中学受験が現実的になってくる4年生ごろから気になってくるのが、「習い事はいつまで続けるか」です。
中学受験につきものの進学塾も学年が上がるにつれて通塾日が増え、家庭学習の負担も大きくなります。
習い事との両立は可能なのか、辞めるならいつがよいのか。
多くの家庭が悩まされる問題です。受験勉強の邪魔をしない、あわよくばプラスの影響を受けることもできる選択をしたいものですよね。
習い事は様々ありますが、今回は以下の3種類に分け、どうするべきかを考えていきましょう。
- そろばんや英語などの教育系
- ピアノやダンスなどの芸術系
- スイミングや野球などのスポーツ系
目次
習い事を続けるか、辞めさせるかは子供の意思が最優先
何よりも優先すべきは子どもの意思です。
本人がやりたいものを無理にやめさせると、受験までやめてしまう恐れがあります。特に高学年になると反抗期が始まる子供も少なくありません。
禍根を残さないよう、親が勝手に行動することは控えましょう。
4年生は好きなように習い事をさせる
4年生の間は進学塾に通っても週に2、3日程度なので、他の習い事と並行して通うことも難しくありません。
曜日が重なってしまう場合は、相談してみましょう。
大手の進学塾なら曜日を2パターンに分けているところもあり、別の校舎に通うことで解決できるかもしれません。
祝祭日に開催される模擬試験はぜひ受けたいところですが、4年生のうちは習い事を優先しても構いません。
4年生の模擬試験は力試しやテストに慣れることが目的でもあります。あまり中学受験を意識しすぎなくても大丈夫ですよ。
5年生で習い事を整理する
5年生になると進学塾も週3日、授業内容もボリュームアップして、家庭学習に追われます。
習い事との両立は可能ですが、いくつも掛け持つことは難しくなります。
5年生になるタイミングで、今続けている習い事を改めて見つめ直してみましょう。
教育系は思い切って削る
進学塾も大きなくくりでは教育系の習い事と言えます。
中学受験の役に立つという側面は否定しませんが、中学受験への対策は進学塾だけで十分です。
複数の習い事をしている場合、まず削る対象となる習い事は教育系です。
芸術系・スポーツ系は子供の意思を確認
幼いころに始めた習い事は、やる気がなくてもズルズル続けてしまうことがあります。
習い事自体は好きではないけれど先生や友達が好きだから続けている、というのもよくある話。
そういった「やる気のあまりない習い事」も削る候補に挙がります。
コンクールや大会など本人が目標を持って取り組んでいる習い事は、5年の間はそのまま続けさせてあげましょう。
子どもにとって、目標が持てることがあるというのは重要です。
6年生は中学受験に集中できる環境を作る
6年生にもなると、週に何日も塾へ通うことになります。
春休みから始まり、ゴールデンウィークや夏休みなども、そのほとんどを塾で過ごすようになります。
習い事をする時間が物理的にとれなくなるので、両立できる人は限られてきますね。
芸術系は気分転換程度に
ピアノやダンスなどの芸術系の習い事は、気分転換になるという意味で続けるのも良いでしょう。
指や喉など、勉強とは違う部分を動かすことで気晴らしになり、受験勉強にもよい影響が出るかもしれません。
週に1日1時間程度なら習いに行くこともできるかもしれませんし、習い事としてはお休みして自宅での練習を続けるというのもいいですね。
気を付けたいのは、コンクールや発表会は受験が終わってからにすること。
目標を持つのは素晴らしいことですが、時間は限られています。まずは受験勉強から頑張りましょう。
スポーツ系はスケジュールと体と相談して
スポーツ系の習い事の中には、野球やサッカーなどチームプレーが要求されるものもあります。
練習を休むとチームメイトに迷惑がかかってしまう……そういう思いから、なかなか勉強に身が入らないことも考えられます。
自分のためにもチームメイトのためにも、本気で中学受験合格を目指すなら一旦休む、もしくはやめることをオススメします。
スイミングは個人でできますが、水中は負荷が高くとても疲れます。
1時間泳いだ後に勉強できるでしょうか。できる体力と精神力があれば続けるのも良いと思いますが、そうでなければ勉強一本に絞ったほうが良いですね。
とはいえ体を動かし体力をつけることは、受験を乗り切る上でも重要です。
たまに顔を出して参加できる環境があるなら、気分転換にぜひ参加させてあげてください。
中学受験はゴールではない
中学受験を考えるなら、勉強に集中できる環境を作ることが重要です。
しかし中学受験は子供たちにとってスタート地点でもあります。
好きなこと、得意なことをすべて捨てて第一志望に合格して、子どもが幸せになれるでしょうか。
進学塾も習い事のひとつ。
高学年になると、やりたいこともやらなければならないことも、自分で少しずつ考えられるようになります。
子どもが納得して進学し、充実した中学生活を送れるように、しっかりと話し合いを重ねてくださいね。
後悔のない選択ができるよう、応援しています。