数年前に初めて我が子の中学受験を経験した筆者。
手探り状態でしたが、塾の先生方、受験に関する本やインターネットでの情報などを通じて親がどう受験に関わればいいのかを学び、子どもは無事公立中高一貫校に合格できました。
ここでは、塾選びのポイントと入塾する前に知っておいておくべきことなどに関してお伝えしていきます。
塾選びをされる際の参考にしてみてください。
目次
中学受験をする・しないに関わらず入塾時期はいつから意識しておく?
我が子は、小学校2年生から塾通いを始めました。
その頃はまだ中学受験を意識しておらず、「授業内容がよさそう」「楽しく勉強できそう」など塾の方針が気に入り、そこがたまたま中学受験専門の塾だった、という感じです。
勉強が分かるようになるだけでなく、机に向かう習慣を身につけることや友達の輪を広げることができることも期待して入塾を決めました。
振り返ってみると、早い時期から勉強する楽しさを学べたことはよかったのではないかと思います。
今は小学校1年生のうちから中学受験を考える親御さんも珍しくないですが、実際に体験授業などを経験して子どもが楽しく通えるか、イメージしてみることをおすすめします。
我が子は、体験授業後に「また来たい」と言っていたので、将来の受験を見据えるのならば低学年のうちに学ぶことが楽しいと感じることが大切なのではと感じます。
親御さんが入塾前に知っておいてほしいこと
中学受験で合格を目指すためには、学校や塾でしっかりと勉強することになります。
多くのご家庭が中学受験専門塾に通われ、塾内は成績順のクラス編成であったり、成績優秀者の名前が公表されるなど、成績を友達に知られることも珍しくありません。
成績優秀者として名前が出ることでやる気がアップするお子さんや、「次は名前が出るように頑張ろう」とモチベーションを上げる子もいます。
ただ残念ながら、嫌な思いをすることもあります。
成績が振るわず肩身の狭い思いをする、成績を比べられて自信をなくす、学校の友達に塾の成績を話されてしまうなど、子ども同士のトラブルに繋がる場合があります。
また、「上のクラスに早くあがってよ」「今度は成績優秀者の中に入ってね」など、親が子どもを追い詰めてしまうことも残念ながら耳にすることがありました。
専門塾はカリキュラムが充実しており、実績もあるので非常に魅力的ですが、子ども同士のトラブルや親からの過剰なプレッシャーなどが原因でつらい思いをする子どもがいることも知っておきたいところです。
個別塾の併用も選択肢に
我が子は6年生の夏休み前に、個別塾の利用も開始しました。
集団塾の場合、分からないところは自分から質問しないと教えてもらえない、というところがあるのですが、我が子は聞きに行く勇気がなく、6年生に入り分からないところをそのままにしていることがよくありました。
そこで試しにチケット制の個別塾に通うことにしたのですが、思いのほか本人が気に入り、入試直前まで通うことに。記述式の問題や国語では子どもの書いた文章を目の前で添削してくれるので、本人も分かりやすかったようです。
苦手な部分をじっくりと教えてもらえるのも個別塾の大きなメリットです。
我が子は、定期テストで間違えた問題は個別塾で復習するようにしたことで、分からないことが分かるようになる楽しさを感じていたようです。
集団塾での特別な補講などは受けずに、個別塾で苦手なところをしっかりと見てもらう、という選択も一つとしてあります。
上位クラスから落ちてしまうということも
我が子の通った塾は地元では「中学受験するならこの塾」と言われるほど長い伝統のある塾でした。
1クラス20人ほどで2クラス。学期ごとにクラス替えがあり一人二人が入れ替わるくらいでした。
我が子は上のクラスに在籍をしていましたが、ある時期、一人の子が下のクラスになってしまい、休みがちだと聞いたことがあります。
その後、上のクラスに戻ってきたそうですが、挫折の経験の後は大きく成長できると聞いたことがあり、憶測でしか語れませんが、きっと努力したのだろうと感じました。
挫折から学べることは大きく、それが中学受験のメリットの一つとも言えます。
ただ、中学受験専門塾には、学力に自信のある子も多くいて、入塾前には予想していなかったことがいろいろと起こるものです。
「塾に入ると、どんなことが我が子に起きるだろう」と想像してみるのも、塾選びをする際の大切なポイントととも言えます。
入塾には子ども本人の意志が一番大切
一番大切な塾選びのポイントは、やはり本人の意志が大切です。
「行きたい中学がある」「難しい問題を解くのが楽しい」など中学受験をしたいという意志がはっきりしていると、きっとどんな塾でもうまくいくような気がします。
逆に、「親に言われたから」「友達が受験するから」など本人の意志が弱いまま入塾したのでは、どんなに実績のある塾に入っても自信を失ってしまうだけかもしれません。
中学受験専門塾に入れば、高学年になるにつれ通塾回数が増え課題も多くなり、子どもへの負担は大きくなります。
入塾前に親子でしっかりと話し合って入塾を決めることが欠かせません。
我が子も成績がいいときは勉強がはかどるのですが、スランプに陥ったときは塾に行きたくないと言い出すこともありました。
入塾前だけでなくメンタルの管理は入塾後も大切な親の役割となります。
親子でよく話し合い納得した上で入塾をしましょう
中学受験専門塾への入塾は、親子にとって大きな決断になります。
塾内の雰囲気や合格実績、指導方法や通いやすさなどさまざまな面を親子一緒に考えてみましょう。
そして一番大切なのは子ども本人の意志。
親が強引に入塾をすすめるのではなく、なぜ中学受験するのか、なぜ塾に行くのかなどをしっかりと子どもに説明してから、話しをすすめていくことが受験期間を乗り切るためにも大切になってきます。