保育園では様々な園児間のトラブルがあります。
その中でよくあるトラブルというのが「ケンカ」と「不慮のケガ」です。
今回はその2つがどう起こるのか、保護者としてどう対応すべきかを、保育士の視点からお伝えしていきます。
目次
トラブル1:ケンカ
おもちゃの取り合い
これが保育園で年少、年長問わず一番起こりやすいケンカであり、ケガになってしまう確率が高いです。
喧嘩の起こる経緯は見出しの通り、おもちゃの取り合いです。
手が出てしまう理由は「自分の気持ちをうまく表現できないから」が大半です。
「これが欲しい!でも貸してくれない!あぁもう!貸してよ!!」という意味が込められている攻撃でもあります。
これがどういうケガに繋がるのかというと「ひっかき」や「噛みつき」です。
子どもの力だからといってあなどってはいけません。ケガをするのは子どもです。
ひっかき
「ひっかき」は爪を切っている子であれば大したダメージはありませんが、爪が伸びてしまっている子であればシャレにならないケガになります。
爪が伸びており、比較的力が強い子に顔をひっかかれて1年はその傷跡が消えなかったケースもありました。
噛みつき
「噛みつき」は歯が生えそろっていない年齢であればケガになることも少ないです。
ですが歯が生えてきている子に噛みつかれてしまうと歯形がくっきり残ってしまうので保護者も痛々しく感じると思います。
噛まれた部位の歯形は1~2日あれば大体はきれいに無くなりますので、「跡が残ったらどうしよう…」とあまり心配はしなくて大丈夫です。
ごっこ遊びからのケンカ
これは男の子によくあるケースと思います。
戦隊ヒーローなどになりきってカッコいいポーズやパンチするフリをして遊んでいると熱が入ってきてしまい実際にパンチやキックが当たってしまって…という流れですね。
これによるケガは主に「打撲」ですね。
わざとではないにせよ、場合のよっては大きな怪我になることもあります。
トラブル2:不慮のケガ
保育士さん達はケンカなどはすぐ仲裁に入りケガを可能な限り防止してくれます。
ですが保育士さん達も人間です。予測できないケガには対応出来ません…。
友達の手やおもちゃが当たってしまいケガ
例としては、パズルをしていて完成して「やったぁ!!」と喜びのバンザイポーズをしたときに横で見ていた子の顔にパンチをしてしまう、おもちゃを渡そうとして距離を間違えて相手にゴンッ!と当ててしまうなどです。
こういう場合のトラブルは相手の子どもさんも悪気はなかったと思いますのでしょうがないですね…。
外遊びの時に転んでケガ
これこそ子どもの特権といっても過言ではないですね!
元気にいっぱい遊んでいるからこそのケガと言えます。
「いっぱい遊んだねー♪」と話のタネにしちゃいましょう!
保育園でケガをした時に親がすべき対応
子どもがケンカや不慮のケガをしたときにすべき親としての対応は「相手を恨まない、犯人探しをしない」です。
自分の子どもを傷つけた相手を恨むなというのは中々難しいことかもしれません。
けれど保育園で「〇〇ちゃんにケガさせられたんですよ~」という先生はまずいません。
「こういうことがあってケガをしてしまった」という経緯を先生は教えてくれるはずです。
しかしケガをさせた側は余程大きいケガにならない限りは何も知らされないません。
つまり、「自分の子どもが誰かをケガさせているかもしれない」こともある、ということです。
お友達をケガをさせないようにするのは保護者としての務め
例えば噛みつきに関して、「最近怒って噛むようになってきてるかも・・・」と感じたりしますか?
もし、家などの過ごし方で感じるのでしたら日頃から「噛まないでやめてって言うんだよ?」「どうしたかったの?」と自分の思いを攻撃でなく言葉で伝える習慣やタイミングをお子さんに作ってあげてください。
喋れるか喋れないかは関係ない
子供がまだ喋れなくても関係ありません。本気でぶつかれば本気で返してくれます。
初めは伝わってないと感じるかもしれません。
でも確実に言葉や想いは伝わっています。
そういうやり取りの中で子どもさんは大切なものをたくさん学んでいきます。
お子さんの爪を切ってあげていますか?
ひっかきに関してですが、一番簡単で最も効果的なのが「爪を切ること」です。
忙しい中大変だとは思いますが1週間に1度でいいのでお子さんの爪を確認してあげてください。
そしてできればでいいのですが爪切り後、簡単にやすってあげていると格段に爪によるケガを防ぐことができます。
子どもはかゆみなどにも敏感なので、かゆくてかいてるうちに自分で自分をひっかいてしまうなどのリスクも減らすことができます。
保育園にケガ・トラブルはつきもの!温かく見守って
保育園は持ちつ持たれつ。1日の大半をそこで過ごします。
登園が多い子になると1週間のうち月曜日から土曜日までの6日を過ごすことになります。
これだけ過ごしていれば子どもにとって園のみんなは家族同然ではないかと思います。
そしてそこにはケンカやケガはつきものです。
ですので保護者の皆さんも「他の子だから」で済ますのではなく、ケガをさせないように、ケガをしないように見守ってあげてくださいね。
もし保育園の玄関でふざけあってあぶないなぁと思うお子さんがいるのであれば「これこれ、危ないよ~」と声を掛けてあげる親戚のおじちゃんおばちゃんスタンスの気持ちで見守ってあげてみてください。