![私立小学校の学費と年収の関係](https://chi-vi.jp/wp-content/uploads/2016/04/private-school-tuition-and-annual-income.jpg)
私立小学校へ我が子を通わせたい。でも、うちの年収で私立小学校に通わせられるかしら・・・
なんて不安を抱えられる方も多いかもしれません。ドラマの世界で描かれる私立小学校はセレブの子女しか通えない特別な学校という印象も強いですよね。
そこで今回は、私立小学校でかかる学費の平均や学費以外にかかる費用、私立小学校へ通わせる世帯の年収などをみながらライフプランニングを考えてみたいと思います。
目次
私立小学校に必要な学費の統計情報
文部科学省の公表する「平成30年度子供の学習費調査書」によると、私立小学校の学習費総額とその内訳は次のようになっています。
私立小学校の学費の内訳
- 学習費総額:159万8,691円
- 学校教育費:90万4,164円
- 学校給食費:4万7,638円
- 学校外活動費:64万6,889円
まずは学校教育費ですが、文部科学省の調査書の意味する学校教育費には授業料のみならず、寄付金、通学費、制服費なども含めた内容となっています。
次に学校外活動費ですが、これは各家庭が学校外でこどもの教育費としてあてている費用の統計を調査したものです。
具体的には塾などの補助学習費及びスポーツなどのその他の学校外活動費に分かれます。
私立小学校で実際にかかる学費は
私立小学校と一口にいっても、授業料やその他にかかる費用や給食の有無などには差があります。
たとえば、年間授業料が最もかかるとされている慶應義塾幼稚舎は純然たる授業料だけで95万円かかります。この他に教育充実費が20万円、その他の費用とし12万円かかることが公表されています。
そこで一体いくらかかるのかについては、志望校に問い合わせる必要がありますが、ほとんどの学校では公式サイトで発表されているので一度ご覧になってみるといいでしょう。
多くの私立小学校の学費は年間90万円程度
慶応幼稚舎のような授業料が高額の私立小学校は一部で、ほとんどの私立小学校は授業料そのものの費用は年間60万円程度で、施設設備費などを含めると調査結果のとおり年間90万円程度です。
学校外の活動費については各家庭の教育方針などにもよりますので、この限りではないです。
この他に留意しておきたい費用としては、保護者同士の交際費や任意参加のサマースクールなどの費用ですが、これらもまたご家庭の方針によりどのような支出となるかは異なってくると思われます。
私立小学校へ通う家庭の世帯年収
前述の調査結果によると、私立小学校へ通う家庭の世帯年収の構成比は1,200万円以上が44.7%を占め、次に600万円以上1,000万円未満の家庭が28.6%、続いて1,000万円以上1,200万円未満の世帯が16.5%を占めるとされています。
![世帯年収の分布](https://chi-vi.jp/wp-content/uploads/2016/04/bunpu.png)
6割の家庭の世帯年収は1,000万円超えている
この調査結果については、ご家庭ごとの使途に関する価値観や兄弟の有無なども大きく左右されると思いますが、小学校受験を選択されるご家庭の61.2%は世帯年収が1,000万円を超えています。
共働き家庭で私立小学校受験が増えている
一昔前は「私立小学校へ通う家庭は専業主婦が暗黙の了解」のような雰囲気がありましたが、最近では共働きの家庭が増え、それに伴い学童保育や放課後の課外授業を設ける学校も増えてきました。
このような背景を考えると、公立小学校に進学し、学童保育や習い事、塾に通いながら中学受験を選択するよりも、上級学校の併設されている私立小学校へ進学する方が費用や心理的負担の面でもメリットが大きいかもしれません。
私立小学校を選択するご家庭が考えるべきライフプランニング
インターネット上ではよく「私立小学校へ通わせるにはサラリーマン家庭では難しいか」といった質問がされているのを見かけます。
これについては継続的に学校教育費が工面できるほどの経済状況であれば、気になさる必要はないでしょう。
前項でご紹介した調査結果が表すように、確かに、私立小学校へ通うご家庭の世帯年収は半数近くが1,200万円以上と平均年収をはるかに上回るのが現状です。
しかし、このデータから読み取れるのは世帯年収のみであって、職種や共働き家庭なのかといった情報は分かりません。
また、次いで占める世帯年収は600万円以上1,000万円未満のご家庭であり、サラリーマン家庭が多いのではないかということも推測されます。
私立小学校を検討する上で必要なのは先々の費用
私立小学校を検討するにあたって考えておかなければならないお金の話としては、私立小学校以降の進学先とその都度発生する費用についてです。
これについては、漠然と家計の支出と収入から考えるのではなく、人生で起こるライフイベント(出産、進学、住居の購入など)と合わせて考える必要があります。
小学校から大学まですべて私立の学校へ通わせることはできたけど、老後のための蓄えがないでは心もとないものです。
ライフプランニングはファイナンシャルプランナーなどの専門家に頼らなくても、ご自身でも十分行えるので、私立小学校へ進学させる前に是非ともやってみてください。