家族でお出かけされた時、電車や車での移動中お子さんはどんな風に過ごされていますか?
DVD鑑賞やDSなどのテレビーゲームで時間をつぶしてはいないでしょうか?
せっかく家族で過ごせる貴重な時間を、それぞれが別のことだけをして過ごすのはもったいないですね。
移動中などの手持無沙汰な時間、『しりとり』で楽しみながら子どもたちの言葉の発達を促してかつ語彙力も高めてみませんか?
しりとり遊びをとおして、自分の記憶の中にある言葉を意識的に使ってみることで、「ただ聞いたことのある言葉」を「使える言葉」として定着することができます。
目次
語彙力をアップさせるための6つの工夫
しりとりといえば、りんご→ゴリラ→ラッパ→パンダ→だんご→ごまのように決まったパターンになってしまいがちではないでしょうか?
残念ながら、漫然としりとりをしても語彙を増やす効果はそれほど期待できません。
子どもの言葉に対する感覚を磨くためのしりとりには少し工夫が必要です。
1.自由に言葉を選ぶ
しりとりに慣れるまでは、しりとりの「り」からはじめるのをやめてみましょう。
自由に言葉を選んでスタートするだけで、リンゴからのルーティンにはまらずしりとりをはじめることができます。
2.長く興味を引く言葉を使う
子どもたちは、ねこ、いぬ、りんごなどの2〜3文字の言葉ばかりいうので、親はできるだけ長い、子どもたちの興味を引くような言葉を使うようにしましょう。
そして、子どもたちが長い言葉を使ったら「お、やるねぇ」「すごい、そんな難しい言葉よく知ってるね」と誉めます。「できるだけ長い言葉を使いたい」と子どもが思ってくれれば、しりとりはどんどんおもしろくなります。
3.制約を付ける
しりとりに慣れてきたら、字数しばりをかけたしりとりで遊んでみます。
就学前の子どもには3字しばり、小学生には4字しばりで、それぞれ2文字と3文字のことばを使わないしりとりに挑戦させます。
小学生の子どもは、4字以上の言葉を探そうとするうちに、たとえば星(ほし)というひとつの言葉から、黒星、白星、星くず、流れ星、衛星、惑星、準惑星、恒星、超新星、星の砂、三ツ星、図星(「あ、3文字だ〜」)という風に知っている言葉を派生的に思い出せるようになります。
4.クイズの要素を取り入れる
子どもたちが言葉につまったら、クイズ形式でヒントを出します。たとえば、「カンガルー」なら
- オーストラリアに住んでるよ。
- オス同士がけんかするときは、パンチとキックを使うよ。
- お母さんは、おなかのポケットで赤ちゃんを育てるよ。
など。 クイズをとおして、自分のなかの語彙からあてはある言葉を絞り込んでいく作業が経験できます。
5.言葉のジャンルを限定する
文字しばりにも馴れてきたら、今度はジャンルしばりにも挑戦してみましょう。ジャンルははじめから狭く設定しすぎないようにするこがコツです。
たとえば、はじめから国名しばりにしてしまうのではなく、もっと広く地名しばりからスタートさせる、などです。
範囲を限定することで、子どもたちも「このジャンルの言葉はたくさん覚えたい」などの目標を定めやすくなります。
子どもの語彙を増やすための準備
カリスマ塾講師として知られる小川大輔さんの著書「頭のいい子の家のリビングには「辞書」「地図」「図鑑」が必ずある」でも紹介されているように、多くの教育関係者が、リビングに地図や辞書、図鑑を常備しておくことをすすめています。
何かわからないことがあったときに地図や辞書を開いてみることで、もの調べの習慣が身につく、開いたページの周辺も目に入るので、知的好奇心も刺激される。などの効果が期待できるといわれています。
しかし、実践してはみたものの子どもが全く手を伸ばさない、とお悩みのお母さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
そんなときにも、しりとりは役に立ちます。
リビングの辞書や地図、図鑑を、ことばを覚える目的でまずはお母さんやお父さんが読んでみてください。
子どもたちに読むことを強要する必要はありません。ただ、覚えたところに付箋をはるなどの足跡を残して、コーヒーテーブルのうえなど、その辺に出したままにしておきます。
子どもに「この本、お母さんが読んだの?」と訊かれたら、「お母さん、きょう魚の名まえ10個も覚えたんだ」と自慢します。「ずるい〜」と反応してくれれば、あとは競争するように覚えていけばいいですね。
図鑑や辞書、地図の使い方に慣れるまでは、子どもたちは図鑑や辞書を見放題、大人は何も見ないでしりとりするのもおすすめです。
まとめ
ゲームに夢中な子どもたちも、親と一緒に遊ぶのはもっと大好きです。
子どもたちともコミュニケーションの手段として、楽しみながら言葉の発達も促せて語彙を増やせるしりとり、ぜひ試してみてください。
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