一人っ子の子育てをしていると「兄弟がいないから寂しい思いをしているのでは?」「わがままに育たないようにするための対策は?」「兄弟の関わりがない分、どのように子育てをすればいいの?」など、一人っ子特有の子育ての悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
ここでは一人っ子の子育ての悩みが解消する子育ての考え方やポイントを元幼稚園教諭の目線からお伝えしていきます。
子育ての考え方を変えたり、接し方を少し変えるだけでも、子育てが楽になったり、子どもの成長に繫がったり……毎日の子育てがより楽しく前向きになるでしょう!
一人っ子の子育てにお悩みの方はぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね。
目次
男の子・女の子それぞれの一人っ子の特徴や傾向とは?
一人っ子の子どもは性格や個性にどのような特徴があるのでしょうか?
男の子・女の子それぞれの特徴や傾向についてお話していきます。
一人っ子の男の子にみられる性格・特徴
一人っ子の男の子は、甘えん坊で優しい、穏やかな性格の子が多い傾向があります。
両親の愛情を受けて、自分の感情や主張を思いのままに受け入れてもらえる安心感から、人を思いやる優しい心が育まれ、兄弟けんかの経験がなく平和主義なことから穏やかな性格に育ちます。
また、遊びを兄弟に邪魔されることなく、好きなことを思う存分できる一人っ子の男の子は、想像力を膨らませて作品を作り上げる製作活動が得意だったり、ブロックの組み立てが得意だったりと、想像力豊かで集中力が高い特徴があります。
一人っ子の女の子にみられる性格・特徴
女の子も男の子と同様に、家族の愛を一身に受けて、兄弟けんかなど争いや喧騒がなく育った子は穏やかで優しい子が多く、マイペースに物事を進める特徴があります。
想像力を膨らませてごっこ遊びを楽しむことが好きな子や、折り紙やお絵かきなど一人で集中して行うことができ、手先が器用で製作活動や絵画が得意な子もいます。
一般的に一人っ子だとワガママに育つと言われることがありますが、自分の意見を主張できることは子どもの成長過程で大切なことです。
保育園や幼稚園に入ってから、始めは友達と上手く遊べない、馴染めないといった問題があっても、友だちや先生との関わりが増えることで、自然とコミュニケーション能力を身につけ、トラブルになった時に問題解決できる力を身につけていきます。
過剰に心配せずに、子どもの発達や成長をそっと見守ることが大切です。
男女共に、一人っ子の子どもは「穏やかで優しい」「集中力がある」「想像力が豊か」「自己表現が得意」という特徴がありますが、もちろん個人差がありますので、必ずしも当てはまる訳ではありません。
「一人っ子だから……」といって、第三者から偏見の目で見られる経験がある方も多いかと思いますが、子どもの個性を認め、得意なこと、好きなことを見つけて伸ばしてあげるようにしましょう。
子どもの成長に繋げる!一人っ子のメリットと子育てのポイント
一人っ子は兄弟がいなくてかわいそう、寂しい思いをしているかも……など、兄弟がいないことに関してお悩みの方もいらっしゃることでしょう。
しかし、一人っ子だからこそのメリットや子育てをしていく上でのポイントがあります。
ここでは、一人っ子のメリットをご紹介しながら、どのように子どもに接し、声掛けをしたり、働きかけをしたりすれば良いのか、具体的な子育てのポイントをご紹介します!
明日からの子育てにぜひ実践してみてくださいね。
好きなこと夢中になれる・遊びを自分のペースで楽しめる
一人っ子のメリットは、遊びを自分のペースで楽しめることです。
兄弟がいると、おもちゃの取り合いになったり、兄弟の都合で遊びが中断したり、なんてことは日常茶飯事ですが一人っ子の場合は、邪魔されることなく遊びに集中できます。
自分の好きなことを見つけて伸ばすことができる力は、成長していく中で勉強や運動、さまざまな場面で役立ちます。
子育てのポイントとしては、親もとことん、一緒に遊びを楽しむことです!
子どもにとって、自分の好きな遊び、楽しいこと、興味があることを大好きな家族と共有できる経験は、自己肯定感を高め、表現力を豊かにすることに繫がります。
たとえ毎日毎日同じ繰り返しでも、小さな経験の積み重ねがやがて子どもの大きな成長につながっていくと考えると、愛おしくかけがえのない時間だと思いませんか?
子どものペースや様子、変化を見ながら時にはひとりで集中する時間をそっと見守り、子どもが楽しいと感じる遊びや活動にとことん集中できる環境を整えてあげましょう!
兄弟で比較することがなく、一つひとつの成長に向き合える
一人っ子の場合は「お姉ちゃんは出来たのに…」「お兄ちゃんと比べると…」など、成長や得意・不得意を兄弟間で比べることがなく、成長や変化に向き合えるメリットがあります!
兄弟がいるとどうしても兄弟で成長を比べてしまい、子ども同士でライバル視し争うこともでてきてしまいます。
競争心が芽生える良い影響もありますが、子どもに必要以上にプレッシャーを与え、劣等感を感じてしまう可能性があります。
一人っ子の場合は、比較することなく成長に向き合えることで、小さな成長にも家族みんなで喜び合え、子どもの達成感や満足感が高まります。
その一方で競争心が芽生えない、向上心がないなどの悩みを抱えるご家庭もあるでしょう。
子育てのポイントとしては、家庭以外で子どもが周りの友だちを意識し、自分より学年が上の子と触れ合い学ぶ機会を意図的に作ってあげることが大切です。
園の他にも習い事などで競争心や向上心が芽生えるきっかけを作っていこう!
幼稚園や保育園でも友だちや異年齢での関わりの中でたくさんのことを学べますが、その他にも習い事に通って友だちやライバルを意識するような環境をつくってあげると競争心や向上心が芽生える良いきっかけ作りになります。
まだ興味を持つようなものがなく、習い事は早いと感じるようであれば、近所の公園に出掛けて、異年齢の友だちと関わる時間を作ってあげる取り組みも効果的です。
例えば、自分より上手に鉄棒ができる、自分より早く走れる、そんな友だちの姿を見るだけでも刺激になります。
帰り道「○○くん、鉄棒上手だったね!かっこよかったね」「今日一緒に遊んだおねえちゃん、走るのは早くてビックリしたね、どうやったら早く走れるのか今度聞いてみよう」など、子どもが憧れる、自分も同じようにできる様になりたいと思えるような前向きな声掛けをしてあげればさらに効果的です!
実際に見て、感じて憧れる、自分も同じようにできるようになりたいと思う気持ちを養うことは今後さまざまな場面で子どもの成長に繫がります。
習い事は、子どもの向上心を高めるためにも効果的な環境ですが、子どもがまだ興味を持つものがなかったり、生活環境によっては通うことが難しかったり、発達や興味関心、家庭環境によっても違いがあります。
まずは異年齢で関わりが持てる遊び場に行ってみるなど、子どもの遊ぶ環境に変化をつけてあげるとよいですね。
まとめ
今回は、一人っ子の子育てについて、一人っ子のメリットや子育てをする上でのポイントについてご紹介しました。
一人っ子の子育てをしていると「うちの子は一人っ子だから……」と一人っ子のデメリットばかり気になってしまう方がいらっしゃいますが、一人っ子にはメリットも多く、一人っ子だからこそできる子育てがたくさんあります。
今回ご紹介した子育ての心がけや環境作りは、すぐに実践できるものですので、ぜひご家庭で実践し、一人っ子だからこそできる子育てを楽しみましょう!