっこいしょ」のフレーズは何度読んでも楽しく、幼稚園で読んでも子どもたちが一緒に読んで、動作を真似して楽しんでいます。
ストーリーが単純で、繰り返し同じ台詞が登場するため、自分で読むことに挑戦する絵本としてもおすすめです。
絵本を読んだ後に「おおきなかぶ」ごっこをするなど、遊びとしても発展して楽しめる、ぜひ親子で読んで触れ合って欲しい絵本の一つでしょう。
最後に
今回は、幼児期におすすめの絵本や絵本選びのポイントについてご紹介しました。
幼児期の絵本の読み聞かせは、スキンシップを取りながら、さまざまな思いを共有できる親子にとってかけがえのない大切な時間です。
絵本選びが難しいと感じる方や子どもがなかなか絵本に興味を持ってくれないとお悩みの方も、焦らず子どもの様子を見ながら少しずつ絵本に親しんでいくことが大切です。
今回ご紹介した絵本選びのポイントやおすすめの絵本を参考に、ぜひ親子で絵本の時間を楽しんでくださいね。