中学校に入ったら、本格的な英語の授業が始まります。そこで悩ましいのが辞書の購入。
受験戦争を生き抜いてきた親御さんは、ご自身が学生時代に行っていたように、「英和辞典を買って、書き込みをさせよう」と思うかもしれません。
昔から常用されている馴染みのある紙の辞書を買うのももちろん良いですが、これから購入検討されている際にオススメするのは電子辞書です。
ここでは、電子辞書がおすすめな理由、紙の辞書、スマホでの検索ではなく、電子辞書を用いるメリットや辞書を選ぶ際のポイントをご紹介していきます。
目次
辞書の中でも電子辞書をオススメする理由
お子さんに辞書を購入するにあたって、選択肢として主に3つ挙げられます。
まず昔からある紙の辞書、次にスマートフォン、最後に電子辞書です。
では、この中でなぜ電子辞書がオススメなのでしょうか。
電子辞書と紙の辞書の違い
紙の辞書にも紙ならではの良さがあります。
まず、手を使ってページをめくることで、記憶が定着しやすいと言われています。
下線を引いたり書き込んだりできるのもメリットでしょう。また、1ページの情報量が多いので、さまざまな情報に目を通すこともできます。
持ち運ぶのに向いていませんが、自宅に1冊ずつ置いておくのもよいかもしれません。
ただ、紙の辞書の大きなデメリットとして、持ち運びがしづらいという点が挙げられます。
英和辞典と和英辞典と広辞苑を学校に持っていくことは現実的ではありませんが、同じ情報量でも電子辞書であれば学校へ持っていくのも苦ではありません。
紙の辞書に比べて電子辞書は書き込みもできず、検索結果しか表示されません。
つまり、調べた内容以外の情報に触れることができません。
一般的には書き込みも不可能です。これらは電子辞書のデメリットと言えるでしょう。
しかし電子辞書は進化を続けており、今はふせん機能で書き込みができるものもありますし、検索結果に例文を複数表示できる辞書も多くなりました。
電子辞書のデメリットと言われていた点は昨今カバーされつつありますので、辞書を持ち運ぶ機会の多い中学生には、紙の辞書よりも電子辞書のほうがおすすめです。
電子辞書とスマートフォンでの検索の違い
「電子辞書なんかいらないよ、スマートフォンがあれば十分」。こういう声はよく聞きます。
わからないことがあればネットで調べるのは今や常識。学生でないなら、確かにスマートフォンで十分かもしれません。
しかし、勉強が本分である学生には、スマートフォンを辞書代わりに使うことをオススメしません。理由は3つです。
スマートフォンで調べると、誘惑に負ける
これがスマートフォンを辞書代わりに使うことをオススメしない一番大きな理由です。
スマートフォン向けの電子辞書アプリは多様にあり、英語の発音が聴けるものも、検索機能がかなり優秀なものもあります。
しかし、ご存知のとおりスマートフォンにはさまざまな誘惑が潜んでいます。
LINEに新しいメッセージが来ていて見てしまったり、辞書アプリを開くついでに漫画アプリを開いてしまったり、ネット検索を始めてしまったり…。
勉強をしていたはずが、いつのまにか1時間近くペンを置いたまま、スマホに夢中になっていた…なんてことは我々大人でも経験がある人が多いのではないでしょうか。
しかし電子辞書であればそういう誘惑はなく、淡々と勉強の手助けをしてくれます。
親御さんとしても、お子さんにはスマートフォンを辞書代わりに渡すよりも電子辞書を渡した方が安心ですよね。
情報の精確性が段違い!
