子どもに英語を学ばせて実践的な会話力を身に着けさせるだけでなく、「何かしらの英語の資格を取得させておきたいな」と考えるパパやママは増えつつありますよね。
そこで今回取り上げたいのが、日本でよく知られている英語の検定試験である「英検(実用英語技能検定の略)」を小学生のうちに受験することのメリットです。
「検定試験を受けるのは中学生になってからでもいいのでは?」という意見もあるかもしれませんが、実は英検を目指す小学生の数は年々増加傾向にあります。
実に年間40万人を超えているとも言われています。
ここでは、英語教諭の経験から小学校で英検を取得することのメリットやおすすめの勉強方法、合格するために押さえておきたいポイントなどについて見ていきましょう。
目次
どうして小学校で英検を取った方がよいと言われる理由を知ってますか?
小学校のうちに英語の検定試験を取る理由は家庭によって様々ですが、主に以下のようなものが挙げられるでしょう。
- 英語力を確認するため
- 英語学習の目標とするため
- 英検を取っていると中学入試で加点されるから
- 中学入試で英語のテストがあるから
「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能をまんべんなく勉強していく必要がある英検を受験することは、小学生には少々難しいことのように感じられるかもしれません。
しかし、小学校でも2020年度から英語教育が必修化されることを考慮すると、早すぎるということはないでしょう。
中学受験などで英検資格を利用しない場合でも、英語の運用能力を客観的に把握するために受験するものアリですよね。
小学生が挑む!英検の勉強はどう取り組むのが良い?
では次に、具体的にどのように英検の勉強を進めていけばよいのかについて見ていきましょう。
受験する級を決める
多くの小学生が受験するのが3~5級かと思いますが、はじめて受験する場合にはどの級を受けるのが適切かわからないですよね。
5級は中学初級レベル、4級は中学中級レベル、3級で中学卒業程度とされていますが、試験慣れしていないお子さんであれば1時間を超える試験を受験すること自体が難しいかもしれません。
まずは各級の問題数や試験時間、お子さんの英語力などを確認するために、英検の公式Webサイト内に掲載されている過去1年分(3回分)の過去問を解いてみるとよいでしょう。
日本英語検定協会が運営している「英ナビ!」というサイトに登録して「英検級かんたん測定」に挑戦し、どの級を受験するのがよいのか診断してみるのもおすすめです。
英単語、文法、リスニングの能力を高める
「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能を偏りなく勉強していくことが理想的ではあります。
しかし、3級や4級を受験するのであれば、過去問や単語集を使ってかんたんな英語を聞いたり読んだりできるようになっていれば及第点です。(インターネットを用いたスピーキングテストも行われますが、これは級認定には影響するものではありません。)
webサイトの問題を繰り返し利用して記憶に残そう!
市販の問題集や単語集を購入して勉強する方法もありますが、英検のWebサイトにて過去の問題やリスニングの原稿と音声を無料で入手し、何度も繰り返し解いたり聞きこんだりしていく方法もおすすめです。
一度試験時間どおりに問題に取り組んだものをパパやママが採点し、見直しをするときに知らない単語や表現はノートなどに書き出すよう言いましょう。
ノートに書き出すことで記憶に残りやすくなり、次回同じ単語が出題されたときにスラスラ解けることでしょう。
当日と同様にマークシートの解答用紙を準備しよう!
過去問を何度も解くうちによく出る単語や文法、慣用的な表現に慣れることができます。
このときに解答用紙もプリントアウトして実際の試験のようにマークシートを正しく塗りつぶす練習をしておくと、本番でもあわてずに解答していけますよ。
また、「英ナビ!」に登録している方であれば、英検受験に向けた学習をサポートしてくれる「スタディギア for EIKEN」という英検公式サービスを活用するのもオススメです。
問題集や単語集、過去問を用いた学習の補助教材として、毎日の家庭学習に取り入れていくとよいでしょう。
簡単な対話ができるようにする
リーディングやリスニング中心の4級・5級のテストに対し、3級以上を目指すお子さんにはライティング(記述式の英作文)や二次試験のスピーキングの能力が求められます。
二次試験の時間は3級で5分、準2級で6分ほどの短いものですが、その短い時間の中で、面接官と対話をしたり、提示された文章を音読したり、イラストについて説明したりする必要があります。
自分の意見を英語で表現しなければいけないのです。
とはいえ、テーマや質問される箇所はある程度パターン化されています。
英検のWebサイト内の「バーチャル二次試験」を見て本番の流れを確認したり、過去問を見て「この質問をされたらどう答えるかな?」と話す内容をノートに書き出させたりするなどして、対策を練りましょう。
親御さんが試験官役になって質問する、オンライン英会話などを利用してパターン練習をする、などの方法も有効です。
当日までにお子さんと必ず確認しておくといいこと
小学生が英検を受験するにあたり、つい学習面の心配ばかりしてしまっていませんか?
意外な盲点として当日のスケジュールや持ち物、受験する際のルールなどを確認しておくことが大切です。
というのも、はじめて英検を受験する子であればとくに、試験会場でどのように行動すればよいのかわかりません。
- 机の上には受験票や鉛筆、消しゴム以外のものを出してはいけない
- 試験開始の合図があるまで解答を始めてはいけない
- トイレに行きたい場合には静かに手を挙げていくことができるが、途中退席した場合には試験室に戻れない
などのルールをきちんと確認しておくことで、落ち着いた状態で試験に臨むことができます。
合格のためにはこのような事前準備をしておくことも必要ですね。
まとめ
「小学校での英語教育がより本格的になるから」「資格を持っておくことで受験や進路決定などで有利になるから」などの理由によって、小学生の英検受験者は年々増えつつあります。
上記でご紹介したように、市販の問題集や単語集、英検のWebサイト、オンライン英会話などをうまく利用して英検の出題パターンを把握し、計画的かつ効率的に学習を進められるようお子さんのサポートをしていってくださいね。