子どもの自立を目指す「ヨコミネ式」教育方法とは?

ヨコミネ式

意欲・やる気・好奇心を育てることを目指すヨコミネ式。

テレビでも取り上げられ、ヨコミネ式を導入している幼稚園や保育園は、軒並み定員オーバーで待機待ち。

そんな、巷で話題のヨコミネ式とは、どのような教育方法なのでしょうか。

ヨコミネ式の理念

すべての子ども達は天才である。すべての子どもは天命を持って生まれてきた。この天命を最大限に引き出してあげるのが、ヨコミネ式教育方法です。

そして、子ども達は平等にして、この天命を持つことができる。

これがヨコミネ式の教育理念です。

教育の目的、手法

ヨコミネ式の目指すところは、「自立」です。

近年、不登校や引きこもりなど、子どもにまつわる様々な問題が社会問題となっています。
それは経済的に裕福であり、温室の中で育ってきた子どもに、往往として訪れる現象です。

ヨコミネ式は、自分で考え、判断し、行動し、実践させることで、社会問題に対応できる子どもを養います。

具体的には、「読み・書き・計算・体操・音楽」などを実践していきます。
これらを実践することで、「学ぶ力」「体の力」「心の力」を獲得させていきます。

学ぶ力の育成

ヨコミネ式では、理解力、思考力、洞察力を身に付けさせるために「読み・書き・計算」を幼児期からスタートさせていきます。

人間が動物と違う点は、学びたいという意欲をもって生まれてきているところです。
本来、人間は学びたいのです。

幼児期に読み書き計算なんて早い、早期教育と思っている方には、目から鱗でしょうが、子どもの学びたい意欲を最大限に引き出すのが、ヨコミネ式です。

大切なのは、読み書き計算では、学校でよい点数を取るのではなく、学ぶ力を身に付けて、問題能力解決に立ち向かう精神力を身に付けさせるということなのです。

体の力の育成

この、体の力を養う方法は、かなりインパクトがあります。

跳び箱を何段も跳べるようになるために、とにかく必死に休みなく子ども達は跳んでいます。
そのほか、学校体育以上の内容を、保育園、幼稚園児に要求し、達成していきます。

逆上がりができるなんて、ヨコミネ式では、当たり前。逆上がりで歩く子供までいます。

これも、達成感を味わうこと、努力をすれば実るという体験がのちに大人になったときに良い方向に向かわせる原動力となります

達成して喜ぶ子供

心の力の育成

大人になれば、些細なことや、困難な問題に誰もがぶつかります。
いえ、大人になる前にもぶつかる問題もあるでしょう。

例えば、将来を見据えた受験は、親が学校を決めるのでしょうか。親ではなく自分で立ち向かってほしいものです。

問題解決能力に富んだ人間を育てることが心の教育の目的です

絵を描く子供

過保護に育った子ども達の未来

過保護に育ってしまった子ども達には、未来が待っているのでしょうか。

現在の親は、子どもを愛しすぎるため、親がいなくなったあとの子ども達が、どのようにして、一人で生きていくのか・・そこまで判断ができないようです。

「かわいい子には旅をさせろ」という、ことわざが昔からありますよね。
これは、子どもを大切に思うなら、一人で生きていける能力を身に付けさせなければならないのです。

ヨコミネ式は、まさに、この「かわいい子には旅をさせろ」ということわざにぴったりの教育方法なのです。

まとめ

ヨコミネ式は、スパルタか否か、広く議論されています。
メリットもあり、デメリットがあることも確かです。

確かに、今の日本の子どもは、誰かが助けてくれる。と、甘える心ばかりが育っています。
ヨコミネ式では、誰も助けてはくれません。自分で解決するために、助けないのです。
それが愛情と捉える人もいれば、そうでないと異を唱える人もいます。

子どもは、競争したがるものであると、ヨコミネ式では言っています。

個人的には、まさにその通り。と感じますが、一方で、順位をつけることは、いかがなものか。という考えの教育者もいます。

実際、保育園、幼稚園の運動会で、徒競走の際にみんなで手をつないでゴールする手法を取っている園もあります。

ヨコミネ式では、自立心は育つが、助け合いの精神は育ちにくいという意見もあります。

そして、毎日カリキュラムが決まっているので、自分で何かを発見し、それを紐解く能力は付かないという意見もあります。

ヨーロッパの教育、レッジョエミリアやモンテッソーリと違い、自分で今日の活動を決めるという活動は確かにありません。

ヨコミネ式では毎日、鍵盤、読み書き計算、体育などカリキュラムが決まっているからです。

ヨコミネ式のメリット、デメリットをお話ししましたが、子どもの教育を決定するのは親です。

様々な教育方法がある中で、お子様にぴったりの教育方法を見つけてあげましょう。