「帰っても、残っても罪悪感がある」保育園からお熱の電話がかかってきた時の、ママの心の中をうまく表した言葉ですね。
ワーキングマザーの生活は、「子どもの病気との戦い」なのかもしれません。
度重なる病欠や、発熱によるお迎えコール。
働くママが増えたとはいえ、まだまだ女性が働きにくい社会であることには変わりません。
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女性が働きにくい社会の中で奮闘するワーキングマザー
テレビドラマで「ノンママ白書」や「営業部長 吉良奈津子」が放送され、その中で、「ワーキングマザー」の苦悩や会社での微妙な立ち位置が如実に表現されました。
子持ち女性に対する周りの先入観や評価、時短勤務の同僚に対する部内の不満、それでも16時に退勤してそのあとすぐに保育園にお迎えにいかなければならない状況…ワーキングマザーにとっては、わかっちゃいるけど心が傷む…そんな内容だったのではないでしょうか。
働き始めても、時間制限があって思うように働けない
育休が明けて、働きに出る。また、仕事ができる。そう思っていたのも最初のうち、すぐに気付き始めます。
「あれ、私こんなに仕事ができなかったっけ…精一杯力を発揮できていない気がする」
そうです、精一杯できないのです。
子どもが生まれる前は、自分のことか夫のことか、仕事か、しかありませんでした。
夫は子どもではありませんから、もちろん自分で自分のことができますし、融通もききます。仕事が互いに多忙な時は、外食で済ませたり、夜遅くまで仕事をしたりもできました。
しかし、子どもがいると話は別です。
保育園に預かってもらえる間はしっかり仕事ができるかもしれませんが、仕事って、そこだけではないですよね?
保育園に預かってもらえる時間だけが仕事時間ではない
時間外勤務、職場の飲み会、仕事に関するスキルアップの時間など、一人前に仕事ができているという感覚は、きっと時間外もどれだけ考えられているかで得られている部分も大きいのではないでしょうか?
時間ギリギリまで寝られていた生活も一変、朝は規則正しく起きなければ、子どものお世話ができません。
帰宅すれば自由に使えていた生活も、全くと言っていいほどなくなります。
アフター5も、スキルアップをする時間もありません。
「仕事か家庭か」その二者択一を迫られるほどのことを両方しているのですから、当然といえば当然なのかもしれませんが…。
ワーキングマザーは子供の病欠で保守的にならざるを得ない
保育園からかかってくる電話に、ワーキングマザーたちはビクビクしています。
お熱が高ければ、お迎えに行かなければなりません。同僚や上司への申し訳なさ、子どもの健康管理を徹底してあげられなかった申し訳なさに心がいっぱい。
でも、そんな時でも、瞬間的に考えてしまうのが、「明日、仕事どうなるだろう…」ということ。
子どもを小児科に連れて行きながら、そんなことを考えている自分にまた自己嫌悪。
ワーキングマザーになると、精一杯仕事をするというよりも、「なるべく周りに迷惑をかけずに仕事をこなす」という意識が働くようになります。
病児保育に預けるか預けないかという葛藤
子どもが病欠の時でもケアをしてもらえる、病児保育というサービスがあります。
だいたいが病院に併設された形をとっているので、費用は別にかかりますが、安心です。
バリキャリ志向のママや、どうしても仕事をお休みにできないご家庭の中には、病児保育を利用する方も多くいらっしゃいます。
子どもが熱で苦しんでいるのに、それでも預けなければならない苦悩は、ワーキングマザーの心の奥の方をえぐります。
みんな、そんな葛藤や迷いの中で預けています。
ワーキングマザーが大勢いる職場では、病欠を巡って不満が生まれる
「うちは病児や祖父母にお願いしてでも仕事に出てきているのに、あの人はいつもお休みする…」言葉には出さなくても、そう思っている方も少なくないようです。
自分も心を傷めて病児に預けているという気持ちが、そうさせてしまうことは想像も容易です。
みんな、それぞれで辛いのです。
最初の1年、ワーキングマザーが1ヶ月休みナシでいけることなんてほとんどない!
集団生活を始めて1年間は、その子が何歳であってもよく病気をするものです。
「1年間は頑張って」そう保育士さんに言われます。
病気は仕方のないことだけど、しょっちゅう仕事に穴を開けてしまうと、どんどん肩身は狭くなります。
理解のある会社ばかりだといいのに…日本中の大勢のワーキングマザーたちが思っていることです。
それでも、逆の立場を考えると余計に辛くなるのも、ママの辛いところです。
仕事と引き換えに、家事がおろそかになる
料理は毎回すぐできるもの。それでいて、栄養があって美味しいもの。
これがワーキングマザーの基本ですよね。
全てのワーキングマザーがスーパーマンではありませんから、両立できないことだってあるのです。
お惣菜で済ませたり、2日同じものが続いたり…平気でやっているのではありません。家族には申し訳ないなと思いつつ、明日も元気なママを続けるため、仕方なくやっているのです。
知ってほしいワーキングマザーの苦労
共働きが一般的になって、男性や職場の意識も徐々に変わりつつあれど、やっぱり大変なワーキングマザーという立ち位置。
家庭も仕事も諦めない!
そういう気持ちは、女性の一種の自己実現だと思います。同じ女性として、同じ女性として、働く女性を応援していきたい気持ちです。