育児ノイローゼという言葉がありますが、症状は、産後うつと似ています。
ここでは、育児ノイローゼと産後うつの違いから説明していきます。また、育児ノイローゼにならないためにも知っておきたい対処法をお伝えしていきます。
目次
育児ノイローゼと産後うつの違い
産後うつとは?
「産後うつ」は産後のホルモンバランスの崩れが原因で症状が出ることで、子宮収縮や母乳の生成などで体のホルモンバランスが急激に変化していきます。
その際に、不安定になり、心配事が大きくなったり、ちょっとしたことで泣いてしまったりという、うつ状態を引き起こしやすくなっています。
ホルモンのバランスの崩れなので、産後うつは一過性の症状で長くは続きません。
育児ノイローゼとは?
これに対して「育児ノイローゼ」は、「育児のストレス」からの症状です。
例えば、「子どもの夜泣きが酷い」とか「思うように食べて(飲んで)くれない」とか「なかなか寝てくれない」など、育児の中で、多大なストレスを受けての症状です。
育児は、そんな短期間では終わりませんので、症状が長引く傾向にあります。
ご自身がどちらの症状であるか、ご理解いただけたでしょうか?
これを踏まえて、今回は「育児ノイローゼにならないためには?」というテーマでご紹介します。
育児ノイローゼになる人の傾向としては、
- とにかくキッチリしている人
- 真面目な人
- 頑張り屋な人
- 優しい人
がなりやすいです。
そんな人が、育児ノイローゼにならない為の対処法をご紹介します。
育児ノイローゼにならないために、子育ては思い通りならないことを理解する!
子どもは、1人の人間ですから、色んな子どもがいます。
子育て本と子育ては全く違う!
- 3時間起きに授乳
- 1日のオシッコの回数
- 排便の回数
- 睡眠時間
など、前もって得ていた情報とは、全く違う事が多いです。
3時間起きに授乳しなくてもいい
「3時間起きに授乳」と言っても、1回の授乳量で満足して良く寝る子もいれば、満足出来ずにチョコチョコ起きる子もいます。
母乳であれば、母乳の量が上手く出ない!という訳だけではなく、母乳でもミルクでも、もともと、あまり飲まない(飲めない)子どももいます。
あまりに、飲みが悪い時は、助産師さんに相談すると良いでしょう。
1度に飲む量を多くさせる飲み方などを教えてくれると思います。
オシッコの回数を気にしなくてもいい
「1回のオシッコの回数」もそんなにキッチリしていなくても、顔色が良くて出ていれば大丈夫です。
「排便の回数」も大人同様に1日1回の子もいれば、2日に1回の子もいますし、3日に1回の子もいます。
なぜなら、赤ちゃんは、腹筋が未熟であまり腹圧がかけにくいからです。
排便回数が気になる場合は、排便を促す体操やマッサージや摘便などの方法を知っていると便利です。
なかなか寝なくても気にしなくていい
「なかなか寝ない」なども、赤ちゃんの性格によって、怖がりさんほど寝ません。
子どもにとって、あの睡眠の時のスゥーっと引き込まれる様な感覚は、とても怖いものなんだそうです。
「自分はこのまま死んでしまうんじゃないか」と思ってしまうらしいです。
なので、子どもでなかなか寝ない子は怖がりさんが多いですので、安心させてあげることで寝るようになります。
このように、思い通りにはならない事が多いですが、対策も同時にあるので「思い通りにならないのが育児」だと思っていて下さい。
思い通りにならないのは決して、あなただけではないという事です。
育児書が育児ノイローゼの原因に?!
育児ノイローゼの原因になる育児書は捨てましょう!
お出かけ情報や、親子で御揃いコーデ!など楽しい気分になる育児書(育児雑誌)なら良いですが、自分を追い込むようなら育児書は捨てましょう!
