
「産後うつ」という言葉を耳にする機会が増えて来ました。
「産後うつ」なんていう言葉は、自分に無縁の様に思う方がほとんどだと思いますが、実は、これは、産後のホルモンバランスの崩れによるものなので、誰にでも起こりうる症状なのです。
「まさか自分が」と思う人が多いので、なかなか気付かない場合があります。
目次
こんな症状があれば産後うつかも、、、
気分が落ち込む事はもちろんですが、献立を考えたり、 物事を上手く対処出来なくなったりする場合があります。
産後は意外と普通の事なのですが、その事で自分を過剰に責めてしまったり、今までと違う自分に自信をなくしたりして、自分の事に対して絶望感を持ってしまうことがあります。
食欲、性欲、睡眠欲といった人間の三大欲求が減少する方も多く見られ、なかなか眠ることが出来なくなり、更に自分の体力を追い込んでしまい悪循環を繰り返してしまいます。
育児の面でも授乳時間や量に必要以上にこだわり、授乳が上手くいかなかったり、子どもが病気になればダメな母親だと思い込んでしまいます。
ですから、周りの言動も自分が責められているかのように感じたりする事が増えてしまい、更に塞ぎ込んでしまいます。
酷くなると胃が痛んだり、下痢や便秘、脱毛なども現れます。
お化粧が好きだったり、音楽が好きだった人が、お化粧もしたくないし、音楽も聞きたくない。
気分転換に出かけたくもないなどなると、かなりの重症になっていたりするので迷わず受診して下さい。
では、どのような人が、そんな風に産後うつに陥りやすいのか紹介していきます。
産後うつになりやすい人の特徴
1.完璧主義な女性

完璧主義の人は、何に対しても完璧にこなせる自分を知っています。
ですが、子育ては、そんなに完璧に最初からこなせる人はいません。
しかし、完璧主義の人は、出産までの間に自分の育児の理想を想像しており、その通りに行かなかった時に非常にショックを受けます。
あまりにも理想と現実の違いに戸惑い、困惑することでしょう。
それは、ごく普通のことなのですが、完璧主義の人は「私が悪いんだ」「普通のママがやってる事が出来ない」と落ち込む傾向にあります。
赤ちゃんは母乳で育つもの!と思ってる人が思うように母乳が出なかったり、何らかの原因で母乳があげられない時に、「なんで、自分は母乳で育てられないのだろう」とか、「スキンシップがたりない子になって可哀想な子にしてしまった」などと思いがちです。
実際は母乳が出ない人や母乳をあげられない人は、少なくありません。
そんな人に育てられた子どもがスキンシップが足りてないか?と言われば、全くそんな事はなく、色んな方法でスキンシップを図る事によって、愛情いっぱいに育っている子どももたくさんいます。
しかし、それになかなか目を向けられないのが完璧主義者です。
もう少し柔軟になって周りを見てみると楽になると思います。
2.真面目な人

完璧主義と似てるところがありますが、とにかく真面目で、「みんながそうしてるから私もそうしないといけない。」と思ってしまう人も産後うつになりやすいです。
それが出来なかった時に自分だけが出来てないかの様な錯覚に陥るからです。
出来てない人は、実はたくさんいるし、そもそもその自分の子にとって、それが必要なのかも分からないのに、勝手に「周りがそうしてるから私もそうしなければならない」とハードルを上げて、出来ないと自分がだめなんだと落ち込む。
まずは、周りがやってることが、我が子に本当に必要な事なのか?という疑問を持って、冷静に考えてみて下さい。
3.人の機嫌が異常に気になる女性
学校や職場で、相手が黙っていたり不機嫌だったりすると、私、何か悪いことしたのかな?とすぐに心配になってしまう人は危険要素が強いです。
赤ちゃんがご機嫌だと良いのですが、大体、赤ちゃんは不満が多いので、機嫌が直らない事が多いです。
その度に「私のやり方が悪いの?どうしたらいいの?」と思っていくうちにだんだん塞ぎ込んでしまいがちです。
周りに不愉快な人がいれば、その原因は自分にあるかもしれないと常に思いすぎると、少しずつ無意識に罪悪感を溜め込んでしまいます。
この罪悪感こそが、鬱になりがちな最大の要素です。
大人はともかく、赤ちゃんは泣くのが仕事ですからね。
世の中に出てきて、不安だらけの赤ちゃんは、理由もなく泣く事は多々あります。
4.マニュアル人間

