子供の成長をできれば傍で見守りたい。そう考えるのは母親として当たり前のことです。
ですが、金銭的な事情等があって仕事をしなければならない場合もあります。
妊娠をして子供が産まれたら、子供が小学生になったら、その時、専業主婦になるか、それとも共働きを選ぶのか。
自分の経験も紹介しながら考えていきたいと思います。
目次
専業主婦か、共働きか?まずは夫を話し合う
専業主婦になる。または共働きで働く。
選択肢はたった2つですが、これがかなり悩ましい問題になります。
ここで必須なのは、夫との話し合いです。しっかりお互いの意見を言い合うことで、どちらの選択肢を選んでも後悔のないように過ごすことができると思います。
では、どのような項目を話し合うべきでしょうか?
専業主婦になる場合
- 夫の収入だけで、生活の質を落とさず今まで通り暮らせるのかどうか
- 預貯金を維持できるのかどうか
- 子供の学資保険等の加入、継続ができるのか
- 日常生活においての家事分担をどうするのか(専業主婦になるなら夫の家事手伝いは見込めなくなる可能性が大きいため、確認は必須)
- 夫がどれだけ子育てに関わるのか(妻が専業主婦の場合、家事分担と同じで子育てに関わる気がない夫も多いため、勘違いを失くすために確認は必須)
共働きの場合
- ふたりの収入をどのように分担するのか(どちらか一方を預貯金、生活費と決めるのかどうか)
- フルタイム勤務をしてもいいのかどうか(帰りが遅くなるため、保育園の延長なども検討する必要がある)
- 子育てに関することの分担(保育園なら急病時の呼び出し対応などフレキシブルに動けるのかどうか。保育園料が収入の何割に当たるのか等)
- 日常生活の家事分担(共働きなら負担は同等のはずなので、偏らない分担ができるのかどうか)
いくつか例を挙げましたが、それぞれの家庭に応じて話し合うべき事柄はもっとたくさんあると思います。
まず、話し合う内容をまとめ、メモに残すことが大切です。後で「こんなはずじゃなかった」とならないようにしっかりメモを残し話し合いをしましょう。
専業主婦と共働きの推移
では世間では専業主婦と共働き家庭の割合はどのくらいのなのでしょうか?
厚生労働省の統計データでは専業主婦と共働き家庭は以下のように推移しています。
青色のラインが専業主婦、赤色が共働き家庭です。
平成26年時点でのデータでは、専業主婦の世帯が687万世帯、共働き世帯が1114万世帯です。割合を比べると61.8%の家庭が共働き、38.2%が専業主婦です。
平成9年には共働きと専業主婦の数が逆転しており、その差は開く一方です。
このデータを見ると共働きは増えていますが、一方で専業主婦になりたくてもなれない、という人も多いようです。
その理由は子育ての費用にあるようです。
専業主婦になるために必要なお金
厚生労働省のような国の機関によって、専業主婦になるためには世帯収入がいくら必要なのかのモデルケースが紹介されているわけではありません。
そこでマイナビウーマンで紹介されていた専業主婦になるために必要な夫の年収を紹介します。
専業主婦になるために必要な夫の年収目安(額面)
・2人世帯(夫婦)……約548.6万円(節約をがんばるなら450万円ほどでも可能)
・3人世帯(夫婦と子ども1人)……約580.3万円
・4人世帯(夫婦と子ども2人)……約625万円
なお、他の多くのサイトでは専業主婦になるために必要な収入は700万と紹介されていました。700万の根拠は共働き世帯の収入が700万であることのようです。
ただし、これはあくまで参考値。人によって取り巻く環境は違いますので、一つの参考値として考えてみてください。
私の場合は専業主婦に
私の経験をお話すると、私の場合は専業主婦ありきで夫と話し合いを持ちました。
初めての出産、子育て。地元から遠く離れた場所だったこともあり、両親の協力は仰げない。そんな場所で、小さな子供を預けて仕事に出る勇気はありませんでした。
もちろん、夫の了解あって成立しましたが、子供が小学校に入学し、学童保育に行けることになったためそこから共働きをスタートさせました。
タイミングは個人差があると思いますので、夫と話し合いベストなタイミングを見計らうのが1番ではないでしょうか。
専業主婦か共働きかは、産休・育休をフル活用して考える
今は、産休や育児休暇を充実させている会社も増えてきました。
企業が託児所や保育園を用意しているところもあり、子育てしやすい環境になりつつあります。
そうなると、社内で子育てに関する制度がしっかりしている場合は、その制度をフル活用して子供のことに専念する期間を持ち、その後に復職するという方法もあるのではないでしょうか?
その期間に、もし専業主婦へ気持ちが傾き、夫との話し合いがまとまったということであれば退社、退職を検討するという選択肢もあります。
子供が小学生になったら共働きから専業主婦になるケースも
保育園であれば出社前には子供を預けることができ、夜も概ね19時くらいまでは預かってくれます。
そのため、育休明けからフルタイムで再び働きはじめ、子供が保育園に通っているうちは共働きという家庭もあります。けれど子供が小学生になると生活時間がガラリと変わります。
小学校の開始は朝8時半、そして授業は5時間目まであったとしても2時過ぎには終わってしまいます。そして、保育園では19時まで預かってくれますが、小学校に併設されている学童などは18時前後でしまってしまいます。
そう、保育園よりも小学生のほうが、預かってもらえる時間が少ないのです。これがいわゆる「小1の壁」です。
私の場合は、学童保育が始まってから共働きをスタートさせましたが、この「小1の壁」によって、共働きから専業主婦になる家庭もあります。
各家庭によって状況は様々なのが現実です。
専業主婦より共働きと考えている男性は多い
今どきの男性は、意外と専業主婦より共働きが当たり前だと思っている方が多く、仕事を辞めたいと打ち明けたときに驚かれるようです。
男性側の母親がずっと仕事をしていたという場合その傾向が強く、自分の母親がやっていたように「父親がいない子育て」を当たり前に考えている男性が少なくありません。
このような考えの夫と共働きを選択するのであれば、父親としてどう子供の関わっていくのかと、理想の父親像というものがあればしっかり伝えておきましょう。
早めに夫婦の考え方をまとめておく方がいいと思います。
専業主婦になるべきか、共働きを続けるべきか?
選択肢は2つしかないのですが、話し合うべき事柄が多く、その内容も濃いため話し合いの最中に険悪なムードになってしまう場合もあります。
ですが、子供を育てていくということは、命を預かり成人まで責任を持って接することですので、途中で放棄することはできません。
夫婦で子育ての認識を揃え、笑顔で過ごせるようしっかり話し合いをし、その家庭に1番合う答えが出せるといいですね。