真面目な人ほど育児書を隅から隅まで見ますが、まず、育児は育児書通りにはいかないですし、他の人の体験談で良いことばかり書いてあると、自分の育児が辛いときにはマイナスになります。
「困った時にこうやって乗り切った!」的な体験談だとまだマシですが、それでも、その人はそれで乗り切れたけど、自分の子どもは同じことでは乗り切れなかった時の絶望感は大きいと思います。
なので、気分が滅入っている時は、育児書は見ない方が良いでしょう。
インターネットの情報も参考程度に
ネットでは、相談などのサイトがあり、大体悩みには共感出来るのですが、解決方法がこれもまた、その人には良かったけど、自分の子どもにはダメだった…など、更に落ち込む事があります。
もちろん、上手く乗り越えられる解決策がたまたま合致する事もあるので、メリットもある「カモ」しれませんが、デメリットが起こった時の方が苦痛が大きいです。
ネットでは、子どもの病気の症状や休日診療や救急病院を調べるくらいにしておいて、育児に関しては検索しないことです。
乗り越えてから、存分に過去を振り返りながら閲覧して下さい!
我慢は育児ノイローゼの天敵!
- 赤ちゃんが泣いてるからトイレを我慢
- 赤ちゃんが泣いてるから食事を我慢
- 赤ちゃんが泣いてたから旦那さんの夕飯が作れなかった
- 人に頼んだら迷惑かけるから我慢
- 相談したいけど、このくらいで相談したら迷惑だろうから我慢
優しい人や頑張り屋さんはこうなりますね。
赤ちゃんが泣いていたって大丈夫!
ここで知っておいて欲しのは、子どもは病気(高熱や嘔吐など)でない限り、泣かせていても大丈夫だってことです。
病気の時は、熱性けいれんを起こしたり、嘔吐の時は、嘔吐物が喉に詰まったりという事があるので、注意が必要ですが、大体は「お腹すいた」「おむつが気持ち悪い」「部屋の温度が不快」などの小さな欲求だったりします。
そんな小さな欲求では、お母さんがトイレに行ったり、食事をするくらいでは命に関わることはありません。
旦那はご飯を食べなくたって大丈夫!
旦那さんの夕飯が作れない時は出前や惣菜で良いのです。
旦那さんとの子どもをお世話していて夕飯が作れなかったくらい大変な育児を1人で頑張ったのです。
それくらい手を抜いても、平気だし、旦那さんの命に関わる事は絶対にありません。大丈夫です。
育児ノイローゼにならないためにも人に相談しよう!
人に頼むことも、相談する事も些細なことで頼って良いのです。
近くに実家があるなら実家の両親へ。
どうしても頼めない時は、市町村に設置してある子育てサポート機関を利用して良いのです。
その機関は、お母さんと子どもの心と体をケアする為に設置されているのです。
孤立して育児ノイローゼにならない様に設置されているのです。
小さなことの積み重ねが原因で育児ノイローゼは起こる
その「これくらいの事で…」という小さな積み重ねで育児ノイローゼは起こりますから、悩みや相談は小さいうちが良いのです。
「人に頼りたい」という気持ちが小さいうちから人に頼って良いのです。
周りの人にサポートしてもらいながら、みんな子育てしているのですよ♪
昔は、核家族なんてことはなかった時代でしたので、お姑さんが厳しかった!とは言え、それでも家で知らず知らずに些細なこともサポートしてもらっていたのです。
それが難しくなったからこそ、そのような機関が設置されているので、遠慮はいりません。
些細なことでも頼って良いのです。
育児ノイローゼにならないために
キッチリしている人、真面目な人、頑張り屋な人、優しい人で分けて見ましたが、いかがでしたか?
1つのタイプでも、育児ノイローゼになることが分かったのではないでしょうか?
これで、「私は、真面目で何事もキッチリしたい頑張り屋で、根は優しいです」なんて人がいたら、育児ノイローゼまっしぐらなところです!
子育ては長期戦であり、子どもは、1人の人間としての人格をきちんと持っている存在です。
十人十色という言葉があるように、それは、赤ちゃんや子どもも一緒です。
それでも、どんな子どもでも共通しているのは、「子どもは、お母さんの笑顔が大好き!」という事です。
悩まない人もいないし、1人で何とか出来る事でもありません。それが、「当たり前」なのです。
お母さんの笑顔が消えてしまう前に、お母さん自身が、もっと人に頼ったり、気を楽にして、1秒でも長く子どもに笑顔を見せてあげることが、育児の中で1番大切なことだという事を忘れないで下さい!