「我が子を中学受験させたい!」そう考えているご家庭は多いと思いますが、中学受験をさせるために、どのくらいの費用が必要かご存じでしょうか?
中学受験の準備費用、そして受験本番と合格後に必要な費用から、一体どのくらいのお金を準備すればいいのかを考えてみたいと思います。
目次
中学受験の準備費用
中学受験は、塾や模試などを活用して準備することになります。
そのため、中学受験の準備には多くの費用がかかります。
塾では、授業料以外でも多くの費用がかかります。
授業料のほか、模試代、教材費、季節ごとの講習の費用など、様々な費用があります。
また、中学受験のために塾へ通う場合、小学校4年生から通うケースが比較的多く見られます。
つまり塾にかかる費用を考える際には、小学校のうち4年生から6年生までの3年間での費用を見積もっておく必要があります。
3年間にかかる塾の費用の目安
中学受験の大手塾で、4年生から6年生までの3年間にかかる費用を見てみましょう。
ここでは日能研を例に挙げます。
日能研のホームページによると、4年生の一年間で、4科目で受講した場合の費用の総額は選択コースにもよりますが、おおよそ45万262円となります。ここには、入会金や公開模試、教材費なども含みます。
同じく、5年生と6年生でそれぞれ一年間での4科目受講の費用の総額は、こちらも選択コースにもよりますが、入学金を除くと、5年生がおおよそ57万6422円、6年生が71万1579円となります。
以上を合計すると、4年生で入会してからの3年間の費用は、173万8264円となります。
*期間講習費用は上記に含まれていません。
日能研に3年間通った場合の塾代※教材費を含む
学年 | 費用 |
4年生 | 45万262円 |
5年生 | 57万6422円 |
6年生 | 71万1579円 |
総額 | 173万8264円 |
大手塾の月謝費用の比較
大手塾の日能研、四谷大塚、SAPIX、早稲田アカデミーの4つで、6年生の4科目の月謝を比較してみます。
日能研では35,640円(コースによっては47,520円)、四谷大塚では月会費を含めて57,750円(9月以降は79,750円)、SAPIXでは66,000円、早稲田アカデミーでは50,050円となります。
日能研、四谷大塚、SAPIX、早稲田アカデミーの月謝比較※教材費を含まない
月謝 | |
日能研 | 35,640円 |
四谷大塚 | 57,750円 |
SAPIX | 66,000円 |
早稲田アカデミー | 50,050円 |
以上から考えると、日能研が一番安い月謝額になります。
その日能研で3年間にかかる費用が約170万円となるため、四谷大塚やSAPIX、早稲田アカデミーではさらに学費がかかるとことになります。
月謝以外にも追加でかかる費用
中学受験では、通常の授業のほか、夏期講習や冬期講習、春期講習などの特別講習も重要です。
参考として、四谷大塚とSAPIX、早稲田アカデミーでの、2023年の6年生の夏期講習の費用(4科目)を見てみます。
日能研、四谷大塚、SAPIX、早稲田アカデミーの夏期講習費
夏期講習費 | |
日能研 | 216,700 円 |
四谷大塚 | 172,700円 |
SAPIX | 214,500円 |
早稲田アカデミー | 179,100円 |
他にも準備なども考えると、20万円程度は見積もっておいた方が無難です。
また、春期講習や冬期講習もふまえると、夏期講習代と合わせて60万円ほど、必要になってくるはずです。
中学受験するために必要な費用
4年生から3年間で塾にかかる費用としては、180万~280万円程度といういうことなります。
4年生のうちは年間にかかる費用が少なくても、5年生、6年生になるにつれ、増加する傾向があります。
これは、学年が上がるにつれて受講内容の難易度や回数が増加し、より受験に特化した内容となるためです。
また、普段の月謝額だけでなく、模試代や講習費も合わせて考える必要があります。
中学受験本番や入学にかかる費用
受験本番では受験料がかかります。
合格した後は、入学金、初年度納入金がかかることになります。
それでは順にみていきましょう。
受験料について
受験料は、1校につきおおむね2~3万円程度になります。
2万円以上はかかることが一般的と考え、見積もっておくことが望ましいです。
入学金について
入学金は、合格が決まって入学手続きの際に納入することになります。
中学受験は複数の学校を受験することが多いですが、合格した学校については、とりあえず入学金を支払い手続きを進めることが一般的です。
しかし、最初から全ての入学金を支払うわけではなく、複数の学校を受験することもふまえ、最初の段階では入学金の一部を納入すれば入学手続きを受け付けるという学校も多くなっています。
その際には、残りの入学金は期限内に支払うことになります。入学金は学校によって違いますが、30万円前後となっています。
入学後の学費
また、入学した後の学費については、公立中学校の場合、授業料は無償ですが、私立中学校の場合は授業料がかかります。
文部科学省の調査「平成26年度子供の学習費調査 調査結果の概要」によると、私立中学校の1年次の授業料は43万3165円となっています。
授業料の納入は、年度の初めに全て一括で支払う場合のほか、分割で支払う場合があります。最初に一括で支払う場合、入学金と合わせて見積もっておく必要があります。
中学受験後にかかる費用について
このように、中学受験に必要な費用を考える場合、入学金と授業料も念頭に置いておく必要があります。
塾などの費用に加え、志望校の入学金、授業料も含め、金額を見積もっておくことが重要です。
中学受験受験後にかかる費用を整理すると
- 受験料:2万×受験校数
- 入学金:30万
- 授業料:43万
- 初年度にかかるその他の経費
が必要となり、入学時は少なくとも100万以上のお金が必要になるでしょう。
中学受験に必要な費用について
どのように受験の準備を進めるかにもよりますが、中学受験の準備から中学入学までには、概ね280万円から380万円ほど必要となります。
380万円あれば大丈夫、280万円ではダメ、とういことでありませんが、お子さんの中学受験を考えた時の1つの目安としていただけたら良いのではないでしょうか?