子育てをしている中で、子どもがイライラしていたり、怒りっぽいなぁと感じることありませんか?
大人でもイライラするとエネルギーを使い、疲れてしまいます。
子どもにはできるだけイライラしたりはさせず、笑顔で心穏やかに過ごしてほしいものですよね。
そこで、子どもが「イライラしている」、「怒りっぽい」と感じたときに少し意識して頂きたいのが「カルシウム」です。
「イライラするときにはカルシウムを摂りましょう」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃると思いますが、カルシウムと「イライラ」や「怒りっぽい」などの感情には大きな関わりがあります。
今回は、なぜ怒りっぽい子どもにカルシウムを摂取させた方が良いのかについてお話しさせて頂きます。
目次
カルシウムを摂った方がいい言われるのはなぜ?食材からイライラを撃退しよう!
カルシウムは神経に作用し、イライラや興奮を鎮める働きがあるといわれています。
「イライラするときはカルシウムを摂った方が良い」といわれるのは、そのためです。
ただ、優しい性格の人もいるように、怒りっぽい性格の人もいます。
怒りっぽい、すぐにイライラするからといって必ずしもカルシウム不足とは限りません。
また、成長段階にある子どもは、環境の変化や発達段階において、イライラしやすい時期があるのかもしれません。
子どもがなぜ怒っているのか、イライラしているのかを考え、子どもに合った対策をとるようにしましょう。
家庭で手軽に摂れる!カルシウムが豊富な食材
カルシウムを多く含む食材は以下のようなものが挙げられます。
家庭で手軽に摂れる食材で、ご飯の一品や、おやつの時に積極的に取り入れてみてください。
- 牛乳
- ヨーグルトやチーズなどの乳製品
- しらす干し
- ししゃも
- 桜えび
- ひじき
- 大豆製品
- モロヘイヤ
- 小松菜
カルシウムを効率的に吸収するためのポイント
イワシやしらす干しなどに含まれるビタミンDを摂ろう!
ビタミンDはカルシウムの吸収を良くする働きがあるといわれています。
ビタミンDはイワシやしらす干し、サンマ、鮭などの魚類や、干ししいたけやきくらげなどのきのこ類に多く含まれています。
これらの食材とカルシウムが豊富に含まれている食材を一緒に食べることで、カルシウムを効率良く摂取することができます。
イワシやしらす干しにはカルシウムも豊富に含まれているのでおすすめですよ。
また、ビタミンDは日光に当たることにより体内で生成されるため、外で元気いっぱい遊ぶことも大切です。
マグネシウムにもイライラや興奮を抑えてくれる効果がある!
ビタミンDと同じく、マグネシウムもカルシウムの吸収を高める働きがあるため、カルシウムと一緒に摂ることをおすすめします。
マグネシウムを豊富に含む食材は、干しえび、あさり、ひじき、玄米、大豆製品、アボカド、バナナなどです。
また、マグネシウムにはイライラや興奮を抑え、精神を安定させてくれたり、ストレスの緩和などの効果があるといわれています。
加工食品などに含まれるリンの過剰摂取に気をつける!
リンは骨や歯をつくるために必要な成分で、その他にも、私たちが生きていく上で重要な働きをしてくれる栄養素です。
しかし、リンの過剰摂取はカルシウムの吸収を阻害してしまい、悪影響を及ぼしてしまうことがあります。
また、リンは私たちの体にとって必要な栄養素ですが、一般的に現代の生活でリンが不足することはあまりなく、過剰摂取の方が心配されています。
リンは食品添加物として使用されていることも多いため、インスタント食品や加工食品、スナック菓子などの食べ過ぎには気をつけましょう。
子どものイライラはお腹が空いているから!?血糖値のバランスを意識してみて
血糖値と「怒りっぽい」や「イライラ」などの感情は、一見関係ないように思いますよね。
しかし、血糖値のバランスによって怒りっぽくなったり、イライラしやすくなる状態になることがあります。
例えば、「お腹がすくとイライラする」ということありませんか?