真面目な人ほど、「育児書」という名のマニュアルをキッチリ読み込んでいますが、育児書は、はっきり言って読まない方が良いです。
なぜなら、参考までにみるくらいなら良いですが、キッチリ読み込んでしまう人は、そこから少しでもはみ出してしまうとパニックになってしまうからです。
「え…育児書と違う。どうしよう。私が悪いのかも」と自分を責めていきます。
育児書通りに子どもは動かないので、大体、脱線します。
そのため、自分を責める事が多くなってしまいがちです。
赤ちゃんは機械でも人形でもないので、育児書と違って当たり前なのですが…。
5.周りの人に「お願い!」と言えない頑張り屋の女性

そもそも産後はホルモンの乱れから、自分1人で何とか出来るような精神状態や、体力ではありません。
しかし、「このくらいで、周りに迷惑をかけてはいけない…もう少し頑張れるハズ」と思っている人は危険です。
頑張っているうちに、自分の限界を超えていることがあります。
早めに周り助けてもらっていれば、産後うつにならなかったであろう人が、頑張りすぎた為に、長期間の治療を要する事になってしまいます。
そして、頑張れるハズの自分が産後うつになって更に頑張れなくなって、負の連鎖が起きるのでこのタイプは少し長引いてしまいます。
自分では分からずとも、周りから一度でも「あなたは頑張り屋さんだね」と言われたことのなる人は、注意して周りに助けを早めに求める努力をして下さい。
6.母親が反面教師
自分の母親に何らかの強い不満や欲求を持っていた人が母親になると、「自分の母のようには絶対にならないぞ!」と思いながら子育てを始めます。
しかし、これがつい母親と同じ事を自分がしてしまうと、この上なく落ち込みます。「結局自分も母親の様な親になってしまうんだろうな」と…。
しかし、出産後の赤ちゃんを目の前に、教育も何もまだありません。
言葉が話せるようになり、こちらの言うことが理解出来始めてからが本当の教育の始まりで、それまでは、たくさん抱っこをしてあげて、衣食住を充実させてあげれば大丈夫です。
子どもの性格などが分かってきてから落ち込みましょう。
産後に悩むのは、ホルモンのバランスも安定してませんし、寝不足が重なって、思考も正常ではない時が多いので、そこでイライラしたりするのは当たり前なので悩む時期には早すぎます。
7.聖母願望がある

赤ちゃんに対して、この上なく愛に満ち溢れ、常に微笑みかけ、イライラもせず、泣き止まなくてもあやし続けるのが母親だと思っている女性はとんでもなく挫折感を味わいます。
産後にそんな事が出来るのは、神の領域です。
「子どもが泣き止まないからイライラしちゃって…」「子どもについ、ウルサイ!って言っちゃって…」「オムツが気持ち悪いのに気づかなくて…」「またミルク?哺乳瓶の消毒面倒だ!って思っちゃって…」
『私って母親失格ですよね…?』
いいえ、普通です。どれだけ聖母マリア様でいたいのか分かりませんが、人間ですから、感情があるくらい普通です。
暴力を振ったり、衣食住さえ放棄しなければ、セーフと思いましょう。
「たまに叩きたくなる!母親失格ですよね?」でも、叩かなかったんですよね?ミルクもあげてるんですよね?衣服も着替えさせて、お風呂も入れて、お部屋の布団に寝かせてるのですよね?
大丈夫です。しっかりと人間味のある母親です。
まとめ
1人目が上手くいったからと言って2人目も上手くいくとは限りません。
子どもも人間ですから、多種多様な性格を持って生まれてきます。
1番目と2番目、男の子と女の子を比べて「あの子の時は出来たのになんで、今回はできないの?」なんてことは、多々あります。
しかも、すでに子どもが1人いるので、上手く回らないのは必然的なことだったりするのに、そこで深く落ち込んでしまう人もいます。
そんな事にならないように、「みんな違って当たり前」くらいの気持ちでいることが大切です。
それで「なんで普通の事が出来ないんだろう…」なんて思っては思ってはいけません。
そもそも、「普通」の定義すら決まっていないのに、自分で「普通」の定義を作り出してる可能性があります。
もっと、肩の力を抜いて、1人で出来ない時は、周りの家族や知人や行政のサポートを受けて、助けてもらって下さい。
母親は1人です。
産後のホルモンバランスが崩れる時期は一時的なものです。
その後の育児に支障が出ないように、産後の時期は周りにたくさん甘えましょう!
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