たくさんの効果が期待できる読み聞かせですが、「うちの子、物語を楽しむ系の絵本にはなかなか興味を示してくれないな」とお悩みのお母さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな時は自然科学の絵本や迷路絵本など「いっしょに楽しめる」絵本をおりまぜて、ストーリタイムにメリハリをつけてみませんか。
今回は、親子で一緒に楽しめる絵本を厳選して8冊ご紹介します。
目次
なぞなぞのたび
石津ちひろ(著) 荒井良二(絵)
国際的な賞も数多く受賞している絵本作家、荒井良二さんがイラストを担当したなぞなぞ絵本です(このなぞなぞ絵本もボローニャ国際児童図書展賞を受賞しています)。
ページを開くと左側に10こほどのなぞなぞが出されているのですが、右手ページのすてきな絵がヒントになっています。
たとえば、「すました うまたち おんなじところを ぐるぐる さんぽ さて いったいなあに?」というなぞなぞの右のページにはシマウマとライオンのシュールなメリーゴーランドが描かれているといった具合です。
問題の数も多く、長く楽しめる絵本になっています。
石津ちひろさんと荒井良二さんのコンビによる「しりとりあそびえほん」も楽しい絵本です。
「おおきくなるしりとり」「ちいさくなるしりとり」「きせつのしりとり」など、10のテーマをもとにしたしりとりが繰り広げられます。
たとえば、「おおきくなるしりとり」なら、のみ→みのむし→しょうりょうばった→たこ→こあらといった具合に続きます。
ことば遊びの楽しさを教えてくれる一冊です。
しぜん−キンダーブック
定期購読、バックナンバー1冊からの取り寄せも可能なキンダーブックのしぜんシリーズ。
生き物や植物、食べ物や科学など、身の回りの自然の中から毎号ひとつのテーマを選び、深く掘り上げて紹介する科学絵本です。
自分たちが生きている環境と、自然によって生かされている「命」の大切さに子どもたちの目を向けさせてくれます。
就学前のお子さんだけでなく、小学生や読み聞かせをするお母さんやお父さんもおもしろく読めるような幅広い知識が分かりやすく紹介されています。
定期購読可能な科学絵本としては、サンチャイルドの「ビックサイエンス」対象年齢3〜5歳もおすすめです。
自然や社会の不思議や驚きを、大きい誌面でまるごと伝えてくれます。
どんな大きなものも、必ずそのスケールが実感できるように比較対象(子どもなど)の写真がついているのもいいですね。
誌面におさまるもので、たとえばパンダの前足などは、実際の大きさで掲載されています。
香川元太郎の迷路シリーズ
進化の迷路、昆虫の迷路、物語の迷路など、12シリーズまで発売されています。
歴史考証イラストレイターでもある作者の描くピラミッドや兵馬俑は非常に精巧で、大人も思わず見入ってしまうほどです。
簡単なものから難しいものまでいろいろな迷路にチャレンジでき、隠し絵、探し物クイズなど遊びの要素もふんだんに取り入れられています。
1つの迷路に何種類もの遊びが隠されているので、就学前の小さいお子さんから、小学生低学年ぐらいまで長く楽しめる絵本になっています。
香川元太郎さんの絵本、「数の冒険」(野山編)(海編)には迷路や隠し絵、クイズに暗号というゲーム以外にも、すべてのページに算数の要素が盛り込まれています。
数やかたちに興味を持ちはじめたお子さんにぴったりの絵本です。
チャレンジ ミッケ!、 ISPY ミッケ!
ご存知の方も多いのではないでしょうか。
シリーズ累計750万部を突破した大人気のさがしっこ絵本シリーズです。
精巧なジオラマに隠れているいろんなものをみつけていく謎解き絵本。
「カエルを7匹」「ボーリングのピンを10本」「キリンを11頭」「トラックを4台」と探していく中で、ものの名まえを覚えられるのはもちろん、数の感覚を掴んだり、ものの単位を自然に覚えることができます。
ジオラマの中には素敵な雑貨や、かっこいいレトロなおもちゃがたくさん登場します。
お子さんだけでなく、おとなも、眺めているだけで楽しくなるような絵本です。
親子ならではのこんな絵本も!
童話や昔話などの物語は、登場人物の心情を理解したり、丁寧にストーリーを追っていかなくてはならないので、能動的でいつも自分から人に関わっていくようなタイプの子どもたちには退屈に感じられることがあるようです。
そんな子どもたちも、展開が突飛で奇想天外、シュールな絵本には思わず絵に目を奪われ、聞き入ってしまうかもしれません。
物語絵本の入り口として、そんなシュール絵本を取り入れてみませんか。
次にご紹介していきます。
もう ぬげない
作者:ヨシタケ シンスケ
2015年の秋に発売されて以来、ネットを中心に話題になっている絵本です。
服を脱ごうとして途中で脱げなくなってしまったこと、どんな子でも一度は経験があるのではないでしょうか。
そんな日常の一コマを、子ども目線で思わず吹き出してしまうような可笑しみにあふれたと愛おしさを感じさせてくれる絵本です。
ぼくのくれよん
作者:長 新太
戦後から2006年に亡くなるまで、絵本画家として活躍した長新太の絵本は、どれもナンセンスでユーモアにあふれています。
「ぼくのくれよん」の大胆なタッチの絵からは、ダイレクトに創作の楽しさが伝わってきます。
11ぴきのねこ
作者:馬場のぼる
個性的な11匹のねこたちのユーモラスな日常が、馬場のぼるさんのコミカルで優しいタッチの絵で描かれています。
好奇心旺盛でちょっぴり自分勝手なねこたちの活躍と迫力ある展開。
何度でも繰り返し読みたくなる絵本です。
パンダ銭湯
作者:tupera tupera
ツペラツペラは絵本作家として活躍されている亀山達矢さんと中川敦子さんご夫婦のユニット名だそうです。
2014年時点で15万部を超えるヒットをみせている「パンダ銭湯」ではパンダたちの衝撃的な秘密が明らかになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
絵本と仲良しになることは、本という大きな情報媒体との絆を結ぶ第一歩です。
お子さんに、ぜひお気に入りの1冊をみつてほしいなと思います。