自身や家族の健康を維持し、増進させるために「食」の選択はとても重要です。
大人になった時に、自分で正しい「食」を選択できるようになっていくために、知識と経験が
必要になってきます。
ジュニア野菜ソムリエと食育アドバイザーの資格を有している筆者が食育についてご紹介していきます。
目次
食育の目標は生涯健康的な生活を送ること
食についての、知識と経験を子どものうちから少しずつ身に付けておくことで、大人になった時に、膨大な情報の中から正しい選択ができたり、命の尊さやありがたさ、健康維持の方法、 地域や郷土について考えるきっかけを持ったり、歴史・文化の結びつきなどを生きていく上で一番身近な食を通して身に付けることで、成長していくことができると考えられます。
食育とは、味覚を育てたり、栄養の知識を積むという教育だけではなく、食を切り口として、様々なことを身に付け、生涯健康的な生活を送ることができるということが食育の最終的な目標になります。
なぜ今、食育が注目されているの?
今は、ファーストフードやインスタント食品が豊富に出回っています。
コンビニでも手軽に買うことができるようになっています。
外食も特別なものではなく、日常なものとなっています。そういったことから食生活は豊かになってきたともみえますが、一方で成人病や生活習慣病などを増加させていることも事実です。
また、家族で食事を取る機会が減ることでコミュニケーション不足となり、箸の使い方や食事のマナーが分からない子供が増えています。
朝食をとらない、ファーストフード中心の食生活などの不規則な食生活を送るなどのさまざまな問題があり、そのことで社会の不健康を招いてしまうという問題点もあり、今こそ食育が大事であり、実践していかなければいかないものでもあります。
食育を学ぶメリット
食育を学んでおくと、乳幼児期、学童期、思春期、青年期、中年期、老年期、妊娠・授乳期、高齢期といった各ライフステージに合わせた食生活を送れるようになります。
健康維持が出来る
このステージの時は、カルシウムを多くとろう、塩分は控えておこう、鉄分はしっかり取ろう、などなどこういったことに気を付けて過ごそうという知識があれば、健康維持をしていくことができるメリットがあります。
大人になった時に食に関しての知識が身につく
また、自身が幼少期から身に付けていた食に関する知識があれば、大人になって親になった時に、自身の子どもに教えてあげることもできます。良いサイクルが代々受け継いでいけるというメリットもあります。
集団での食事で受ける良い影響
食がなかなか進まないお子さんには集団の中での食事がもっとも効果的といえます。
では集団とは、兄弟、親戚の子どもなど近い集団、保育園や幼稚園。
集団で食事を取ると、他の子どもたちを意識することで、偏食がなおったり、「あの子が食べ
ているから食べてみよう。」といった、食への興味が芽生えたり、気が付けばいろいろと食べ
られるようになっていたりするものです。
また仲の良いお友達を誘って、公園で遠足気分で一緒にランチをしたり、環境が変わることでも「食べてみよう。」という気持ちが芽生えたりすることもあります。
大人のみを交えた集団でも同じ効果はあるので、あれこれ考えず、家族で食卓を囲むことを何より大切にしてみてください。
幼少期から食育の習慣を身につけよう
食生活は生涯にわたって続けられることで、幼少期からの習慣づけがもっとも重要です。
しかし、あれもこれも食べなさいと強要することなく、自然に身に付けてもらうことがベス
トです。
食べないと心配することもありますが、1食分抜いたからといって、すぐに健康に重大な影響を与えるわけでもないので、食べる楽しみや喜びを感じさせてあげることが大事といえます。
「おいしいねえ。」「これは体にいいんだよ。」「これは農家の人が大事に育てたものなんだよ。」「この野菜は今が旬で、この時期に食べるのが一番栄養たっぷりでおいしいんだよ。」など、幼少期の子どもが会話の中から食に興味の持てるような話題が提供できたら、すごく良い影響を与えてあげることができます。
朝食はしっかり取ろう!朝食をとることも食育の一つ
朝食をとらない人が増えているのが現状のようですが、朝食はとっても大事です。
子どもだちが幼稚園や学校へ行く前に取る朝食は、楽しく食事をし、明るい気分で朝を迎えるといった役割があり、非常に重要なことです。
朝食を食べることではっきりと目が覚めた状態で、出かけることがとても理想的です。
朝食を必ず取る子どもたちは学力も高いという結果も出ています。
朝食を取れば成績が上がるということではなく、しっかりと朝食を取っている子はおそらく規則正しい生活習慣を送っていると思われます。
食育は規則正しい生活を身につけるということにつながります
食育は、しっかりと朝食を取るということを1日の始まりとして、3食の食事を区切りとして、規則正しい生活を身に付けさせていくことができるものでもあります。