血糖値が下がると、私たちの体は「飢餓状態」と捉え、アドレナリンやノルアドレナリンなどの血糖値を上げようとするホルモンが分泌されます。
このアドレナリンやノルアドレナリンは「神経伝達物質」と呼ばれており、感情と大きく関わっているといわれています。
そのため、過剰に分泌されると、怒りっぽくなる、イライラする、不安になるなど、感情に影響します。
子供が最近怒りっぽいと感じたら食事を見直してみよう
これらの理由により、「お腹がすくとイライラする」という状態になりやすいのです。
子どもがイライラしていたり、怒りっぽくなっているときは、もしかするとお腹がすいているのかもしれません。
また、「最近怒りっぽい」「だいたい同じ時間帯でイライラしている」などの子どもの様子が続いている場合は、食事の量が足りていないという可能性も考えられます。
子どもの成長は著しく、必要とする食事量や睡眠時間、年齢が小さい子どもであれば、お昼寝の有無など、いろいろなことが日々変わっていくといっても過言ではありません。
今まで足りていた食事の量が、足りなくなっていくということもあり得ることです。
食事の量や時間を見直し、血糖値のバランスが整うよう工夫してみましょう。
子どもが怒りっぽくなっていると感じたら!食事をする際に試してほしい3つのこと
よく噛んで、ゆっくり食べる
血糖値は急上昇すると、その後急降下しやすくなります。
血糖値が急降下すると、低血糖状態に陥りやすくなり、眠気や頭痛、吐き気などの症状が現れることがあります。
血糖値が緩やかに上昇し、ゆっくり降下するような食事の摂り方が大切で、その1つとして、「よく噛んで、ゆっくり食べる」ということが大切といわれています。
よく噛むと、自然と食事がゆっくりになりますよね。
ゆっくり食べることで、血糖値の急上昇を防ぎやすくなります。
さらに、よく噛むことで消化・吸収しやすくなり、胃腸に負担がかかりにくくなることや、唾液の分泌が増え、虫歯予防になる、満腹中枢を刺激することで食べ過ぎを防ぐなど、「よく噛む」ということには嬉しい効果がたくさんあります。
お腹がすいていたり、大好きなごはんが目の前にあると、嬉しくてかき込むように食べる子どももいると思います。
そのような場合は、日々の食事の中で、「よく噛んで食べようね」「ゆっくり食べようね」など声をかけながら食事をしてみましょう。
汁物やおかずから食べる
お米やパン、麺類などの炭水化物は血糖値が上がりやすい食材です。
そのため、空腹時に炭水化物を食べると血糖値が一気に上がる可能性があります。
まずはスープや汁物、お肉や魚などのおかず、野菜などから食べるようにすると良いでしょう。
しかし、そうは言っても、子どもは好きなものから食べる傾向もあり、難しい場合もあると思います。
あまり意識し過ぎず、「スープから食べてみる?」「野菜から食べてみようか」など、声をかけながら促してみると良いでしょう。
ただし、楽しく食事をすることが一番大切なので、無理強いはしないように注意しましょう。
おやつを取り入れる
1日3回の食事だけでは、どうしてもお腹がすいてしまって、イライラするようであれば、おやつを取り入れるのも1つの方法です。
特に年齢の小さい子どもは、一度に食べられる量が少ないため、すぐにお腹がすく場合があり、また、成長に必要な栄養を補うためにも、おやつは大きな役割を果たします。
ただし、ここでの「おやつ」というのは、栄養を補う「補食」の意味合いが強いため、スナック菓子や甘いお菓子、菓子パンなどはできるだけ控えましょう。
また、おやつを摂ることで、3回の食事が食べられなくなってはいけないので、おやつの時間や内容、量にも気をつけましょう。
最後に
カルシウムは、骨や歯の成長に必要な栄養素ですが、イライラや興奮を鎮める働きもあるため、精神面においても大切な栄養素です。
また、空腹がイライラの原因になることもあるので、その場合は食事の時間や量などを工夫し、お腹を満たしてあげるようにしましょう。
カルシウムの摂取や血糖値のコントロールは、「怒りっぽい」「イライラしやすい」という状況に有効と考えられていますが、精神を安定させるためには規則正しい生活を送ることも大変重要です。
睡眠不足や不規則な食生活などの生活習慣の乱れは、精神が不安定になる要因となり、「怒りっぽい」「イライラしやすい」といった精神状況に繋がりやすくなります。
早寝早起きや1日3食しっかり食べることを大切にし、規則正しい生活を送れるよう心がけましょう。