Googleなどの検索エンジンを辞書代わりに使っている人もいますが、これを学生が勉強代わりに行うのはとても危険です。
ヒットした情報が正確とは限らないからです。
インターネットは情報量が多い分、正確ではない情報にも溢れています。
Twitter検索やインスタグラム検索で単語を調べる人も最近増えたと聞きますが、これらはGoogle以上に正確性が低いです。
Google検索は、辞書や信頼できる企業のページもヒットしますが、Twitterやインスタグラムは個人の投稿がメインのためです。
スマートフォンの電子辞書アプリなら上記よりも正確性は高いですが、どうしても無料アプリは単語数が少なかったり、機能面で限界があったりすることが多いです。
内容が充実していて、精確性の高いアプリはたいてい有料です。
たとえば昔から多くの受験生の英単語力を育ててきたジーニアス英和・和英辞典のアプリがありますが、これも有料で、5,000円程度です。
英和と和英だけならこういったアプリをインストールするのもよいですが、これ以外の辞書も入れておきたいなら、電子辞書の方がトータルで見て安く済む場合も多いです。
スマートフォンは授業中に使えない
難関大学を目指すなら、知らないことはとことん辞書で調べて自ら学んでいくのが学力向上への一歩となります。
授業で初出した単語の発音を確かめたいとき、スペルに自信がないとき、用例を調べておきたいときに便利なのが辞書ですが、スマートフォンは授業中に使えません。
たとえスマートフォンの電子辞書アプリを立ち上げていたとしても、はたから見ると「遊んでる」と見られてしまうのがスマートフォンです。
たいていの学校は授業中にスマートフォンは使用禁止されているので、電子辞書であれば、禁止されない学校が多いと思います。
ちょっとでも疑問に思ったときに手軽に調べられるツール。それが電子辞書です。
中学生向けの電子辞書を選ぶ3つのポイント
では、電子辞書はどのように選んでいけばよいのでしょうか。選び方にはいくつかのポイントがあります。
1.中学生向けか、高校生向けか
中学生のお子さんに電子辞書を購入するとき、たいていの親御さんが悩むポイントのひとつです。
せっかくなら大学受験まで使える高校生向けの電子辞書を購入しておきたいですが、中学生には少し難しい内容になってしまいます。
かといって中学生向けを購入すると、中学卒業時に買い替えが必須となります。
どちらがよいのか、答えはありません。
しかし、お子さんの中学校が中高一貫校か否かによって決める方法があります。
中高一貫校でないなら、中学生向けを購入。
中高一貫校なら、高校生向けを購入するという方法です。
中高一貫校では、中学3年から高校1年のカリキュラムが始まることが多いです。
つまり中学生向けを使うのは2年間、高校生向けを使うのは4年間です。
さらに中高一貫校では進学校が多く授業の進度も速いため、少しレベルの高いものを中学1年のうちから買ってあげても後悔が少なそうですね。
中高一貫校でないなら、高校受験を見据えた勉強が必要になりますので、その勉強に適した中学生向けの電子辞書が最も良い選択と言えるでしょう。
お子さんが学校で使っている教科書の出版社と同じ出版社の電子辞書があればベストです。
しかし高校に入ったときには買い替えた方が良いので、その点は注意が必要です。
2.コンテンツの充実性
英和・和英辞典は必須として、そのほかにどういう辞書が含まれているのかは電子辞書選びのポイントのひとつです。
広辞苑が入っているタイプ、日本地図や世界地図が見られるタイプ、理系用語辞典や百科事典も利用できるタイプ、さまざまな種類があります。
もちろん充実していればいるほど価格も上がりますので、金額との兼合いから決めるのがよいでしょう。
3.そのほかのプラス機能
メーカーや機種によってさまざまなプラス機能があります。
ふせん機能がついているタイプは後から見返すときに便利ですし、検索履歴が残るタイプでは、何度も検索している苦手な単語を知ることができます。
タッチペンで手書き検索が可能なタイプやあいまい検索ができるタイプも便利ですね。
また、キーボードの大きさや、タイプのしやすさも各社によって異なりますので、電気店で実際に触れてから購入することをオススメします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ここでは、電子辞書をおすすめする理由と辞書の選び方などをご紹介していきました。
電子辞書は情報量が多く、持ち運びしやすく、スマートフォンのように誘惑されることもありません。
常に手元に置いておけますので、少しでも疑問に思ったら電子辞書で調べる習慣もつけやすいです。辞書は何を使おうか悩んだら、お子さんのためにもぜひ電子辞書を購入されてみてください。