皆さんは小学生のお子さんの家庭学習にはどのような教材を使っていますか?
今回は家庭教師として、私が実際に指導の現場で採用している教材・問題集についてご紹介していきます。
家庭学習を習慣化して成績をあげたい、もう少しレベルアップした問題に取り組ませて応用力をつけさせたいなど、成果が上がる問題集を探されている際の参考にしてみてください。
目次
1.自由自在シリーズ(小学教育研究会)
こちらは中学受験用の大定番・自由自在シリーズです。
低学年用は算数、国語、理科、社会があり、基礎から応用まで学校の教科書とほぼ同じ順番で載っており、計画的に学習を進めて行くことができます。
自由自在の良い所は基礎を決しておろそかにしないところ。例題や類題は充実していますが、それでいて「力を試す問題」では発展的な問題の練習もできます。
学校の勉強がある程度できて、中学受験を考えているお子さんにお勧めの教材です。
いわゆる中学受験に対して必要なことは、どの教科においても不得意単元を作らず、全て完全に網羅することです。
自由自在はその網羅が可能となりますので、これを家庭学習の主軸とし、周りをその他の専門的なドリルや練習教材で肉付けして行き、学習を組み立ててみると良いでしょう。
2.毎日のドリル 作文(学研)
現代っ子の特徴として、言葉は不自由なく話せるのですが、作文が苦手というケースが増えています。
日本語は母国語ですので書く力も自然と身につくのではと考えがちですが、日本語においても英語の学習と同じく、文章の組み立て方、語彙について幼い頃からしっかりと学ぶ必要があります。
作文の勉強は漢字の勉強とは別ですので、専用のドリルを使って勉強します。
主語や述語についてしっかりと把握し、簡単な文章を作る練習を重ねていきましょう。
実際に文章を書かせてみると、お子さんの語彙の無さに驚くと思います。
文章を書くことで、考えていることのアウトプットもできるようになり、会話力や表現力も上昇していきます。
こちらのドリルはイラストが多く、1ページ完結型です。
やっているうちに自然と反復学習もこなせる作りとなっているので、毎日1-2ページずつ取り組み、1冊が終わったら同じものをまたもう1冊という様に復習して完璧にしましょう。
3.影山メソッド 徹底反復 「百ます計算」(教育技術MOOK)
こちらは影山先生監修の百ます計算ドリルです。
百ますとは縦10個、横10個のマス目に予め数字が記入してあり、それらの数字を素早く四則演算して、計算スピードを上げていく訓練シートのことを言います。
百ますは頭の回転力を上げるのに非常に有効です。
タイムを計って、1分1秒でも縮められるよう努力してみましょう。
百ます計算は毎日行い、これをやってから他の本をやるという様に準備運動代わりに使うのが良いと思います。
朝学習に取り入れるのもおすすめです。
4.算数が好きになるパズル ろじか~る(世界文化社)
頭がよくなるパズル系の本は色々と発売されていますが、こちらは目先の異なる様々な問題が掲載されており、楽しんで問いに取り組むことができる問題集です。
中には何十分も時間をかけ、粘り強く検証しなければならない問題も含まれていますが、それもそのはず。
“頭がよくなる”と銘打たれていたり、“ひらめき系”と呼ばれる問題は決して数秒で解くことを目的に作られていません。
“頭がよい”とは、粘り強く検証する力なのです。
それを繰り返すことで、同じパターンの問題が出てきた時に、瞬時に反応できる様になります。
条件を整理して推測し、消去法や組み合わせを考えながら、辛抱強く「答え」に到達していく力を育てましょう。
もし分からない問題が出てきた時も、すぐに解答を見てしまうのではなく、一度時間を置いてから再び取り組むなど、あきらめない姿勢で問題に向かっていきましょう。
是非親御さんもお子さんと一緒に挑戦してみて下さい。
5.算数練習帳シリーズ(株式会社認知工学)
こちらは和差算や旅人算、鶴亀算など特殊な中学受験問題をマスターするのに最適な問題集です。
例題や知識のまとめなどは一切載っておらず、ただシンプルに練習教本として使うのにお勧めで、薄くて扱いやすく価格も数百円と手頃です。
こちらも日に1、2ページの量を毎日継続して取り組んで下さい。
記入スペースも広いので、直接記入しドリル的に使うのが良いと思います。
反復練習をすることで、特殊な問題もマスターすることができます。
6.総復習ドリル 小学○年の計算&かん字(学研)
こちらは勉強が苦手なお子さんにお勧めのドリルです。
低学年の子でも無理なく手に取れる小さめサイズと毎日10分で終わる分量が、子どもに過度な心理的ストレスを与えることなく、スムーズに学習に取り組ませることができます。
同じようなドリルは他社からも沢山出ているのですが、学研のものは印刷が良質なので、子どもが意欲的に取り組んでくれます。
「このドリルなら出来る」「意外とカンタンじゃん」とお子さんに思って貰うことができたら、学習の導入としては大成功。
毎日少しずつ取り組み、1年のうちに何冊もやって、計算や漢字を自分のものにしていきましょう。
家庭学習では量は少なくしながら5、6冊を毎日解くようにしよう
理想的な家庭学習の時間は低学年なら1時間から1時間半が基本です。
毎日の学習計画をカレンダーに書き込むか、1週間単位の予定表を作ってあげたり、本の隅に日付を記入してあげて、学習の計画を管理してあげましょう。
1冊の参考書の1日の量は少なく設定し、5,6冊の本、全てを毎日解くというスタイルでやっていくのが宜しいです。
丸付けは必ず親が行い、間違ったところこそ必ず解き直しして完全に理解できるようにします。
教材が少し難しいかな、逆にカンタンすぎるかな、と感じたら、臨機応変に変更して下さい。
学習は毎日きちんと行うことが大切ですが、低学年のうちは「日曜日は休む」などしっかり休息も取りましょう。
[…] 前回、小学生向けのお勧め教材をお伝えしましたが、今回は家庭教師の現場で使っている中学生向けの教材についてご紹介したいと思います。 […]