子ども時代は、大人よりも記憶することがたくさんあります。
学校の勉強は、いくら知識偏重の学習ではなくなってきたといっても、覚えることでいっぱい。
ひたすら努力と忍耐の末になりたつと思われがちな、学習や暗記ですが、もしかしてその時代はもう終わりつつあるかもしれません!
今回は、視覚優位と聴覚優位のお話。お子さんの特性を見極めて、ラクで楽しい学習のコツを見つけてあげましょう!
目次
人によって覚え方の得意不得意がある
お父さん、お母さん、学生時代はどのようにして暗記モノに取り組んでいましたか?
実は、記憶の方法にも得手不得手があって、人によって効率の良い記憶方法が異なるのです。
「ノートや教科書のあの辺に確か書いていたな」「テキストの源頼朝の写真のそばに書いてあった気がする」このように記憶を辿ることができる人は、記憶や認識の上では視覚優位の方です。
「先生がこんな話をしていた…そこではこんな話をしていたな」と、誰かの話や、耳から入る情報を思い返しながら記憶を辿ることが多い人は、反対に、聴覚優位の方と言えます。
例えば、何かの行事の説明会があったとします。説明会では、資料が配られ、その資料に沿って話が進められます。
資料とほぼ同じことを話す説明会が苦痛に感じる方や、説明会が始まるとすぐ資料に目を通し、後は半ば話を聞かずにいる方は、視覚優位の方かもしれませんね。
逆に、資料だけではなく、実際に話を聞いて理解したいと思われる方は、聴覚から入る情報の方が残りやすい、と無意識のうちに思っている方かもしれません。
視覚優位の特徴
視覚優位の人のわかりやすい特徴は、人の顔と名前を覚えるのが早いことです。
一度会っただけで覚えられる人は、きっと視覚からの情報を処理するのが得意なのです。
また、絵や図などを使って説明したりされたりする方がわかりやすいと感じます。反対に、歌詞や歌を覚えるのはちょっと苦手。
頭の中の思考は、言葉ではなく、イメージや映像が先行し、それらを元に考えていることが多いと言われています。
視覚優位の子に適した勉強法・記憶法
視覚優位のお子さんには、学習内容を「見える化」してあげることが大切です。
例えば、ノートをしっかり取るように促すと、授業中に本人の理解が深まりますね。
- テキストに下線を引いて、大切なところを目立たせる
- ノートは色やイラストを用いて、そのページをわかりやすくする
- 図説や図鑑などを用いると知識が深まりやすい
- 暗記の際は、何よりイメージが大切。イメージとリンクさせると定着しやすい
最近ポピュラーになりつつある、ネットでの動画学習や学習アプリなどに効果が出やすいのが、このタイプでしょう。
聴覚優位の特徴
聴覚優位の方は、物事の順を追って説明する傾向があります。理論的に話してもらえると納得します。
得意なことは、リスニングや復唱。歌や歌詞もさらっと覚えることができます。
耳からの情報に強い証拠ですね。耳から入る情報量が多いために、勉強中にBGMが邪魔になってしまう、気をとられてしまうのも、聴覚優位の特徴です。
思考は、言葉で行っていることが圧倒的に多いので、つい独り言が出てしまっていることもしばしばあるのでは?
聴覚優位の子に適した勉強法・記憶法
聴覚優位の場合は、ノートをとることに気をとられていると、大切なことを聞き逃すだけでなく、しっかり授業を受けているはずなのに、理解度が上がっていないこともあります。
先生の話をしっかり聞くことに注力させてあげると、本人も飲み込みやすくなります。
- 教科書やテキストを声に出して読む
- 塾や予備校などでも授業に出て「聞く」のが効果的
- 録音データを録って何度も聞くと定着しやすい
- 語学は、視覚優位タイプよりもシャドーイングの効果が出やすい
- 暗記の際は、リズムや節などをつけながら覚えると良い
語学は、文法よりも会話できるかどうかが重要ですから、その意味で聴覚タイプの人が有利なのかもしれません。
あなたのお子さんはどっちのタイプ?
お子さんがどちらの感覚に秀でているかを知る手がかりは、頭の形にあるのだそう。
もし、おでこ側、頭の前面が張り出しているタイプなら、視覚優位の可能性が高いと言われます。
反対に、左右に張り出しているタイプは、聴覚優位の子が多いとされています。
これからは特性を活かした学習法の時代!効率的に賢くなりましょう
昔は闇雲に、皆が一斉に英単語を「書いて・書いて・書いて」覚えていました。そして、授業中にノートも取らずにいるなんて、ありえないことだったかもしれません。
しかし今は、様ざまな研究によって、脳や認識の特性があることがわかってきました。
そのおかげで、「その人にあった学習法や記憶法」という観点が出てきたわけです。
みんながやっているからという理由で行う学習は、もう時代遅れ!
その子その子にあった方法をいろいろな観点から見出して、無駄なく賢く、過度な負担なく学習するのが、これからのやり方です。
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